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AM00;02  作者: 神原猫美
2/17

00;10「転生」

 

 女としての人生を終え、今度は男としての人生を

    終えようとしていた。

 

 “あなた!”

 “お父さん!”


 「……長い人生だったな……」

 「……あゆむ」

 「ありがとう、雅、裕也。そして、母さん、娘よ。

     幸せに………

 

 ピッ―

 初めてこの歳まで生きて、この歳で「転生」を迎えた。












 トコトコと歩く、暗く道なき道を歩く。

 懐かしい記憶が流れていく、辛い記憶、苦しい記憶も……すべて終わった。

 悲しいことも悔いも残ることは何もない。

 

 なのに……何故、なんで涙は溢れる。

 

 「……ッ、だれか。」

 

 誰か、誰か助けて。  寒い寒いんだ。

      誰か!












 “   や”

 “   (あや)   綾、大丈夫か?”

 “頑張るのよ。”

 

 「母さん、……お父さん。」

 “大丈夫!?何かほしいものはある?”

 「………」

 

 あぁ、そうか。俺風邪ひいて……

 

 “綾?”

 「大丈夫。それより・・・ここにいて?」

 “えぇ。”

 “安心して眠りなさい。”

 「………」

 

 



 そうだ、安心して今は     今だけは





 「ごめんね。お母さん。迷惑かけて」

 “いいのよ、それより体は、大丈夫?”

 「……うん。」

 “そう、よかったわ。もうすぐ小学校卒業なんだから、気を付けてね。

        綾。”

 「うん。」

 

 そう俺は「(あゆむ)」としての人生を終え、今の俺………

 いや、私は「綾」としての人生を送っていた……。

 

 小学校卒業間近かになり、私は風邪をひいてしまった。

 だが、心優しい家族のおかげで、無事風邪は治った。

 

 何か忘れてる。  何か大切なことに    でも

 

 「早くあの人に  会いたいな。」

 

 何故、こんなにも恋焦がれているのかわからない。

 ただ、あの人に会いたい。  ただ、  ただそれだけ。

 

 

 

 

 






 

 “でねー。”

 “えーうっそー!”

 「もー……!」

 “?、どうしたの?”

 「……ううん。なんでもない。」

 











 二人が出会うのはまだ   先かもしれない……




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