00;23「デートその2」
「いやーそうか、そうか。その子が。」
「はい。」
「よかったな、仲直りできて。」
「はい、ありがとうございます!ユウさん!」
再開したところであいさつ代わりの報告。……恋人と妻とはいうと。
「すみません。」
“いえいえ、あの人が楽しそうにあぁやって笑っていて”
「………(あれ、なんだか、変な感情が……いや、これって)」
チクリという痛みのような何かが、いや安心感というか何か別なのもが。
「おーい!綾。」
「!」
「次、どこ行こうか?ユミ」
“えぇ、そうね。”
「……ユミ。」
「あぁ、俺と会った後、結婚したんだって、羨ましいな。」
「……うん、けど安心した。」
「え?」
「いや、なんか安心した。あいつも幸せなんだなって。」
「………そうだな。」
幸せな家族に心を打たれた。いつか自分もあんな風な家族に。
「綾、俺 絶対幸せにするからな。何があっても。」
「………うん。」
ギュっとつないだ手を確かめる。
「そいう言えばあの人出版社の人?」
「あぁ、?、なんで?」
「いや、ユウがいるから安心だなーって。」
「そうだな。」
「んでさ。」
「うん?」
「えっと、これから俺が先に行っちまうかもしれないけど俺は、待ってる、ずっと待ってる。」
「………なんだよそれ。」
「………」
「俺だって何があっても待ってるさ。ずっとお前の事待っててやるから。」
「おう!!」
その日、彼らは泣いた。なんで涙が流れたのかはわからないが大きな涙を流した。
これからもずっとずっと 君の傍にいる
何があっても 例えそれが君との絆を切り裂くことだとしても僕は君の傍にいてあげるから
ずっとずっと
それからそれから
某出版社
“はい、小説と漫画の持ち込みの方ですね。小説編集部は三階、漫画編集部は四階です。”
「「はい、ありがとうございます。」」
やっとこの日が来たんだ、またここから
「!、やっと来たね、待っていたよ。」
「はい。」
「えっと、小説の持ち込みに来ました。」
「鳴神」
「神楽。」
ここから始めよう?
キミとボクのストーリーを
時間を始めよう。




