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【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
第8章 フェニックス領編
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領主としての仕事


 side:ユーリオン


 翌日、少しみっともないが、あくびが止まらない。

 ジャックをその場に残し、自分の部屋に戻る。

 着替えを済ませて朝食を頂く。


 眠たくても、やる事はやらないと。

 午前中は建設予定地の確認。

 その後、街の様子を見ながら屋敷へと戻ってきた。


 立地にも土地にも問題は見当たらなかった。

 なので、このまま進めても良さそうだ。

  

 街の復興作業が遅れている事については、正直あまり問題視していなかった。

 人口が減れば、当然仕事も減る。

 自分で仕事を見つけられたり、畑を持つ者ならば良いが、皆がそうではない。

 だから多少遅れても、これが受け皿になるなら今は良いかと思っていた。


 給料は日給制で、大人と子供で貰える金額が当然違う。

 子供と同じ金額しか貰えないなら、大人側のやる気は出ないので仕方ない。

 

 問題は給料は貰うくせに仕事をサボったり、子供に押し付ける者がいる事だ。

 そればかりか、仕事の仲介料として、子供からお金を取る者もいるらしい。

 真面目に働く者が馬鹿を見るような場所にしてはいけない。


 これまでは全体的にバランス良く人を振っており、そこに監視する者を置いていた。

 だが、これでは監視の目が行き届かない。

 なので、方針を変える。


 一ヶ所ずつ作業を行う事で作業の範囲を狭め、監視の目が届くようにする。

 紹介料なんてものを取らせないように、大人と子供で作業を完全に別ける。

 後は1日のノルマを決め、それが終わったら帰って良いし、更に働けば残業代を出す。

 とりあえずはこれでやってみよう。


 ジェードに信用できる人間を監視員にするように頼む。

 このシステムだと、監視員に賄賂を渡し、働いた事にする者が絶対に出そうだからだ。

 

 昼食を食べ午後になる。

 派遣されている教会の司祭と、冒険者ギルドの副ギルドマスターが挨拶に来た。

 司祭は昨日会う予定だったのだが、風邪をひいてしまった為、今日会う事になった。


 司祭の方は30代後半くらいに見えるヒューマンの男性だ。

 若くして司祭を任せられるという事は、優秀な人物なのだろう。


 簡単に顔合わせと挨拶をするだけと思っていたのだが、残念ながら違った。

 僕が何かした訳でも無いのに、神に選ばれた者として引くほど敬られた。

 とても信心深い方のようで、涙を流された時にはどうしたものか困った。

 僕でこの様子なので、聖女様に会ったら大変なのではないか?


 領主に会うのに、ギルドマスターではなく、なぜ副ギルドマスターが来たのか。

 ギルドマスターは、前領主のごたごたの時に逃げたらしい。

 なので現在は暫定的に副ギルドマスターが纏めているそうだ。

 

 こちらも同じく30代後半のヒューマンの男性なのだが……顔色が悪い。

 苦労性なのか、実際の年齢より老けて見える。

 髪の毛も……いや、この話はここまでにしとこう。


 他にも有力者が何人か挨拶に来た。

 他の者は最初の2人と違い、良い印象を受ける者は少なかった。

 

 顔と言葉にこそ出さないものの、子供だからと舐めている者。

 ヨイショして少しでも気に入られようとする者。

 自分の娘や身内の娘を紹介しようとする者。


 中には家に招待する者もいたが、かなりアウト寄りのグレーゾーンだ。

 自分で言うのもなんだが、これでも王族の一員である。

 家に招待する行為が許されるのは、1つか2つ上の相手までだ。

 仲が良ければ、身分の差を気にしない者もいるだろうが、初対面の僕達には当てはまらない。


 王都でこんな真似をすれば、相手を軽んじていると見なされる。

 ましてや王族相手にこんな真似をすれば、罰せられるだろう。

 問題にして、これ以上人を減らすのもどうかと思うので、聞かなかった事にしておく。

 

 上手く行けば良し、駄目で元々で、今なら罰せられないと思って言っているなら、かなりの狸だ。

 一番好きな動物は、狐か狸で悩むくらい好きだが、こんな狸は嫌だ。


 まぁ、これまでも似たような者は大勢いたので、ある意味慣れてしまった。

 可能性は低くても、こういった出会いの中に、代官を任せられる者もいるかもしれない。

 いたら良いなぁ……いると思わないと、面倒でやってられない。


 あぁ、戦うよりも、錬金術を使うよりも、こういう人達を相手する方が疲れる。


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