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十五日目

俺の朝は妹の声を聞いて始まる。

「兄貴、起きて」

「おはよう。もうそんな時間か」

正直実感がない。というか俺はいつ寝たんだ。

可憐はいつものように先に出てしまっている。

というよりかは昨日の様な事が異例なのだ。

いつも通りに準備を進め家を出る。

鍵を閉めたのと同タイミングで、玲奈ちゃんと優香ちゃんが来た。

「おはよう、二人とも」

「「おはよう(ございます)」」

最近は良くこの二人と登校している気がする。

「お兄ちゃん、今日も勉強会?」

「今日もするか?いいよ」

玲奈ちゃんはすっかりやる気になっている。

俺は別に問題無いが、可憐がどう言うかだな。

なんか、いやそうな感じだったし。

まぁ、やってる時は楽しそうにしてたんだけどな。

しかし、今思うと可憐来てから生活が一変したよな。

大変な反面楽しいことも増えた気がするし、可憐の俺に対する態度も和らいでる用にも思える。

未だにこっちに来た理由は教えて貰え無いが。

「玲君……。おーい、玲くーん」

「ん?あぁ、ごめん。考え事してた」

「そうなんだ、あのままだったら扉にぶつかるとこだったよ?」

「え……。ありがとう、ドジ踏む所だった。そー言えば、玲奈ちゃんは?」

「玲奈はもう教室行ったよ。私達も早く行こう?」

「もう、学校に着いてたのか。気付いて無かった」

「早く行こ」

優香ちゃんがこちらに向けてくる満面の笑み。

思わず見とれてしまう。

というか、こんなにタメ語だったっけ優香ちゃん。

俺と優香ちゃんの距離縮まったって事でいいのかな?

まぁ、そういうことにしておこう。

教室に入ると何やら騒がしい。

色んな人が提出物に追われていてせわしなくしているみたいだ。

皆なんだかんだ言ってテストには必死になるよね。

俺も頑張らないとなぁ……。

今日も勉強会やるんだっけ。お菓子と用意出来るかな。

一応昨日の残りがまだあるけどさ。少ないかもな。

今日は市販のでいいか。

今日は自習の授業が多かった。

折角だから優香ちゃんに教えに行きたかったんだけど、他のクラスメイトの奴を教えるので精一杯だった。

午後の授業も自習っぽいからその時は一緒に勉強したいな。

女子の友達と一緒にやっている感じだったし、俺要らないかもしれないけどな。

一応昼休みに聞いてみるかな。

「なぁ、玲。お前、御影のこと好きなの?」

にやにやとこっちをみる男子達。

「そんなんじゃないよ」

「嘘つくなよ〜」

「嘘なんかついてないわ」

お前ら、そんな残念そうな顔するなよ。

ほんと色恋沙汰好きなんだから。

「え、でもお前ら一緒に来たり帰ったりしてるじゃん」

「友達なら別に普通じゃ無いかな?それに優香ちゃんだけじゃないからさ一緒に帰ってるの」

さっきからにやにやと何なんだよ……。

「お前の妹も一緒だっっけか」

「可憐はあんまり一緒に帰ってないな。優香ちゃんところの妹」

「へぇ、妹いるんだ御影」

こんなだらだらとした自習で良いんだろうか。

それに、あいつらずっとにやにやしてたし……。

別に、何も無いからな?


昼休みになり優香ちゃんと食堂に向かう。

可憐と玲奈ちゃんがいつもの所に座っている。

最早、日課みたいに集まっている。

「お兄ちゃん聞いてよ。可憐たら勉強会で私に教えるのめんどくさいって言うんだよ」

「そ、そうなのか」

「だって、玲奈何回言っても理解しないんだもん。もう少し物覚え良くして欲しい」

「わからないんだもん!」

「わからないで済ませるからわからないままになってるんでしょ」

「だから、教えてって言ってるんじゃん」

二人がいつもの様に言い合う。

これを見る度にこの二人は仲がいいなって思ってしまう。

本人達は否定しているけど、仲が悪いのにこんなに喋ることなんて可憐には出来ないだろうし、玲奈ちゃんだってこんなにがつがつ言わなさそうだけどなぁ。

まぁ、俺や優香ちゃんから見れば微笑ましい光景に見えているんだけどね。

「二人ともその辺にしとこう」

「「兄貴(お兄ちゃん)には関係無いでしょ!」」

ほら、息ぴったり。

俺と優香ちゃんはお互い顔を見合わせて笑う。

きっと、思ってることは同じだ何だろう。

そんな楽しい時間はあっという間で気がつけば昼休みは終わっていた。

午後の授業も予想通り自習だった。

優香ちゃんの所に行こうかと思ったが、俺は男どもに連れられ、優香ちゃんは優香ちゃんで女達に連れられていた。

何というか、残念……。

まぁ、放課後出来るしいいか。

軽い雑談を交えながら自習をしていると午後の授業もあっという間だった。

もう、放課後かぁ……。全然実感が無い。

気持ちまだ午前。そんなあっさりとした学校だった。

校門前で、優香ちゃんと一緒に可憐と玲奈ちゃんを待つ。

「可憐と玲奈ちゃん遅いな」

「そ、そうだね」

「どうしたの?何か、慌ててるような感じだったけど」

「何でも無いよ」

「そっか。ところで優香ちゃん。タメ語にやっとなったね」

「え、う、うん」

「ちょっと、距離が縮まった気がしたから嬉しかった」

「あ、ありがとう……」

優香ちゃんの顔が若干赤くなる。大丈夫かな。

最近良く赤くなるよね。

その度に大丈夫か聞くけどいつも大丈夫って返ってくる。

溜め込んでるのかななんて思ってしまう。

まぁ、そんなこと聞けるはずが無いから聞かないけど。

「お待たせ〜」

二人がやっと来た。

「遅かったね」

「まぁね。色々あるんですよ」

にやにやと玲奈ちゃんが笑っている。

可憐はちょっと不機嫌そうだ。

一体何があったんだよ。

なんだかんだで四人一緒に帰るのって初めてじゃ無いかな。

「今日はこのまま俺の家直行でいいかな?」

「うん。あ、可憐今日もよろしくね」

「えー……」

楽しそうだな。

まぁ、楽しめるだけ楽しんだらいいさ。

家に着き、テーブルを囲む。

俺の前に可憐、隣に優香ちゃん、斜め前に玲奈ちゃん。

昨日と同じ座り方だ。

決めているわけじゃ無いのに皆自然にスッとそこが定位置かのように座った結果がこれである。

昨日とほとんど変わらない光景。

「今日、自習の時間教えに行けなくてごめん」

「大丈夫だよ。私も女友達に連れられてたから」

「そーいえば、そうだった」

「その時に玲君と付き合ってるの?って結構聞かれて……」

優香ちゃんも困ってるのか。大変だなそれは。

「優香ちゃんもなのか。実は俺も男達に言われたんだよね」

「それで、なんて答えたの?」

「いや、付き合ってないよ。友達だよって答えたよ」

「そっか……」

「優香ちゃんはなんて答えたの?」

「秘密」

「えぇ……」

なんか、はぐらかされた。

言いたくないことだってあるだろうし、別に良いけど。

気になるなぁ……。

そうこうしているうちに時間が過ぎ優香ちゃん達は帰ってしまった。

もちろん途中まで送って行った。

「可憐、今日の晩飯は何?」

「出てきてからのお楽しみ」

「じゃあ、楽しみに待ってる」

出てきたご飯は、

ご飯、コーンスープ、サラダ、コロッケ。

ごく普通のご飯だ。

しかし、クオリティは全然上がっている。

我ながら出来の良い妹だと思ってしまう。

自慢の妹だな。

「味付け前に比べたらだいぶ良くなったんじゃないか?」

「少し工夫してみたらおいしくなったの」

「そうなのか、それにしても料理の腕だいぶ上がったな」

「ほとんど毎日作ってれば上達するでしょ」

「そうだな」

食事中の会話が増えたのも最近の変化だ。

明日も頑張ろうと、意気込み俺の一日は終えた。

はい、恋夢です!

テスト期間中やることが少なくて大変です。

正直な話しネタ切れが近い。

まぁでもまだまだ書いて行きますけどね!

それでは、また次の作品でお会いしましょー!


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