はじまり
まともな青年が異世界に転生して、勇者に仕立て上げられ魔王を倒せと命令されちゃう所謂、テンプレストーリーです。 主人公はそんな世界にうんざりしてます(笑)
初投稿な上に、見切り発車で稚拙な文ですが、どうぞよろしくお願いします。
「ありえん。」
青年はつぶやいた。
周りは一面白一色。そして、地面も天井も奥行きもなく、ただ白い世界が広がっていた。
青年はもう一度つぶやいた。
「…ありえん。」
他にも言いたいことがあったであろう。
しかし、今の彼の脳内にはこれ以上に最適な言葉は浮かび上がりはしなかった。
彼は頬を抓った。
「…痛い。」
夢だと思いたかった。あまりにも安直な考えに
…軟弱な…
彼は考える。
しかし、自嘲しながらも頬を抓り続けることだけはやめない。
頬が抓り過ぎにより、赤から白に色を変えようとしはじめていたとき、音が響いた。
シャーン
鈴の音が空間全体に響いた。
シャーン
寒気がする程澄んだ音に、自然と頬を抓るその行動をとめてしまった。
シャーン
右指から解放された右頬はやはり白に染められていた。にもかかわらず痛みも忘れ、目の前にうっすらと浮かび上がった人型をみつめる。見つめるしかなかった。答えが欲しかった。ここはどこであなたはだれ?たったそれだけでいい。答えが
よろしくお願いします。