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なろうについて思う  作者: うんとこしょ
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自分好みの作品を探そう

今のなろうのランキングに不満がある人向けのお話。

 日間ランキングに対する不満をよく目にする。

 似たような傾向の作品ばかりで、それが自分の好みに合わなければ文句を言いたくなるのはわかる。

 まあ、たしかに一理あるだろう。


 だが、考えてみて欲しい。

 あなたが書店に行って目にする平積みにされているベストセラーは、あなたの好みの作品ばかりが並んでいるのだろうか?

 いや、私自身が本好きな方なので、売れてる本のほとんどは面白そうに思えてしまうから、この喩えは不適当か。

 えーと、そうだな。ジャンル違いに喩えるべきだろうか。

 例えば、あなたはSF小説が読みたいのに、恋愛小説のランキングを探してる、みたいな状況。たぶんこっちの方が近い。

 あなたがいわゆる異世界転移・転生ファンタジーものが読みたいというのでなければ、ランキングに目を向けるのは、探すべき場所を間違っているということである。

 「自分が読みたい作品が一番目立つ、探しやすいところになければ嫌だ」というのなら、それはもう単なるわがままだ。


 ちなみに私自身は、それらの作品をなろうに読みに来ているようなものなので、ランキングに対する不満は特にない。

 やはり多くの人に読まれている作品というのは、なにかしらの楽しみどころがあるし、上手いと感じる部分がある。

 それを作者が意図的にやっているかどうかはまた別問題なのだが、他作品から良いところ・読者に受けているところを探し出そうとする姿勢は、自分の作品を面白くする上で非常に勉強になるとも感じる。


 たまに気分を変えたくて、毛色の違った作品が読みたくなることもあるが、その時は探し方を変えればいいだけのことなのである。

 少なくとも私はそうしている。

 以上。




 ……では、話が終わってしまう。

 別にこれで終わってもなんの不都合もないのだが、正直疑問もある。

 ランキングとは、そのサイトで作品を求めている人の内、大多数が占める層の需要によって作られているものなのだ。

 それを、自分の好みのランキングでないからといって、不平を言うというのがよくわからない。

 そのランキングは、あなたが求めている作品を並べるためのランキングではない。

 そこを勘違いしている人が多いのはなぜなのだろうか?


 ちなみに私の好みで言ってしまえば、大体ポイントが3桁くらいの作品を『面白い』と感じることが多い。

 投稿されてそれほど日が経っていないためポイントが2桁程度の作品にも面白いものはあるし、中には私しかポイントつけてないような作品だってある。

 私はそれを『面白い』と思ったのだ。他者の評価は関係ない。

 もっともそのように他の目に触れる機会がなかった運の悪い作品は、作品を完結されるまで情熱が続かずに未完となってしまうことも多いのだが、非常に残念なことである。


 思えば、先に述べた「ランキングに不満があるのならば、おそらくあなたの望むような作品はランキングにはない」という結論は、私が評価の低い面白い作品に出会って「これ面白いのになんでランキングにまで上がってこないんだろう?」と考えたところから気づけたことかもしれない。


 ランキングに不満のある、すべての人に伝えたい。

 「もう少し色々と探してみればいいんじゃない?」と。

 まずあなたが探して出会わなければ、それがあなたにとってどれほど面白い作品であっても、見つかることはないのだから。

 そうやって、自分にとっての面白い作品を探しだし、評価することによって、もしかしたらランキングの傾向も変わってくる可能性もなくはないと思うのだ。

 そんな宝探しのような気分を味わえることも、この『小説家になろう』というサイトの楽しみ方のひとつなのである。


 あ、書いてるだけで読まれてないって嘆いてる人?

 そこまでは面倒みきれない。

 もしかしたらいつかは辿りつけるかもしれないから、そこは気長に待ってて下さいとしか言いようがない。


 もっとも私は、既に言った通りなろうらしい作品を求めて読み漁っているので、仮に「これ上手いなー、面白いなー、紙媒体の本になってたら読むのになー」と思うような小説として完成度の高い作品を見かけても、読まないことも実は多い。

 「縦書きだったら読めるのになー」と思っても、わざわざpdfに置換して読むこともない。

 『縦書きと横書きについて思う』で述べたが、本で読むのとPC画面で読むことは、その読書環境の根底から異なる。

 なろう環境では読み難い作品の中にも、書籍化してくれたら買いたいと思えるような名品があるのはたしかなのだが、PC画面では読む作業としての苦痛が先立ち、どうしても食指が動かない。

 無理に読み難い作品を読まずとも、読み易い作品はいくらでもあるのだ。

 「水は低きに流れ、人は易きに流れる」のである。


 この問題については、私自身様々なジャンルの作品があって欲しいと思いながらも、どう向き合うべきなのかの回答は持ち合わせていない。

 横書きでも、青空文庫にあるような名作は作者のネームバリューなどもあってがんばってでも読もうという気になれるし、実際読んでいてさほど苦痛を感じないほどに面白いのだ。


 なろうの流行りにはそぐわない、あるいは縦書きで読むことの方が相応しい作品は、いかにして読んでもらうべきか。

 現時点では、


・文章力を磨いて、なろうの流行りに合わないような作品でも楽しんで読めるようなものにがんばって仕上げて下さい。

→効果:評価微増の可能性あり。少なくとも技術を磨くことは無駄にはならない。


・流行りの体裁をまといながらでも、芯となるテーマであなたが書きたいものは書けるのではないか。そのやり方も試してみて欲しい。

→効果:「読者の需要に応える」というプロ的なテクニックは磨けるかもしれない。

 さらにそれで読者がつけば多少のネームバリューも得られるので、過去に遡って作品が評価される可能性も?


 といった無責任極まりないことくらいしか言えない。

 いずれも、多少は上昇志向のある人向けのアドバイスにしかならないし、趣味と割り切って書いている人には大きなお世話であろう。


 余談が長くなったが、こちらのテーマについては、今しばらくは考察の時間をいただき、またの機会に考えてみたいと思う。




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