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【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
第7章 フォレスティア森聖国編
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フォレスティアへの道中2



「フォレスティアまで、後どれくらいかかりそう?」

「このペースなら、明日の昼には着くと思います」

 

 御者台に座るアイリスが答えてくれる。

 そっか、明日には着くのか。

 

 エルフのイメージだと、やはり木の上や中に住んでいたりするのだろうか。

 お爺様やお婆様にも初顔合わせとなるので、少しだけ緊張もする。


「そろそろ休憩にしましょうか」

「そうだね」


 見晴らしの良い場所まで行くと、馬車を止める。

 シートを広げて座る場所を確保し、お茶の用意をする。


 まったりしていると、茂みの方でガサガサと音がし、何かが寄ってくる。

 それは立ち上がると身長60~70㎝くらいで、黒の猫っぽいモンスターだった。

 僕は警戒するが、ピエリスもアイリスも全く動かない。


「ユーリオン様、あれは魔獣ですけど、人を襲わないので大丈夫ですよ」

「『シコニャン』は警戒心が強く、滅多に人に近づかないのに珍しいわね」

「わぁ、可愛いですね」


 ピエリスとアイリスが大丈夫と言うなら安心かな。

 こちらの様子を窺っているが、それ以上は近づいてこない。

 いつでも逃げ出せる距離はキープしているので、匂いに釣られて来たのかな。


 しかし、エレナは可愛いと言ったが、可愛いだろうか?

 可愛いと言われれば可愛い気もしなくは無いが……微妙だ。

 いわゆるブサ可愛いというやつだろうか。


 僕はクッキーを1枚、シコニャンの近くに投げてみる。

 最初はビクッとして茂みに隠れるが、攻撃ではない事に気づくと、茂みから顔だけ出す。

 また立ち上がると、二足歩行のまま恐る恐るクッキーに近づく。


 口で拾うのかと思ったら、器用に両方の前足を使って拾い、匂いを確かめる。

 毒が無いと判断したのか、少しずつ食べ始める。


 こうして餌をあげてみると、可愛い気がしてきた。

 クッキーを食べ終えると、こちらを見ながら鳴き声をあげる。

 1枚では満足できず、おかわりを要求しているのかな。

 

 エレナがソワソワしているので、あげても良いよと許可すると、嬉しそうにする。

 クッキーを持ったエレナが近づくと、近づいた分だけ離れられる。

 クッキーは欲しいが、近寄るのは駄目らしい。


 エレナは仕方なく、クッキーをシコニャンの方に投げる。

 シコニャンはクッキーを拾って咥えると、そのまま逃げてしまった。

 エレナは撫でたかったのか、少し残念そうな表情だ。


 その後は他に何かが寄って来る事も無く、のんびりと休む。

 僕はあまり離れすぎない事を条件に、ニクスと一緒に皆から離れる。

 さっきのシコニャンと交渉し、少しだけでも撫でさせてもらう為だ。


 ニクスに空から捜してもらうと、すぐに見つけてくれた。

 交渉する為、言語理解のスキルをONにする。


 驚かさないように、気配を消しながら移動する。

 見える距離まで近づくと、シコニャンは2匹いた。

 2匹は重なっていて、交尾していたようだ。


 タイミングが良かったのか、悪かったのか、ちょうど終わったようだ。

 声をかけようとしたタイミングで、2匹の会話が聞こえてくる。


「ねぇ、したわけだし、家族に紹介しても良い?」

「………」

「家族は早いかな。なら、友達に紹介するくらいは良いよね」

「…………」

「ねぇってば!」

「うるせぇなぁ、1回交尾したくらいで彼女面すんな!!」

「……うぅ……酷い……」


 ……シコニャンがジゴニャンになっていた……。

 僕は気配を消したまま、声をかけず、その場を離れる。

 

「あれ、シコニャンは良いの?」 

「ごめんねニクス、せっかく捜してもらったのに」

「それは良いんだけど、どうしたの?」

「……アレは、エレナに触れさせたくないや」


 皆の所にニクスと一緒に戻る。 

 旅は楽しいものだと思っていたけど、今の所、碌な出会いが無いな。

 

 旅は良くも悪くも、人生経験を豊かにするものだ。

 ユーリオンは、また一つ大人になっていくのであった。





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[気になる点] …ユーリオン達の道中…変な連中ばっかり…
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