表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
第4章 聖女様との出会い
30/216

婚約が正式に決まる


 side:ユーリオン


 ふと、窓の外を見てみると、夕方になっている。

 マリア様と話し始めたのは昼なので、いつの間にか、時間が経過しているようだ。


 こちらは楽しく過ごしているので、遅くなっても構わない。

 でも、時間がかかるという事は、大人組の話し合いが上手く、まとまらないのだろうか。

 

 まるで僕の疑問に答えるかのように、セバスチャンがやってくる。

 先程、向こうの話し合いが終わり、こちらの様子を見に来たのだ。


 こちらの話の区切りも丁度良かったので、僕達はセバスチャンと共に移動する。

 それぞれで話す為、僕は父の方へ、マリア様は枢機卿のいる部屋へ向かう。


「その様子だと、そちらは親交を深められたようだな」 

「はい、マリア様とは仲良くなれたと思います」

「それは何よりだ。こちらの話も一先ず、付いたのでな」

 

 父の様子から察するに、大きな問題は無いが、小さな問題や、多少気になる所が有るといった所か。


「2人の婚約が正式に決まった。今すぐ何かをする事は無いが、そのつもりでいてくれ」

「わかりました」

「そして、この婚約は両国を中心に、大きく広める事になる」

「……わかりました」 


 自分の婚約話が、顔も知らない誰かにまで広がるのは、少し恥ずかしい。 

 だが、聖女と王子というお互いの立場がある以上は仕方ない。

 

「それと将来的にだが、お前に領地を与える事になる」

「領地ですか?」

「ああ。前々から、お前に関する問題を話し合ってはいたのだが、まとまらなくてな。

 だが、婚約のおかげで、抱えている問題の多くが解決できそうだ」


 僕に関する問題というと、パッと思いつくのは、こんな所か。

 ・家名をどちらにするのか、決まっていない

 ・王族ではあるが、ハーフエルフなので、要職に就かせたくない者がいる

 ・将来的に僕や、生まれてくる子供をどう扱うのか

 

「婚約した事と、領地を与える事が問題解決になるのですか?」 

「婚約の話が来る前から、元々領地を与える話はあったのだ。

 我が国とフォレスティアの間にある土地を与え、どちらでもない家名を名乗らせようと」


 グランファーレルなのか、フォレスティアなのか決まらない。

 なら、間にある土地を与えようって事ですか。

 

「今度は領地を与えて、独立した戦力を持たせるのは危険だと、一部がうるさくてな。

 だが、神に選ばれ、聖女様との婚約という偉業を成し遂げたのだ。その功績は大きい。

 これで領地を与える事に対し、文句を言えなくなった」


 自分が何かしたわけでも無いのに、功績と言われても、ピンと来ない。


「将来的に結婚したとして、お前をルナマリア神聖国に送る事はできない。

 だが、聖女としての役割がある以上、王都に来る事もできない」


 確かに立場がある以上、将来的にどこで暮らすのかは重要になる。


「そこで予定していた土地を止め、ルナマリア神聖国にも近い土地にする事にした」

「そんなに都合の良い場所があるのですか?」

「北にルナマリア神聖国、西にグランファーレル王国、南にフォレスティア森聖国。

 我が国内にあり、ルナマリア神聖国とフォレスティア森聖国の中心にある領地を与える」

「元々いた領主から取り上げるのですか?」

「いや、あそこに代理の者はいるが、現在領主はいない」

「……本当に都合が良いですね」

「あそこは東に行けば、少し遠いが海もあるぞ」

「そんなに良い土地なのに、どうして領主がいないのですか?」


 3国の間にあって、海にも行ける。

 立地的には、誰もが欲しがりそうな土地なのに、領主不在とは何かあるのだろう。


「……前の領主が、もう死んでいるが、とんでもなく酷い奴だったのだ。

 北のルナマリア神聖国とは揉めるし、南のフォレスティア森聖国とも問題を起こした。

 あそこは今、両国に睨まれている状態で、下手な奴が治めれば、争いになるだろう」


 ……そんな土地を押し付けないで欲しい。

  

「お前は私の子で、グランファーレル王国の王子だ。

 そして、アメリアの子で、ハーフエルフのお前なら、フォレスティア森聖国と争いにならない。

 さらに、聖女様と婚約したお前なら、ルナマリア神聖国とも上手くやれるだろう」


 ……なるほど。

 問題のある土地に、問題のある僕を置く事で、見事に色々な問題が解決している。

 

「家名は結局どうなるのですか?」

「新しい家名を名乗る事を許すので、何か良いのを考えておきなさい。

 前領主の家名ではイメージが悪いので、領地の名をお前の家名に合わせて変える」


 ……自分の家名を自分で決めるなんて……しかも、領地の名になるだなんて。

 レベルが上がれば、ネーミングセンスのスキルを覚えないかな?


「領地を治めるのは当分先だが、家名だけは早めに頼むぞ」

「……わかりました」


 適当に名乗るわけにはいかないし、他と被るのも駄目だ。

 これは、責任重大だし、図書室で調べた方が良さそうだな。

 

 婚約も決まったので、マリア様はルナマリア神聖国へと帰還する。


「マリア様、道中もお気をつけて」

「はい、ユーリオン様にまた会える日を楽しみにしています」


 距離的に離れているし、お互いの立場があるので、気軽には会いにいけない。

 甘い物が好きな事が分かったし、次に会える時には、もっと美味しい物を用意しよう。

 

 離れていく馬車を見送ると、少し寂しい気持ちになる。

 とても良い子だったし、時間があれば、エレナに合わせたかったな。

 

 さて、屋敷へと戻る前に、図書室で必要な本を借りなければ。

 はぁ、ネーミングセンスのスキルが欲しい。












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] …主人公は凄い“執事”を目指してるから…ファミリーネームは…シンプルに“バトラー”で良いと思う!!…短いなら、バトラークスとか、アルバトラーとかアレンジするとよいかと!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ