表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
第5章 旅への準備
43/216

再び街へ


 side:ユーリオン


 ルナマリアとフォレスティアへの贈り物を考えながら、街へと向かう。

 国からの贈り物より価値が低く、それでいて喜ばれる物でなければならない。

 国より高価な物を贈れば国の面子を潰すし、いらない物を贈るのは論外だ。

 

 ルナマリアへは酒類と芸術品。

 フォレスティアへは同じく酒類と、火の魔石や魔道具等の実用品が贈られる。

 酒類は両国に送られるが、他に贈る物で違いが出ている。

 

 ルナマリアのトップはヒューマンであり、平和を謳う国だ。

 各国に教会を建てている為、特定の魔石が不足する事も無い。

 なので、実用品よりも芸術品が贈られる。


 フォレスティアは、ほとんど森で周辺に火のモンスターがいない。

 人が生活する上で火は必須だが、火の適正が無いエルフは、火の魔法が使えない。

 なので、フォレスティアでは火の魔石の需要が高く、実用品の方が喜ばれる。

 決して、エルフに芸術が分からないという事では無いので、勘違いしてはいけない。


 丁度作ろうかと思っていたし、両国にはトランプでも贈ってみようかな。

 この世界にプラスチックがどれくらい広まっているか分からないし、紙で作ろう。


 紙ならケント紙で作るのが良いかな。

 ケント紙とは科学パルプ100%を原料としている。

 パルプは木材や他の植物から取り出したセルロース繊維の集合体だ。

 

 普通は素人が簡単に作れるような物では無いが、『錬金術』があれば多分できる。

 ちなみにイギリスのケント地方が名前の由来らしい。


 遊具なら国からの贈り物より価値が低く、珍しさもあって喜ばれるのではないか。

 数はそんなに作れないだろうから、1セットずつで許してほしい。


 僕個人からの贈り物は決まった。

 材料は街で揃えられるだろう。


 婚約者であるマリア様への贈り物も当然用意してある。

 正直、喜んでくれるのか自信は無いが、見えなくても遊べる物だ。

 ……保険で甘い食べ物も用意しておこう。


 街まで来ると、ふと酒屋が視界に入る。


 この世界では飲酒に年齢制限は無いし、親のお使いで買う事もあるので、購入制限も無い。

 お酒は3つの種類に分けられる。


 『醸造酒』とは、原料を酵母菌によりアルコール発酵させたもの。

 『蒸留酒』とは、醸造酒を蒸留する事で、アルコール度数を高くしたもの。

 『混成酒』とは、醸造酒や蒸留酒に果実や香料等を加えたもの。


 どんな酒があるのか気になったので覗いてみる。


「いらっしゃい坊や。お父さんのお使いかな」

「少し覗かせてもらいます」

「ああ、構わないよ。ただ、ふざけて割ったりしないでくれよ」

「はい」


 置いてあるのは『エール』『リンゴ酒』『ハチミツ酒』『ワイン』だ。

 日本酒どころか、蒸留酒も無い。


 異世界人が来ているなら、酒の種類も増えてそうなイメージだったのだが、中世レベルだ。

 自分が飲みたかったわけでも無いので、別に良いと言えば良いのだが……。


「蒸留酒は置いてないのですか?」

「あんなもん貴族の中でも、特別な人間が飲むものだよ」

「そうなんですか」

「扱っている店はあるかもしれんが、とても買えるような値段じゃない」

「高級品なんですね」

「味と量にもよるが、商人が襲われた時に、懐に蒸留酒だけは隠し通したなんて話もあるくらいだ」

「教えてくれてありがとうございます」


 買うつもりは無かったのだが、情報量代わりに酒をいくつか買った。

 『錬金術』を使えば蒸留酒を作れる気がするし、ブランデーに挑戦してみよう。

 ブランデーを作れれば、数年熟成させるのも面白い。


 ニクスにアイリス達を確認してきてもらうと、こちらへ戻ってきているようだ。

 紙の材料にする為の木材を購入し、門の所で待つ。

 御者をしているアイリスが見えてきた。


「ユーリオン様、待っていてくれたのですか?」 

「ニクスに確認してもらったから、そんなに待ってないよ」

「このまま屋敷へと向かいますか?」

「僕は大丈夫だけど、2人は買うものは無い?」

「こちらも大丈夫です。それより身体の汚れを落としたいですね」

「なら、帰ろうか」


 馬車の中には、疲労しているエレナと、少し大きくなったハクアがいた。 

 エレナを労いつつ、ハクアのステータスを確認する。

 

【幻獣種:アラクネ(幼体)】【名:ハクア】【レベル:7】

【魔法適正】『光/0』『闇/5』『火/0』『水/0』『土/5』『風/0』『無/10』

【スキル】『粘糸Lv.3』『毒牙Lv.2』『麻痺牙Lv.2』


 ハクアのレベルが6も上がっているし、スキルも増えた。

 魔石だけで、こんなに上がったのか?


「ハクアちゃんも、途中から戦闘に参加したんですよ」

「ハクアが?」

「はい、糸で動きを邪魔したり、噛みついたりと、手伝ってくれました」


(主 ハクア 頑張った)

(うん、頑張ったんだね、お疲れ様)


 屋敷へと帰る頃には夕方になっていた。

 遠慮されたが、アイリスとエレナにお風呂を先に譲る。

 

 ニクスとハクアを連れて自室へと戻る。

 さて、今のうちに作るとしよう。 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ