ストーカー
掲載日:2016/05/21
大雨の中、1人の男性が傘も差さずに立ち尽くしていた。そして、その男性をじっと見つめる男がいた。その男の名は東野京。そして、彼が見つめている男性とは逢坂進である。逢坂は友人が殺されたと聞いて何も考えることができなくなり、雨の中を何時間も立ち尽くしていたのである。そんな彼を見つめる東野京は歯を食いしばっていた。こんな悲劇を起こさせるつもりなどなかったからだ。彼は全てを知っていた。その上で犯人を泳がせていた。なぜなら、彼が探偵だからだ。探偵とは真相を究明するものだ。その一点において例外などない。これまでにも逢坂の友人を殺した犯人は怪奇的な事件を起こしてきた。そんな犯人を東野は何年もかけて探ってきた。そして、今回犯人が誰を殺すのか分かるとこまで追い詰めたのだ。彼はこの事件は未然に防げるものだと思っていた。誰を殺すか分かっていたらそう思うのも当然だろう。逢坂の友人が殺される前に東野は犯人を取り押さえる予定だったのだ。しかし、ここで問題が起きた。彼はとてつもなくビビりだったのだ。彼は犯人に近づくことなく、ただ逢坂の友人が殺されるところを見ていることしかできなかった。そのせいでまた1人の命が犯人によって奪われたのだった。
そして現在、彼は逢坂を見つめながら後悔の渦を彷徨うのだった




