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七日目

俺の朝は妹の声を聞いて始まる。

「起きて~、お兄ちゃん」

は?え?いや、今何て言った?お兄ちゃんだと?!

「一体、どうしてしまったんだぁ!」

「うるさい!寝言言ってないでさっさと起きろ」

勢いのある目覚ましビンタだ。

それにしてもさっきのは夢か……。可憐の兄に対する扱いの悪さから来た幻想なんじゃ無いか?

あんなの見るくらいに参ってしまっているのか俺は……。

一瞬の幸せは時に残酷な事をするもんだな。

でもまぁ、ここ最近所々可憐の反応が変というか、普段に比べてキツいような気はしてる。

昔はあんなに大人しかったのに、今じゃ凄く暴力的だ。クラスの子とかに手を出さないか心配です。

昨日の夜、優香ちゃんのことに対して普段以上に突っかかってきたこととか。

何を思ってるのか知らないけどなんだか変だよね。

可憐に聞くわけにもいかないしこの悩みはどーしたもんかな。何というか頼りになりそうな人がいない。

優香ちゃんなら何か知ってるかもしれない。

今日学校に着いたら聞いてみよう。

そんなことを考えていたら時間がかなりギリギリになってしまった。

俺は少し駆け足で学校に向かった。

遅刻一分前になんとか学校に着いた。

ギリギリに着いたせいで優香ちゃんに朝聞くタイミングが無かった。

仕方無いから昼食前になんとか聞いてみよう。

「優香ちゃん、昼食行く前にちょっと良いかな?」

「はい、何ですか?」

「実は可憐の事なんだけどさ、最近ちょっと様子がおかしいように感じるんだ。優香ちゃん何か知ってたりする?」

「うーん、心当たりならいくつかありますとだけ言っておきます」

「その心当たりだけでも教えてくれないかな?」

「ダメです。これは、秘密なんです」

そうですか……。結局何も得られず、か。

でもまぁ、優香ちゃんは何か知ってるっぽいね。

凄く気になるけどこれ以上聞いても教えて貰え無いだろうし……。

優香ちゃんがわかってくれてるなら可憐も安心だろ。俺が頼りないと思われてるんだったら割と悲しいけどね。

いつものように食堂に向かい可憐の所に行く。

可憐の「こいつなんでいるの?」みたいな目で見られるのもなんだか恒例化しそうだよね。

全然して欲しくないからなんだか複雑な気持ちでいっぱいになりそうだ。

それにしても今日はやけにこの辺り人気が多いような。

というか絶対可憐のギャラリーだろ。何があったんだ。

その、ものすごく冷たい視線飛ばすの辞めてもらえますかね?なんて言えたらどんなに気が楽だろう。

あー、今すぐにでもこの場を離れたい。

「ちょっと、今日は兄貴連れてきちゃダメって言ったじゃない」

「あ、ごめん。忘れてたよ」

おーい、聞こえてるぞー。ほんと酷いよ。俺は普通に食事がしたいだけなのになんでこうなるんだ。

二人も二人で何か話し合ってるみたいだし。さっきのくだりわざと俺に聞こえるようにやっただろ。

悪趣味だよ、ほんとに。

話しが纏まったのか、俺の方を見るなり今日は帰れと言われてるような気がする。

まぁ、俺も立ち退きたいと思ってたし好都合。

俺は、広げていた荷物を下げて教室に戻ることにした。

全く、ここ最近良いことよりも辛く感じることの方が多い気がするわ……。

星座占いとか全く信じて無いけど、気になってくるよね。

明日は試しに星座占いしてみるか。

それにしても、一人の昼食は何か久しぶりだな。

最近は、優香ちゃんに誘われて可憐達と昼食取ってたし、休みの日は可憐がいるしなぁ。

そう考えると、昼間は可憐とほとんど過ごしているみたいになってる。

俺は別に良いんだけどね。可憐に嫌がられそうだ。

たまには静かな昼食もいいなって強がってたけど、実際ちょっとさみしいね。

普段に比べて静かな時間だった。

今日は買い物に行く用事も無いし、家で晩飯の時間までのんびりしよう。

余りにのんびりしすぎたのか少し寝てしまったみたいだ。

時間を見ればそろそろ晩飯を作る丁度良い頃合いだった。

「さてと、作るか」

部屋を出てリビングに行くとそこには可憐と優香ちゃんがいた。

俺が出てきたことに気付くと可憐が俺の所まで来た。

「兄貴、今日当番だったと思うけど今日は休みね。リビングで待ってて」

それだけ言うと俺の返事も聞かずに優香ちゃんの方へ行ってしまった。

一体何なんだ?今日はやけにハブられているように感じる。

本格的に嫌われ出したかな。そうだとすると悲しいな。

とりあえず可憐の言う通りリビングに行くといつの間にか可憐のも優香ちゃんもいなくなっていた。一体何処へ行ったんだろう。

リビングで待っていると台所の方から二人の話し声が聞こえて来る。少し覗いてみると、可憐と優香ちゃんが何かを作っていた。

それに、可憐が料理を教えている。1年前は俺に教えてもう側だったのにな……。

料理が出来るのを待つことにした。

しばらくすると出来たみたいなのか二人が料理を持って出てきた。

オムライス、唐揚げ、サラダ。中々悪くない組み合わせだ。それに、味もしっかりしていておいしい。

優香ちゃんは、野菜を切ったのと唐揚げを作ってくれたみたいだ。

可憐も昔よく失敗していたオムライスの盛り付けを頑張ったみたいだな。

「それにしても、急にどうしたんだ?」

「優香が兄貴何かしたいって言うから私がご飯でも作ってあげたら?って言ったの」

そうだったのか。でも、何かしたいってそんな何かをしてもらえるほどの事をした覚えがないんだけど。

「今日、学校で昼休みに仲間はずれみたいなことしちゃったから変わりに何かしたいって思ったんです」

それでだったんだ。なんだか気を遣わせちゃったみたいだ。

食事を済ませた後の片付けは俺がやることにした。

優香ちゃんに「私がやります」って言われたけどそこをなんとか押し切って片付けをしている。

気を遣って貰うのは嬉しいんだけどね。気を遣われすぎるのは甘えになってしまいそうだったから断った。

優香ちゃんは俺が片付けをしている間に可憐が送っていってしまったみたいだ。

明日ご飯のお礼改めてしないとな。

しかし、可憐が提案したのかぁ……。

最近よりいっそう可憐のことがわからなくなった気がする。

可憐に対するもやもやは増すばっかりだ。

これ以上考えても意味が無いと思い俺は考えることを辞めて眠りについた。

はい、恋夢です!

七日目になりました!本来なら八日目か九日目を投稿しているはずなんですが、最近買ったゲームが面白すぎてサボってしまいました。サボらず頑張って行くことが大事ですよね。頑張ります……。

それでは、また次の作品でお会いしましょー!

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