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スケルトンの奴隷商  作者: ぎじえ・いり
エイディアスの骸骨商会
8/67

創造魔法

街へと戻ってきた次の日、魔力も十分に回復したので、店の空いている空間でエキオンの武器・防具の創造魔法を試す事にした。


「早速たのむ」

「分かった」


倉庫から持ってきた2本の片手剣をテーブルの上に置く。

エキオンが手をかざすと、茜色の光が剣へと降り注いだ。

やがてぐにゃりと剣が溶けて、テーブルの上で水たまりと化す。


「わ、溶けたよ」


アンズが驚いて声を上げた。

剣を素材の状態に戻して、そこから不純物を取り除き、エキオン自身の魔力を注いで物質としての強さを底上げする。

創造魔法と言っても、無から有を造り出す物もあれば、有を別の有へと造り変える物もある。


今、エキオンが使っているのは後者だ。

無から造り出すよりも魔力の消費を抑えられる。

更なる強い光を浴びて、水たまりが水平に伸び、1本の棒の形へと変化した。

物質を魔力を織り交ぜて組み直し、自身に使いやすい形へと再構築する。


「マジックアルター」


後には茜色で幅広の片手半剣が現れた。

早速に鞘から抜き放ち、エキオン自身が確認する。


エキオンの魔力に裏打ちされたこの剣は、ただの鉄の剣よりも強力に造られているはずだ。

おおー、と声を上げるアンズを無視してエキオンに聞く。


「どうだ?魔力にまだ余裕はあるか?」

「もちろんだ」


なら、と続けて倉庫から持ってきた全身鎧を渡した。

エキオンが再構築すると、ヘルム、胸鎧、肩当て、手甲、腰鎧、レッグガードと各パーツに分かれた鎧になった。

色は勿論、茜色だった。


「全身鎧じゃ無いんだね」


アンズが聞く。


「骨しかないんだから、全身を守っても仕方ないさ」


早速装備し始めるエキオンの代わりに俺が答えた。

元々面積が少ないのに、攻撃を受ける面積を変に増やしても仕方無いのだろう。

例えば腹は人間にとっては守らなければならない部位でも、スケルトンにとってはただの空洞だ。


「盾は要るのか?」

「いや、必要無いだろう」


頭にモヒカンのような飾りのあるヘルム、コリュスを被り、既に渡してあった黒いマントを羽織って、装備が完成した。


「かっこいいね」

「ありがとう」


アンズが褒めた。

個人的にはそのモヒカンはどうかと思う。

モヒカンヘルムって名前あるんですかね?不明だったので、そのままモヒカンと書きましたが。

※モヒカンヘルムはコリュスと言うそうです。情報、ありがとうございました。

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