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【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
第3章 初めてのダンジョン攻略
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ボス部屋の前まで



 大岩をどけて、スケルトンの魔石を回収する。

 人の身体に魔石は存在していないが、モンスターには、核になる魔石が存在する。

 魔石は様々な用途として使われているので、小さくても需要はあるし、大きいと高額だ。

 スケルトン達の魔石は小さかったが、初めての戦利品なので、記念に取っておこうかな。


「ねえ、その魔石食べて良い?」

「……食べるの?」

「そうよ。人種は無理だけど、私たちは魔石を吸収する事でも強くなれるの」

「……いいよ」

「ありがと♪」


 記念も大事だけど、生き残る為の努力を最大限にするべきだろう。

 欲しがっているし、僕は3つともニクスに食べさせる事にする。

 魔石を食べるニクスを横に、僕も簡単な飲食を済ませる。


「錬金術」のスキルを覚えた事で、前世の有名な漫画を思い出した。

 手と手を打ち合わせて円を作り、両手を地面につけるが何も起きない。


「……なにしてるの?」


 ニクスが不思議そうに尋ねてくる。

 地面から鋭い岩を生やすイメージで、錬金術を使用したのだが、失敗に終わる。

 材料とイメージだけではダメな事に気づく。

 錬金術の基本は「理解」「分解」「再構築」と書かれていた。


 僕がやった事は、地面を正しく理解せず、結果だけをイメージしていた。

 これでは土魔法を使ったのと、あまり変わらない。

 土魔法の適正もレベルも低い僕では、失敗して当然だろう。


 地面に対して「鑑定」を使用する事で、素材とする成分の詳細を知る。

 「錬金術」をメインに、「土魔法」も補助で合わせて再挑戦する。

 すると、イメージ通りの鋭い岩ができた。

 土魔法は役立つほど覚えてなかったが、「錬金術」と合わせれば良い戦力になりそうだ。


 音を出し過ぎたと後悔するが、もう遅い。 

 大人でも簡単に丸吞みできそうな大蛇がこちらにやってくる。

 

【フレイムバイパー(Lv.25)】

【スキル】『蛇眼Lv.4』『熱牙Lv.3』『火術Lv.2』『自己再生(小)Lv.3』『気配隠蔽Lv.3』


 鑑定すると、スキルも見れるようになっており、本当にありがたい。

 「気配察知」で分からなかったのは、「気配隠蔽」を使われていたからか。

 「危険感知」もアラートが鳴っているが、この階層で危険でない相手なんかいないだろう。


「ユーリオン、どうするの?」 

「逃がしてはくれなさそうだし、戦おう」

「わかった。フォローにまわるわ」

「頼んだ!」


 作戦を考える時間をくれるはずもなく、「フレイムバイパー」が口を大きく広げて迫ってくる。  

 大きさのわりに素早いので、やはり、逃げ切る事は難しいだろう。

 攻撃を避ける事はできたが、代わりに噛まれた岩が熱で溶けている。

 あんなの、掠っただけでも致命傷になる。

 僕は一旦距離を置こうと全力で離れようとするが、なぜか逃げられない。


 鑑定で確認すると、「蛇眼」の効果で、動きを制限されたようだ。

 目と目が合っている間、対象の動きを鈍くするという効果である。

 幸いにも「フレイムバイパー」の方も動きが遅くなるようなので、一気には襲われない。

 ニクスが「フレイムバイパー」の目の周りを飛んで邪魔するが、サイズ差があり効果は薄い。

 「フレイムバイパー」は口を開くと、火術で炎の塊を作る。

 動きを制限して、動く必要のない魔法で仕留める……そのコンボは卑怯だろう。

 

 動きは制限されていても、スキルは使える。

 生き残る為に必死に頭を働かせる。

 水魔法は間に合わないだろうし、もう賭けに出るしかない。 


 僕は自分に向かって飛んでくる炎の塊を鑑定して理解し、「錬金術」で分解する。

 少し熱かったが、魔力と火の要素に分けると、形を失い霧散する。

 ……成功して良かった。

 

 やはり「鑑定」と「錬金術」の相性が凄く良い。

 失敗してたらと考えると、震えが止まらない。


 「フレイムバイパー」は何が起きたのか理解できず、蛇眼を緩めてしまう。

 その隙を逃さず、僕は錬金術で地面から槍のような岩を大量に生やし、串刺しにする。

 良かった、皮はそこまで固くないようだ。

 悲鳴を上げながら暴れまわるが、簡単には抜けないように、先端には返しもつけてある。


 「自己再生(小)」のスキルも持っていたし、頭を潰さないと倒せないだろう。

 動きを制限された「フレイムバイパー」では避ける事もできず、魔糸で首を切断した。

 切断した後もしばらく動いていたが、距離を置き、動かなくなってから再度鑑定する。

 死体と表示された事でようやく安堵するが、食用可と表示されていて微妙な気分になる。


 この世界で人は魔獣を食べるし、魔獣も人を食べる。

 美味しくする手間暇をかけなくても、美味しい魔獣の肉があるので、畜産が発達していない。

 その為、前世と比べると、動物の肉はあまり美味しく無い。

 実際、動物の肉より魔獣の肉の方が美味しく、栄養価も高いと言われている。

 だけど僕は、人を食べているかもしれないと思うと、魔獣の肉を食べる気にはなれない。

 

 いざとなったら食べ物は必要なので、魔石だけ取って、ストレージに回収しておこう。

 スケルトンとは違う大きめな魔石も、ニクスにあげる。


「いいの?」

「いいよ。生きて帰れなければ、宝の持ち腐れだしね」


 ニクスは魔石を吸収できる分、早くレベルが上がると思っていたが、そうはならなかった。

 幻獣種は他種に比べると、不滅であり特別な存在なので、レベルが上がりづらいそうだ。

 

 その後もニクスと共に順調に戦闘を行い、危険は避けつつレベルを上げていく。

 そして40階層のフロアボスの扉の前にたどり着いたので、休憩を取る。


 【名:ユーリオン】【種:ハーフエルフ】【性:男】【年:5】【レベル:28】

【魔法適正】『光/20』『闇/20』『火/25』『水/35』『土/20』『風/40』『無/50』

【称号】『???の加護』『王族(グランファーレル/フォレスティア)』

【スキル】『魔力操作Lv8』『魔力具現化Lv8』『魔糸操術Lv8』『身体強化Lv4』『格闘術Lv3』

『剣術Lv3』『槍術Lv2』『弓術Lv4』『火術Lv4』『水術Lv5』『土術Lv5』『風術Lv5』『算術Lv6』

『家事技能Lv3』『気配察知Lv5』『危険感知Lv5』『傀儡化Lv3』『傀儡操作Lv3』『威圧Lv5』

『罠師Lv.4』『暗殺Lv.3』『狂化Lv.1』『不屈Lv.5』『交渉術Lv.3』『熱耐性Lv.5』

【EXスキル】『記憶継承』『言語理解Lv6』『ストレージLv5』『鑑定Lv7』『隠蔽』『錬金術Lv5』『???』『???』


【幻獣種:フェニックス】【名:ニクス】【レベル:19】

【魔法適正】『光/20』『闇/0』『火/100』『水/0』『土/0』『風/20』『無/25』

【スキル】『光術Lv3』『火術Lv6』『風術Lv2』『自己再生Lv5』『魔力喰いLv5』『身体強化Lv4』

『身体変化Lv3』『威圧Lv3』


 僕もニクスもレベルが上がり、スキルも増えた。

 お互いに覚えた『威圧』は、相手に恐怖やプレッシャーを与えたりするスキルだ。

 ここでは、自分たちの方がレベルが低く、弱い敵もいないので、現状役に立っていない。

 

 ニクスの『身体変化』はレベルに応じて、姿を変えれるので、これからも種族を誤魔化せる。

 スキルレベルが上がって、僕を乗せれるくらい大きくなってくれたら良いな。


 『罠師』は罠の発見、解除、設置が得意になる便利なスキルだ。

 ここにきてから罠を多用していたので、覚えてからは、より戦いやすくなった。


 『暗殺』は自身が認識されにくくなり、認識されても、記憶に残りづらくする事もできる。


 『狂化』は使用すると理性が薄れるが、痛みを感じなくなり、身体能力も上がる。

 痛みを感じないだけで、ケガが治るわけでも、無敵になるわけでもないし、微妙だ。


 『不屈』は肉体的にも精神的にも耐久力が上がるスキルだ。

 恐怖や魅了などの精神攻撃も効かなくなるので、地味だけど、良いスキルだと思う。


 『交渉術』は会話可能な相手との交渉が、上手くいきやすくなるスキルだ。

 36階層で魔獣に囲まれた際に、ストレージに入れておいた魔獣の肉のおかげで何とかなった。

 初めて魔獣と会話したが、ニクスほど流暢には喋らず、意思だけ伝えてくる感じだった。


 『熱耐性』のスキルを覚えれて、本当に良かった。

 戦闘以外で一番辛かったのが暑さなのだ。

 このスキルを得たおかげで、ニクスに見張りを頼み、仮眠をとる事もできた。

 これが無ければ眠る事もできず、体力を奪われ、戦闘以外で死んでいたかもしれない。

 火神のダンジョンで深く潜るなら、必須と言えるスキルだろう。


 そして『ストレージ』が『5』に上がった事で、コンビニから大型スーパーまで容量が増えた。

 

 40階層のフロアボスを倒せば、転移装置で1階層に転移できる。

 これがゲームなら、ボス部屋の前でセーブできるのだが、現実はそうはいかない。

 せめてどんなボスか分かれば、戦闘前に作戦を考えられるのだが、扉越しに鑑定はできない。

 今は万全を期すために身体を休めるしかない。

 体感となるが1日は経過している。

 無事に逃げていてくれれば良いのだが、ピエリスの事も心配だった。

 













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