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下獄上  作者: かしす
第1章 地獄のある地点にて
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第五話 説得

30文字おさらい

「やっと寝れたグルシャ。おきたら変な所に倒れていた!ここどこ?」



 「理由がないなら契約したくないしもう殺すしか考えれないんだけど?」

 「ちょちょちょっと待ってください! 全く能力が欲しくないわけじゃない!」

 「なんだ理由あるならそう言ってよ。さぁ教えて! ゆっくりでもいいからさ」




グルシャは息を整え、心を落ち着かせた

焦って伝わらなかったら死だ。慎重に話していこう




 「幼いころから"平等な世界"を作りたい夢があって、悪魔天使関わらず協力して暮らせる世界が作りたい。その為に天国界に行く大きな翼と能力が欲しいです」


 「夢があるのはいいことだ。だけど浅すぎるな~。平等は一人の力で実現できないと思っているしはっきり言ってその夢は不可能だ」

 「君はなぜ平等を求める?悪魔と天使が協力した世界を作る理由はなんだ?」




確かに浅い。幼い頃の夢なんてたかが知れているかもしれない

しばらくの沈黙が続く。このままだと能力は渡してくれないだろう




 「赤白雨で俺の祖父は理不尽な死に方をしました。天使が落ちてくるという事は落としている奴もいるはず。俺はその天使ぶってる悪魔に今の現状を知らせて責任を負わせたい」

 「落としている奴を殺したい気持ちは....」


 「ふーん。でも君の顔、殺したいーって顔してるよ。俺はそんな奴殺したいなって思うけどね」

 「正直に言いな」


 「...殺したい気持ちはあります。それよりも俺は殺してきた人たちに償ってほしいんです。」


 「う~ん...言っておくけど自分天使族なんだよね~。悪魔に天使族が殺されるってなると見過ごせないな」




男は本当の理由を聞き、能力を渡す気が無くなったのか顔が暗くなる

少しづつ処刑までの時間が近づいていく中でグルシャはただ沈黙するしかなかった


親を殺されたらだれでも犯人を殺したくなるはず。グルシャも全く持っているわけではない確かに殺してもいいなら俺は容赦なく殺したいと思うが、武力で解決しても恨みをまた生むだけだ)




 「嘘をつかないと約束したじゃないですか、私は正直に言った。ただそれだけです。」

 「確かに自分の種族が殺されそうになってたら早めに処理しておきたいですよね。殺すならどうぞ、死ぬしかないならそれに従います。」

 「最後に言わせて下さい。俺は殺人鬼を地獄に誘って自らの罪と向き合い償い続けるが、償った者は天国界に行くことが出来るそんな世界を実現したいんだ」


 「悪魔さんすごいね~こんな考えをする悪魔見たこと無いよ。まぁ実現できるかは置いといて、「悪魔と天使の共存」悔しいけどその世界を見てみたいとは思っちゃったよ」




その男は歩き出しグルシャの前で止まった。

前に立つと身長が高い、180はあるだろう

険しい顔から少し口を微笑ませ話し出す




 「じゃあ契約してあげる!でも一つ条件がある」

 「その()()()()()()()()()()()()()()()。もし殺した場合、お前を蛙に変える」


 「少し考える時間をください。」




蛙はさすがに嫌かもしれないな...いや違う違う!

殺さない。確かになんでも武力でねじ伏せるのはおかしいが、相手が武力を使ったら...?

殺す気満々でも守りだけに専念していたらいつか殺されるのが目に見える


相手を殺さずに犯罪者を捕まえる方法なんてあるのか




 「俺が殺さなければいいんですよね」


 「何言ってるんだ?ダメに決まってるだろ」




嘘だろ。この武力が全ての権力社会で手を出さずに平等な世界を作れるのか




 「そっか...無理なら残念だけど...」


 「いいですよ。その条件のります」




男は少し驚き眉毛が少し上がった。無理だと言うと思っていたのだろう

夢を叶えられるチャンスなんだ。どうせ死ぬなら当たって砕けろ精神だ!




 「ここで見ていてくださいよ。そんな無理難題な条件出しておいて見てなかったは無しですから」


 「面白い男だね~。じゃあ契約だ」




その神様は手を差し出してきた。握手をすれば契約成立するのだろうか

俺はその手を握るように手を握ろうと手を出すと




 「ドルフィン!!!!!!!!!!!!!!!!」

 「どう??最近考えたんだ」




神様は手を大きく上にあげて知らない単語を叫んだ

なんだドルフィンって植物の名前か?だれかの名前なのか?




 「ドルフィンってなんですか?」


 「ドルフィンを知らないのか?! 笑ってくれると思ったのにな~残念」

 「まぁいい、次は本当に契約だ。私の力で君の夢を叶えられる事を祈っているよ~!」




なんか神様に悪い事してしまった

グルシャの震えだした手で握手をかわす。その男の手は大きく暖かさを感じた


二人の手がつながった時、握手したところから白く光輝き視野が白くなっていく。その中また男が口を開く




 「大天使の名の下にグルシャ・スダンを下界に戻す。その力、実践躬行(じっせんきゅうこう)で示せ」


 「え。なんで俺の名前を...」




この瞬間白から黒に変わり目を開けると地下室に戻っていた

あれはなんだったのだろうか。あんな場所初めて見た


まぁ疲れていたし変な夢でも見たんだろうな。神授瓶飲んでないし




 「あ。ウーシャおあおー起いあんあー[グルシャおはよう起きたんだ](´~`)モグモグ」




横を見るとユバスがご飯を食べていた

コーンポタージュと食パンの上にスオムジャムをのせた贅沢ご飯を食べていた

いつもパンにスープだけなのになんで今日に限ってジャム付きなんだよズルいだろ!


スオム

地獄界で食べられる数少ない無毒の木の実。見た目はブドウみたいに数十個実がついている

味は完熟時は甘くおいしいが、皮は渋すぎて食べれたもんじゃない。ジャムがおいしい




 「グルシャ起きれたのね! 話があるからとりあえず顔を洗ってきなさい」

 「うん...」




洗面台に顔を洗いに行き、ふと鏡を見てみるとユバスと同じあの紋章が首に刻みこまれていた

本当に神授瓶を飲んだ?いつだか本当に記憶がないし、そもそもあの男は誰だったんだ...?


でもこの紋章があるなら能力を使えるという事、飛ぶこともできるという事。だが武力には使えない

条件はあるもののきっと信頼してくれたんだ。必ず実現して見せる!


まずは母さんの話を聞きに行こう。

6話は23日19:00に投稿します


誤字指摘、感想コメントしてくれるとうれしいです!


※無断転載を禁じます

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