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なろうについて思う  作者: うんとこしょ
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『なぜ人はテンプレ作品を書くのか』に対する感想(だったはずのもの)

 以下の文章は、実はなろうで読んだ、飯野氏の『なぜ人はテンプレ作品を書くのか』http://ncode.syosetu.com/n3187cy/ の感想としてまとめていたものなのですが、書いている内に『感想』と呼ぶにはあまりに自分の考えをまとめたものに偏ってしまったので、こちらへ上げておきます。

 別に異論や反論ではなく、「なぜ人はテンプレ作品を書くのか」という命題について、先のエッセイに付け加えたいと思ったことになります。


 副題:テンプレ作品において、『転移』や『転生』の果たす役割について。


 付け加えるならば、ファンタジーというジャンルが元々持つ取っつきにくさへの緩衝材として『転移』や『転生』が有効であるといったことでしょうか。


 ここでいう『ファンタジー』とは、いわゆるハイ・ファンタジーです。

 ハイ・ファンタジーはそもそも外国の文化圏で発祥したこともあり、異文化を前提として成り立っています。

 それでなくともファンタジー世界というのは、現実とは異なる世界観を持った作品群です。

 読者には二重に、理解の妨げとなる壁があるのです。


 ファンタジーが輸入され始めた頃から知っている私から見ても、そのジャンルを読むような人種はオタクの中でも非常に限られていました。

 なろう読者の中に『指輪物語』を読んだ人がどれだけいるでしょうか。

 その手の王道ファンタジーを読むような人は、今でも活字好きなごく一部に限られていると思われます(活字慣れさえしているのなら、読めば面白いのですが)。


 なろうで描かれるファンタジーのイメージは、RPGゲームによって形成された人の方がおそらく多いでしょう。

 それがテンプレに『Lv』や『ステータス』といったゲーム的概念が、多く取り込まれる理由でもあります。

 「あなたが普段遊んでいるゲームみたいな世界なんだよ」と、慣れ親しんでいる形態に似せることで1段階、読者に歩み寄っているのですね。

 もっと直接的に、そのままゲームの世界に入り込んでしまうVRMMOモノなんてジャンルもあります。


 テンプレファンタジーの場合は、想像の枠を越えた異世界への架け橋として、さらに「現代人の感覚」を持ち込むことで、異世界の世界観を噛み砕き、受け入れやすくしている。

 これは、普段本などを読まない『新しい読者』を取り込む上で、必須となる要素でした。

 ある意味では、ファンタジーの解体・再構築なのだともいえるでしょう。


 これが『転移』や『転生』などが、テンプレ作品に必要とされ、付加要素となった理由なのだと考えます。


 実は探せば、なろうでもハイ・ファンタジー的な作品が見つかったりするのですが、そちらはランキングにかすりもしない現実を鑑みれば、推して知るべしです。

 テンプレ作品とは、似非ファンタジー、ファンタジーの皮を被った『何か』な作品でもあるのです。

 こんな風に書くとまるで私がテンプレを嫌っているようにとる方もいるかもしれませんが、私はテンプレ作品は大好物ですので、念のため(笑)


 ただ、テンプレ作品ばかりをずっと読んでいると似たり寄ったりで読み飽きるということはありますので、これから書こうとしている方には、設定に1点か2点ほど目新しい要素を加えてみることをオススメします。

 それだけで目先が変わって、新鮮に映るので、楽しめる人が増えることでしょう。たぶん(笑)


 ついでに言ってしまうと、異世界の世界設定はしっかり構築してある方が個人的に好みなので、作者の方はよろしくお願いします(笑)


(2016年7月14日 追記)

 ジャンル再編成以前に書いたものであり、ぶっちゃけ誤解しています(笑)

 このページでいう『ハイ・ファンタジー』とは、現実世界とは大きく異なる異世界のみで完結していることに加え、転移や転生などの現実世界との接点を含まない作品を指しています。


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