第3話 都会の空気を教えてよ!
リヴィとケントがいよいよ王都へ出発!!
「荷物は持ったな!」
「うん!」
「よし、それじゃあ…王都に出発だー!」
「おーー!」
勢いよくリヴィの家を飛び出した俺たちは王都にある冒険者ギルドに向かっていった。
「ところでケント、王都までどれくらいかかるの?」
「大体3時間くらいかな。ここら辺は馬車とかもないし。」
「………まさか歩き!?」
「しょうがないだろ。他にないし。」
「なんかいい魔法ないの?瞬間移動みたいな!」
「あるにはあるけど……」
「じゃあそれ使おうよー!」
あの魔法なー上手くいった試しがないんだよなー
もともとリヴィが使っているのを見て教えてもらったんだけど、まぁ難しいんだこれが。魔力のコントロールが少しでも失敗するとうまくいかないし。
「一応約束しといてくれ。『何があっても自己責任』と。」
「なんかいやな脅しね。でもまぁ行ってみよー!」
「わかったよ。それじゃ、『テレポート』!」
目の前が白くなって俺たちは王都へ向けて移動した。
――――――――――――――――――――
視界がだんだんとひらけていく。
王都の城が見えた。
「成功……か?」
よく見てみると、道はずれの草原にテレポートしていた。王都へは5分くらいで行けるだろうか。
「まぁ成功だろう。」
「やったね!」
「ああ、リヴィもとくに何事も……」
そう言って振り返ったときのことでした。
俺はあまりの衝撃に目を見開きました。
もちろんわざとじゃなかったんです。
自分の本能がわずか1秒にも満たない速度で思考がめぐり、ただそこにあった山と谷が目に焼き付きました。
そしてやっと声が出ました。
「リヴィ……さん…その、服が……」
「えっ?……………」
だんだんとオーラが放たれていく。
あっ俺死んだ。
「キャーーーー!!!見ないでよーーー!!!」
地面が揺れてあちこちから岩が飛び出してきた。
「ちょ、まじ死ぬ死ぬ死ぬー!」
「だったら死になさいよーー!!」
「ストップストップーー!一旦落ち着いてそこに服落ちてるから、拾って着て!」
リヴィがすぐに岩陰に隠れて服を着たことでなんとか岩の出現は止まった。
しばらくして反省会が始まった。正座をしている俺の前にはとてつもないオーラを放つ魔女が立っている。
「なんで私の服だけ脱げてたわけ?」
「テレポートは今まで1人で移動するのが限界だったんです。無理していっぱい移動させようとすると時々置いて行ったり、変なとこに移動するんです。」
「それならそうと………言ってたな」
そうそう、むしろ他のものが無事だっただけ褒めて欲しいくらいだ。まぁご褒美はもらったけど
「今なんか余計なこと考えてたでしょ!」
「いえ、滅相もございません!」
「とにかくさっき見たものは忘れること!」
「はい……」
ふぅ…なんとか生かしてもらえた。
数分後――
「王都到着だーー!」
「ここが王都かー!建物いっぱいだー!人もいっぱいだー!」
子供みたいだな!リヴィがこんなはしゃぐなんて…んー可愛い
「そうだ、はぐれないように気をつけr……」
あっ、いない。えっ迷子になるの早くない?じゃなくてどこいった?
「ケントーーこっちこっち!」
「あーってなんかいろいろ持ってない!?」
「うん!どれも綺麗だったからケントにもいくつかあげようと思って!」
「それはすごく嬉しいんだけど、リヴィ……お金は?」
「おかね??」
あっこいつやったな。
「お前店に置いてあったやつ勝手に持ってきたろ。」
「みせ?」
「ちょっといいかいお二人さん。それうちの商品だよね。」
あーやっぱこーなるかー。
「すみません!すみません!代金は支払います!」
「あのーうちの商品もありますよねー。」
あっちこっちいるじゃねーか!
「すみません。すみません……」
その後俺は他にもたくさんの人に謝罪しまくった。
「ふぅ、これで全部か。」
ようやくすべてのお店への謝罪が終わった。
だがここで重大なことに気づいた。
「リヴィがいねーー!」
嘘だろ、絶対また何かやらかすだろ!すぐに探さねーと!
「ケント〜〜」
よかったちょうど戻ってきた!
「お前すぐどっか行くなよな。また問題起こされちゃたまったもんじゃない。」
「う〜んと、そのね。」
「その感じはまさか」
「燃やしちゃった!てへ。」
「なーにが『てへ。』じゃーー!この魔女!」
「ごめんごめんごめん!わざとじゃなかったのー!なんか商品をすすめられてちょっと試してたら魔法が出ちゃって燃やしちゃったのーー!」
「なんで!?指輪は?」
「すすめられたのがハンドクリームだったから一旦外しちゃったの!」
「はぁ〜、とりあえず謝罪しにいくぞ。」
「はい……」
結局しっかり弁償した。
「いいかいリヴィ。これからは勝手に行動するんじゃないぞ!せめて社会のルールを知ってからだ。」
「はい…反省してます……」
やれやれ、こんな姿を見ることになるとは
「大丈夫だ。俺がちゃんと教えてやるから。」
「うん!」
やっぱりリヴィは笑っていてくれないとな
「それでときにリヴィ君よ。」
「はい!なんでしょうケントさん!」
「ここまでの弁償やらなんやらで我々の資金がだいぶなくなってきている!」
「はい!シキンとはなんでしょうか!」
「簡単に言えばお金のことだ!この世の中ではこのお金をものと交換しているんだ。だからお金がないと俺たちは食べ物すら食べれないのだ!」
「それは大変じゃないですか!でもどうやってお金を手に入れるのでしょうか!?」
「ものを売るという選択肢もあるが他にもギルドの依頼をこなすという選択肢がある!よって俺たちはこれからギルドに行き、依頼を受ける!そしてリヴィには一緒に冒険者として依頼をこなしてもらう!」
「おーー!ってか家出る前に私冒険者として仕事するって言ったし。そのつもりでいたんだけど。」
「いやそうなんだけど、俺としては別に本当にさせるつもりはなかったんだよね。」
「なんで?魔力が暴走するから?」
「いやまぁそれもそうなんだけど……他にもあるんだよなー…まぁ着いたら教えるよ。」
こうして俺たちはギルドへ向かった。
次回はリヴィが冒険者デビュー!?




