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AM00;02  作者: 神原猫美
13/17

00;21「混乱・2」


 ううっ……あれから稔と全然話していない。まずい、どうしよう、なんて………

 

 現在AM7;00 キス事件から数日後。

 今だ稔と話すことができない綾。

 小説には「キス」「稔」の単語ばかりが並べられている。

 

 悩む 悩む  分らない。

 

 「よっ!綾。」

 「ひっ!!」

 「………わ、わりぃ。またな。」

 「え?み、稔?」

 

 なんで?なんで?なんで触れないの?

 

 それ以降、稔は触れることもなく話しだけはしてくれるが…………

 

 なんでだろう。俺が嫌いとか?なんで?

 

 

 「っ!稔!!」

 「?」

 

 今現在、昼休み。綾は稔を呼び止めた。


 「!、あ、綾?」

 「お願い!俺を嫌わないで!!」

 「はっ!?って、ちょ、ちょっ綾!ここは。」

 

 

 「お願い!!」

 

 「……………………」

 

 廊下で大騒ぎになってしまい、“修羅場?”“何?”という声が………

 

 「…………き。」

 「?」

 「きらいじゃねぇよ!お前が混乱してるから、落ち着くまで俺は、お前に触らないようにしてただけだ。」

 「へ…………」

 「だから、キス……」

 「………っ。」

 「……そうやって赤くなるからもうちょっと。」

 「………わかってる!彼女だからもう少しなれるようにするよ。だから

 

   お願い。嫌わないで!!」

 

 「………………………………」

 

 綾の言葉に稔は何も言えない。

 

 「あぁ、嫌いにはならない。落ち着いて進むか。」

 「……はい。」

 

 “こらー!!お前ら!!”

 「「あ」」

 

 口喧嘩が災いし、二人して怒られてしまったが自分の思いを伝えらえれたので良しとしようと思う二人。

 

 

 

 「それにしてもすっげーのが聞けて俺、大満足!」

 「……いい加減忘れてくれよ。俺は顔から火が出そうだわ。」 

 「はいはい。」

 

 帰り道今日の出来事を話す。綾は思い出すも……赤面だ。稔は生意気な返事を返す。それでも何か考えているのだろうか。

 

 「綾、明日デートしようぜ。」

 「え?、また?」

 「いいじゃねぇか。久しぶりに映画でも観に行こうぜ!俺たちが観たかったのが明日やるんだ。」

 「・・・まぁいいけど。」

 「本当か!じゃあ明日9;30に!遅れずに今度こそお前より先にいて待っていてやるからな!」

 「おう。遅れたら昼食おごれよ?」

 「おう!そっちが遅れたら?」

 「何でもしてやるよ!稔。」

 

 いつもの二人に戻り彼らは普通に戻り始めた。

 さてはて今度のデートは大丈夫なのか?

 

 「………さて、俺も家族との約束を守るか。」

 

 ?、この男は……もしかして………………………………



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