第六回 まとら VS よもぎ子 (1)
新しいデッキの実力やいかに。
最初の手札を引き、陣形を組む。
(どれどれ……)
B鋼の槍【装備アイテム】装備者のAT+1
B聖なる壺【防御魔法】1ターンの間、アイテムと合成の使用回数をひとつ増やす。
A整列の笛【通常アイテム】陣形を組み直す。
A神威の盾【装備アイテム】装備者のDF+2
A魂の光【防御魔法】対象のHPを4点回復する。
(……これはひどい)
いわゆる手札事故というやつである。
Cランクが1枚もないのに、Aランクが3枚もある。
C槍兵 HP:4 AT:2 【後衛攻撃(前)】後衛に通常攻撃を加えることができる。
C僧侶 HP:4 AT:1 【防魔+1(後)】1ターンの間、防御魔法の使用回数を1つ増やす。
C魔法使い HP:3 AT:2 【攻魔+1(後)】1ターンの間、攻撃魔法の使用回数をひとつ増やす。
よもぎ子はC戦士の代わりにC槍兵を入れた。
前衛の代わりは前衛、という単純な理由。
(後攻だし、C槍兵が前衛で問題ないよな)
「準備はいい?」
「おっけー」
「じゃあ、わたしからいくよ!メインカード、オープン!」
まとらはゲーム開始を宣言した。
1ターン目、先攻まとらの手番。
先攻:まとら
前衛 HP:4/4 AT:1 C店番【アイテム+1(後)】
後左 HP:5/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】
後右 HP:3/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
手札:5枚
山札MC:3 山札SC:19
後攻:よもぎ子
前衛 HP:4/4 AT:2 C槍兵【後衛攻撃(前)】
後左 HP:4/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後右 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾 B聖なる壺 B鋼の槍
山札MC:3 山札SC:19
「泥ふたつ……」
「言うと思った」
C泥人形 HP:5 AT:2【異常耐性(全)】自身への状態異常を無効化する。
シンプルな前衛タイプ。
マヒはともかく毒が効かないため、地味に耐久力がある。
「ていうか、化け物じゃん」
「アレだよアレ、たぶんA神の手が創ったゴーレム的なアレだよ」
妄想設定にしては、そこそこの説得力。
「じゃあC泥棒は?」
「C鉄の盾をC店番に装備してターン終了!」
「おい」
C鉄の盾【装備アイテム】装備者のDF+1AT-1
2ターン目、後攻よもぎ子の手番。
先攻:まとら
前衛 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
後左 HP:5/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】
後右 HP:3/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
手札:4枚
山札MC:3 山札SC:19
後攻:よもぎ子
前衛 HP:4/4 AT:2 C槍兵【後衛攻撃(前)】
後左 HP:4/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後右 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾 B聖なる壺 B鋼の槍
山札MC:3 山札SC:19
(誰を攻撃するか……)
後衛攻撃は、ローテ操作なしで他のMCと火力を集中できるのも魅力のひとつだ。
よもぎ子は一番倒しやすく邪魔なC泥棒に攻撃しターンを終了した。
3ターン目、先攻まとらの手番。
先攻:まとら
前衛 HP:5/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】
後左 HP:1/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
後右 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
手札:4枚
山札MC:3 山札SC:19
後攻:よもぎ子
前衛 HP:4/4 AT:2 C槍兵【後衛攻撃(前)】
後左 HP:4/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後右 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾 B聖なる壺 B鋼の槍
山札MC:3 山札SC:19
「むむむ、後衛攻撃か……放っておくとやっかいそうだし、ここはC槍兵にC爆薬!さらにC鉄の剣をC泥人形に装備して、C槍兵を撃破!ターン終了!」
C爆薬【通常アイテム】対象に1点の特殊ダメージを与える。
C鉄の剣【装備アイテム】装備者のAT+1DF-1
C槍兵の、前衛としては低いHPが祟った格好となった。
「うわ、いきなりやられた」
「ちゃんとした耐久力と攻撃力のある前衛が使えるって、いいよね……」
序盤の攻撃力不足に悩んでいたまとらはしみじみと語る。
しかしこれでBランクを場に出すことができる。
(まだC泥棒がいるから、アイテムは使えない……なら、こっちだ!)
B賢者 HP:6 AT:2
【防魔+1(後)】1ターンの間、防御魔法の使用回数を1つ増やす。
【攻魔+1(後)】1ターンの間、攻撃魔法の使用回数をひとつ増やす。
「魔法使いだらけだ」
確かに、よもぎ子のデッキで言えば、一番サブカードが使える陣形ではある。
ただ、今回の手札ではそうもいかない。
4ターン目、後攻よもぎ子の手番。
先攻:まとら
前衛 HP:5/5 AT:3 DF:-1 C泥人形【異常耐性(全)】装:C鉄の剣
後左 HP:1/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
後右 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
手札:3枚
山札MC:3 山札SC:18
後攻:よもぎ子
前衛 HP:4/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後左 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
後右 HP:6/6 AT:2 B賢者【防魔+1(後)】【攻魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾 B聖なる壺 B鋼の槍
山札MC:3 山札SC:19
相手の速攻のおかげもあり、思ったより早く手札が使えるようになった。
「B聖なる壺でアイテム使用回数を増やす!」
「え!?何そのカード!」
「ふふん。うらやましい?」
「あんまり」
そりゃそうだ。
普段からアイテムが使いたい放題のまとにとっては、無用の長物といったところだろう。
「むむむ」
「ほらほら、早くアイテム使いなよ、アイテム」
アイテム1枚で何を嬉しそうに……といった態度でせかしてくるまとら。
「えーい、B鋼の槍をB賢者に装備!C僧侶でC泥人形に攻撃してターン終了!」
5ターン目、先攻まとらの手番。
先攻:まとら
前衛 HP:1/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
後左 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
後右 HP:3/5 AT:3 DF:-1 C泥人形【異常耐性(全)】装:C鉄の剣
手札:3枚
山札MC:3 山札SC:18
後攻:よもぎ子
前衛 HP:4/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後左 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
後右 HP:6/6 AT:3 B賢者【防魔+1(後)】【攻魔+1(後)】装:B鋼の槍
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾
山札MC:2 山札SC:19
「わたしのターン!C薬草でC泥棒を回復して、C騎士の証をC泥人形に装備!」
C薬草【通常アイテム】対象のHPを1点回復する。
C騎士章【装備アイテム】装備者に【かばう(後)】を付与する。
【かばう(後)】は前衛の受ける物理ダメージを肩代わりできるスキルだ。
ダメージ総数は変わらないが、使い方次第では盾より有用な場面もあるかも知れない。
「そう簡単に、やられてなるもんですかい!」
「こんなカードまであるのか……」
「C泥棒でC僧侶に攻撃を加えてターン終了!」
「くっ……!」
6ターン目、後攻よもぎ子の手番。
先攻:まとら
前衛 HP:2/3 AT:2 C泥棒【妨害(後)】
後左 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
後右 HP:3/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】【かばう(後)】装:C騎士の証
手札:3枚
山札MC:3 山札SC:16
後攻:よもぎ子
前衛 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】
後左 HP:6/6 AT:3 B賢者【防魔+1(後)】【攻魔+1(後)】装:B鋼の槍
後右 HP:2/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾
山札MC:2 山札SC:19
「あたしのターン!ドロー!」
B炎の槍【攻撃魔法】対象に3点の魔法ダメージを与える。
B魔法の杖【装備アイテム】装備者の通常攻撃がAT2の魔法攻撃になる。
(おっ!B炎の槍だ)
少々オーバーキルになるが、これでC泥棒を倒すことができる。
(ん?いやいや、ちょっと待て待て……)
よもぎ子はカードの効果をもう一度あらためる。
「やっぱこっちか、B魔法の杖をC魔法使いに装備、C泥棒に攻撃!」
「C泥人形でかばう!」
「魔法ダメージはかばえないぞ」
「え?あ、そうだった」
【かばう(後)】の効果範囲は、あくまで物理ダメージのみである。
使えないと思っていたB魔法の杖の意外な活躍で無事C泥棒を倒したよもぎ子。
(でも、やっぱ普通の武器でいいような……)
「ふっふっふっ……」
「?」
例によってまとらが意味深に笑う。今度は何だ。
「ついに、このカードを出す時がきたようね!B魔道士!」
B魔道士 HP:5 AT:3【攻撃魔法+2(後)】1ターンの間、攻撃魔法の使用回数をふたつ増やす。
「ま、B魔道士??」
「どう?どう?すごいでしょ。うらやましいでしょ!ねえねえ!」
念願の魔法力を手に入れ、はしゃぎまくるまとら。
うっとうしいこと、この上ない。
「ねえねえ、うらやましいんでしょ?うらやましいって言いなよ!」
「……B炎の槍でB魔道士を攻撃。ターン終了」
「ちょっと!?」
C泥人形を倒すこともできたが、よもぎ子はB魔道士を選んだ。
7ターン目、先攻まとらの手番。
先攻:まとら
前衛 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
後左 HP:3/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】【かばう(後)】装:C騎士の証
後右 HP:2/5 AT:3 B魔道士【攻魔+2(後)】
手札:3枚
山札MC:2 山札SC:16
後攻:よもぎ子
前衛 HP:3/3 AT:2 C魔法使い【攻魔+1(後)】装:B魔法の杖
後左 HP:6/6 AT:3 B賢者【防魔+1(後)】【攻魔+1(後)】装:B鋼の槍
後右 HP:2/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
手札:A整列の笛 A魂の光 A神威の盾
山札MC:2 山札SC:17
「よくもB魔道士を……わたしのターン!ドロー!」
まとらの目は復讐の炎で燃えている。
「B営業妨害を使用!」
B営業妨害【通常アイテム】相手の手札を1枚選んで捨てる。このカードで相手の手札を覗くことはできない。
「げっ!」
今のよもぎ子の手札はすべてAランク、どれを捨てられても損になる。
「こ・れ・だー!」
まとらが引いたのはA魂の光、最上級の回復カード。
「むむむ」
「さらにB炎の槍でC魔法使いを撃破!」
「ああっ」
やられたC魔法使いの代わりにB重戦士が場に出る。
B重戦士 HP:7 AT:3
【追撃(前)】通常攻撃を加えた相手に、1点の特殊ダメージを与える。
【反撃(前)】通常攻撃を受けた相手に、1点の特殊ダメージを与える。
「B重戦士……なるほどなるほど、じゃあこれでターン終了!」
8ターン目、後攻よもぎ子の手番。
先攻:まとら
前衛 HP:4/4 AT:0 DF:1 C店番【アイテム+1(後)】装:C鉄の盾
後左 HP:3/5 AT:2 C泥人形【異常耐性(全)】【かばう(後)】装:C騎士の証
後右 HP:2/5 AT:3 B魔道士【攻魔+2(後)】
手札:3枚
山札MC:2 山札SC:14
後攻:よもぎ子
前衛 HP:6/6 AT:3 B賢者【防魔+1(後)】【攻魔+1(後)】装:B鋼の槍
後左 HP:2/4 AT:1 C僧侶【防魔+1(後)】
後右 HP:7/7 AT:3 B重戦士【追撃(前)】【反撃(前)】
手札:A整列の笛 A神威の盾
山札MC:1 山札SC:17
「あたしのターン!ドロー!」
Cお取り寄せ【通常アイテム】山札から通常アイテムを1枚選んで引き手札に加え、山札をよく切って戻す。
C火炎弾【攻撃魔法】対象に2点の魔法ダメージを与える。
B馬車【通常アイテム】どちらかの場をひとつローテーションさせる。
(まあ、C僧侶はやられてもいいか……)
「B賢者でC店番を攻撃!」
「C泥人形でかばう!」
C店番とC泥人形にそれぞれ1点のダメージ。
「B馬車を自分に使い、C火炎弾でB魔道士を撃破!ターン終了!」
「うぇ!?」
まさかの連続魔法でB魔道士を倒されたまとらは、呆然としている。
やっと手に入れた魔法の力は、あっという間に消えてなくなってしまった。
「B錬金術師、先に出せば良かったのかな……」
後悔先に立たず、まとらはしょんぼりしながらA神の手を場に出した。
A神の手 HP:9 AT:3
【アイテム+2(後)】1ターンの間、アイテムの使用回数をふたつ増やす。
【合成+1(後)】1ターンの間、一度だけアイテムの合成効果を得ることができる。
Aランクが登場し、早くも終盤戦の様相を呈してきた。




