経過報告①
ご依頼の件、少し気になる動きが見られたので取り急ぎ筆を執ります。
初日、バルデンリンドの子山羊がクレアトゥールに接触しました。
発生した事象としてはクレアトゥールの暴走に伴うごく小規模の戦闘行動。備品の棄損の他には特筆すべき損害はありません。
戦闘行動そのものについては、不覚を取る場面があったもののクレアトゥールが終始優勢を維持していました。
ただし居合わせた大多数の眼には彼女の辛勝として映った模様です。
私自身、子山羊からはどこかちぐはぐな印象を受けます。これは二日目に行われ模擬戦闘の様子からも見て取れるもので、ただの子山羊などではなく不正騎士、ないしはそれに準ずるものと考え対処しようと考えています。
また彼についてはかのメナ・ベイ・ツィベニテアが私に近い意見であるらしいことを参考までに追記しておきます。
その後、教官による厳罰で子山羊、クレアトゥールともに負傷したことを確認していますが、式を挟み反省室から戻った両者の挙動に負傷を思わせるものは見られませんでした。
これもまた子山羊が不正騎士と推測する一因です。
反省室からは子山羊に先んじてクレアトゥールが教室に戻ったのですが、ユリス・ベイ・コルレラータ主導でエレーナ・オン・マダルハンゼを含む幾人かが彼女への接近を試みました。
この際、先の戦闘について彼女を擁護するという形で懐柔を図ったようですが、クレアトゥールが魔力を暴発させ自傷するという事態に発展し、収拾のためやむを得ず私もこの件に関わることとなりました。
特記事項として、ここまで傍観に徹していたメナ・ベイの積極的な関与を挙げておきます。彼女の思惑は不明ですが、結果として子山羊はクレアトゥールへの接近を成功させています。
騎婦人の会の重役であるメナ・ベイにバルデンリンドとの関わりがあるのは明白ですが、担当教官であるマフクス・ディア・バッテシュメヘもバルデンリンドに所縁ある人物と記憶しています。
子山羊の件も含め、バルデンリンドの動向は今後とも注視してゆくつもりです。
報告は以上となります。
私は以前にお話させていただいた通り私の判断で動くことにいたしますので、過度な干渉はお断り願います。
返信は不要ですが、マフクス・ディアについての確度の高い情報があれば、家に送っておいていただければと思います。
すでにそちらも手の者を使って情報を得ているかもしれませんが、以下に各組の名簿と、四組各員については簡単にですが所感を併記しておきます。
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