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AM00;02  作者: 神原猫美
16/17

エピローグ

会話ばっかりの話です。


 “えー、お日柄もよきこの日、彼女と彼は”

 

 キャーキャー

 

 「……(結婚って、恥ずかしい。)」

 「……(早く終わんないかな……)」

 

 新郎新婦は顔を赤くして、どうにかならないかと祈っていた。

 別な意味で……

 

 

 「あー、しっかしあの結婚式はもう嫌だ!」

 「はいはい、あ!これってどこに置く?」

 「え?うーん、キッチンの物はあらかた置いといて。後でわかりやすいところに置いておくから。」

 「はいはい。俺の奥さん。」

 「……やめろって、それ。」

 

 結婚式後、彼らは新居に引っ越しをしていた。

 何回かに分けて作業していたため大分片付いたが、どうしてもこないだ行った、結婚式を思い出してしまい、話しばかりが弾む。

 

 「それでお互いの作業場別れるけど大丈夫なのか?」

 「え?、なんで?」

 「いやだって……いくら壁と扉で区切られてるけど。」

 「あぁ、はいはい。それね。」

 

 稔はお互いの作業場に不安を抱く。

 ちなみに間取りは一階にリビング・客間・日常生活場所。二階は三部屋。

 作業場は一階、リビングの隣で壁と扉で北側に綾、南側に稔の作業場だ。

 

 「壁って言ってもクリアな壁だぜ?」

 「………」

 「何が不満?」

 「……何もない。」

 「うん。それでいいじゃないか。」

 「………(くっそ、なんか反則な気分だ。)」

 「?」

 

 何かが違う。と稔はそう思った。

 

 けど、君がここにいる。

 

 「おーい!稔!綾!引っ越し祝いに来たぞー!」

 

 「!、あ!ユウさんだ。」

 「あぁ。」


 それでもいいかな。

 

 隣に君がいて、僕がいる。ただそれだけで幸せだ。

 

 “えーと、それではこの企画で通しておきますね。”

 「「はい」」

 

 “えっと、この漫画がアニメ化されます。”

 「「……え!!」」

 

 “すみません、手紙が!”

 

 「どうする?」

 「とりあえず、返事を書こう!!」

 

 “……先生……”

 

 “では、これで連載が終了しました。お疲れ様です。”

 「はい、ありがとうございます。」

 「ありがとうございました。」

 

 

 「……ここまでよくこれたな。」

 「あぁ。」

 「……後悔してないか?」

 「……あぁ、お前とユウの日々は楽しかったよ。」

 「………」

 「また、もう一度。次の時代でも楽しく過ごそうな。」

 「あぁ………俺もだ。」

 

 

 それでこの話は終わりだ。

 

 けど、俺は一つも 後悔はしてないぜ。

 

 だから次の時代も

 

 ずっと ずっと

 

 彼らと………

 

 

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