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AM00;02  作者: 神原猫美
7/17

00;15「伝わらない想い」


 “あれ?今日は先輩と食べないの?”

 「……うん、ちょっと。」

 “やったーー!!”

 

 「?」

 “あたしさ、先輩誘って来ようと!!”

 “あー、ずるい!!”

 “あー、あたしも!!”

 

 「なんだよ、すっげぇ。人気じゃん。」

 

 そう思う心は、彼は知らない。

 

 

 「……どうすれば、おもいだs……!、そうだ!。」

 

 彼は何かひらめいたのか、屋上からどこかへと走り出す。

 

 さてさて、彼は彼女に何を伝えるのだろうか?

 

 

 

 次の授業は「美術」。内容は自分の好きな風景・物・人物を描くという事。

 綾はふと先輩・彼が言っていたことを思い出す。

 

 「記憶がないなら、思い出させてやるから。」

 

 と、授業が始まる前。そういって。

 

 シュッ ガゴン  シュッ ガゴン ドン トトっ

 

 体育館から聞こえてくる音。それはボールがゴールへと入る音、美術室は三階にあり体育館の屋根は透明で中がよく見える。

 バスケットゴールにボールを入れているのは神楽先輩。

 綾は其の姿を見て……釘付けになってしまった。

 

 フォーム  滑らかに入るボール  先輩の真剣な眼差し

 

 この光景、どこかで一度見たことがある。

   ジー ジジ ジジッ

 

 “歩    あゆ!!”

 

 「……み、みや。」

 

 思い出した私は、  俺はあいつと友達で、ずっと ずっと 大切な仲だったのに



 <転生>をするたびに記憶はなくなる。以前、生きた記憶ある人は全てを忘れ、一部を覚えている者。また、生きてきた時間全てを覚えている者、それは様々で。

 

 でも、綾は思い出した。



 「みや!」

 「………」

 「ごめんなさい。神楽先輩。」

 「……やっと思い出したんだな。あゆ。」

 「あぁ、<みや>」

 

 体育館。そこは前にも<みや>が<宮子>であった事を思い出した場所。

 

 「すまねぇ、忘れてて。」

 「別にいいって、今回は俺が先で、お前が後だったんだ。それは仕方ねぇし、それより」

 「?」

 

 稔はボールを持ち、構えて。

 

 「俺はお前が  好きだ!」

 

 シュートを打つように、ボールを放った。シュッ   ガゴン

 見事、ボールがゴールへと入った。

 

 「よっし!」

 「!」

 

 “ねぇ、知ってる?ここの噂”

 “知ってる!だからこの学校選んだんだもん!”

 

 いつぞやか、誰かが話していた。この学校のある噂。

 

 “バスケのボールが、一発で入ったら両想い!”

 “それに加えて、この体育館の恋愛運の高いパワースポット!”

 

 「--っ!!」

 

 今更思い出しても遅かった。すでに告白された後で。

  

 「それで、綾。」

 「は、はい!」

 

 こ、告白がくる。ドキドキする。

 

 「お、俺と付き合ってくれないか!」

 

 やっとの思いで再会したみや・歩。彼らの恋はこれからどうなるのかしら。



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