特別編 聖なる夜の魔法を教えてよ!
とある日の王都にてケントとリヴィはイルミネーションで彩られた王都を歩いていた
今年もついにこの時期がやってきたか……
そうクリスマス!もともとは返事の神様的な人の誕生日を祝う祭りらしいがそんなことはどうでもいいのだ。
このイベントが近くなると王都では街の中央に大きな木、通称クリスマスツリーを設置したり街をライトアップしてイルミネーションを作ったりする。そのイルミネーションの明かりの中で人々はプレゼントを送り合うのだ。
毎年忙しい俺にとっては、イルミネーションを1人でそそくさと見てすぐに依頼にふける毎日だったが今年は違う!なんせ今年はリヴィがいる。ここでいい感じなクリスマスプレゼントを渡せればリヴィも『ケントすごい!こんなこと知ってるなんて!見直しちゃった!』ってなるのでは!
なんて変な期待をしている時が俺にもありました。
数日前……
「とゆーわけでミリトさん!どうかプレゼント選びのコツを教えてください!」
「どうして僕に?」
「そりゃ頼れる人がミリトさんしかいないからです!」
実際そうである。こうゆー話ができるほど信頼できるのはミリトぐらいだ。
「うーーんまあ特に拒む意味はないからいいよ。」
「ありがとーー!それでズバリいいプレゼントとは!?」
「そうだね。普通は消耗品の方がいいだろうけど、リヴィにプレゼントを送るのは初めてなんだろう?それにこれからも一緒に過ごすっていうならやっぱり身につけるものでもいいんじゃないな。髪飾りとかネックレスとかイヤリングとか。」
「なるほど……」
「全然分からないって感じだね。それなら少し一緒に見に行こうか。どんなのがあるか。」
「神!ありがとう!」
そうして俺たちは露店街にやってきた。
「すげーな。こんなにいろんな種類があるのか。」
ミリトがニヤっとして言った
「気に入ったのはあったかい?」
「お前は俺の彼氏か!正直どれも良さそうで分からないよ。」
「そうだね。でもそこはやっぱりプレゼントを渡すケント自身が自分の気持ちを聞いて決めないと。」
「そうだな。」
自分の気持ちか……
リヴィに似合いそうな装飾品…やっぱりリヴィといったらあの引き込まれるような深い青色の髪だよな。記憶をなくす前はあの青色にどこか暗さを感じていたけど、今はそんなことはなくてむしろ綺麗で鮮やかな青に見える。だとしたら似合いそうなのは……
そんなことを考えているといつのまにか1つの飾りを持っていた。
「それにするのか。白い髪飾り…ジャスミンの花を模しているのか。いいじゃないか!」
「そうか!よしこれにしよう!」
そして現在……
このケント・ムンド・イグノータ、ガッチガチに緊張してます!!
どうしよう!センスないとか思われたら!
いや大丈夫だ。『気持ちが1番大事』ってミリトが言ってたし……
「ねぇケント!すごい綺麗だね!」
「そっ、そうだな!今日はなクリスマスって言ってなみんなでライトアップとかして盛り上がるんだ!」
やべー頭まわんねーー
そんなこんなで街の中央のライトアップされたクリスマスツリーの前まで来た。
よし渡すぞー!
「リヴィ!」
「どうしたの?急に!」
「実はクリスマスにはプレゼントを送る文化があってだな、ほらこれは俺からのプレゼントだ。」
どうだ……
リヴィは驚いた様子で
「すごい綺麗ありがとう!」
「気に入ってくれてよかったーー!」
あ、やべ声に出ちゃった!
リヴィはニヤっとして
「なに?そんなに嬉しいんだ。」
くぅーこいつ、ここぞとばかりに……
しかしこのままイジり倒すかと思ったら急にリヴィも改まって話し始めた。
「実はね……クリスマスのことソラリスさんから聞いてて…その、これ私からのプレゼント…」
「えっ、ありがとう…ございます…」
まさかリヴィからプレゼントをもらえるなんて……嬉しい!俺がクリスマスのことを教えたつもりだったのが恥ずかしい…がソラリス、ありがとう!!
リヴィからのプレゼントは綺麗な紫がかったブレスレットだった。
「すげー綺麗なブレスレットだな!」
「それね、シオンの花を模しているんだって。邪魔だったら外しておいていいから……」
「何言ってんだよ!ずっと大切につけてるよ!」
リヴィは少しうつむいて言った
「そう……」
「なんだ照れてんのかー?」
思いっきりニヤけて言ってやった。
リヴィは顔をあげて怒ったように言った
「違うわよ!それよりほら、せっかくだからあなたのくれた髪飾りつけてよ!」
なんだかんだ可愛らしいやつだほんと
「わかったよ。ほら……おおーやっぱり似合ってるな!」
「そう…ありがとう…」
明らかに照れたリヴィは綺麗なライトアップに照らされて、その場の何よりも綺麗に見えた。その姿を見て思わず言葉が白い息と共に漏れでた。
「これからもずっと一緒にいろんなとこを冒険して、いろんなことを知ろうな!リヴィ!」
リヴィはいよいよ完全にうつむいて、顔を赤くしてつぶやいた。
「はい……」
少し離れて…………
「まさかリヴィにクリスマスのことを教えていたとは、ソラリス」
「そりゃーねー!ケントにはもっとクリスマスを楽しんで欲しかったし!それにしてもあのプレゼントはあなたが選んだのミリト?」
「いや僕は装飾品を提案しただけでプレゼントを選んだのも、あんなことを言ったのもケント自身だよ。」
「へぇー結構思い切ったことをゆーんだね、やるじゃんケント!」
「いやー盛り上がってるとこ悪いけど多分ケントはクリスマスのジンクスのことを知らないよ。」
「えっ嘘!今まであれを知らずにクリスマスを過ごしてたんだ…」
「ソラリスのことだからリヴィには教えたんだろ。
『プレゼントを渡し合った人に「ずっと一緒にいよう」と言われて「はい」と返事をすると、本当にずっと一緒にいられる』
っていう恋人や家族にやるために用意されたような魔法みたいなジンクスを。」
「もちろん!」
メリークリスマス!
自分も恋人と一緒に過ごしたかったクリスマスでした。
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