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夢の物語  作者: 日花梨遊
始まる物語(ストーリー)編
9/14

アイドルのようになるために!前編 ~Your names?~

前回の夢の物語!

心が加入し5人になった音戦部!

今日はグループ名決めだ!

どんな名前にしようかな~?

「おはようございまーすっ、と……」


勇と黒皇が部室に入ると、3人が話していた。


「お二人共、おはようございます……♪」

「おはよう。」

「お、おはようございます……!」


「あれ、みんな何話してたんだっ?」

「俺達の事について軽くな。

……で、どうする?お前が言った通り5人集まった訳だが……今日から活動をするのか?」

「そうだなぁ……

あっ、じゃあ1回目は、『グループ名決め』!」

「ふむ……たしかに、グループとしてやって行くなら必要不可欠だ。」

「ああ、『夢野学園音戦部』というのもちょっとなっ。

だがなー……さすがに時間かかりそうなんだよ。」

「なら、今日はそれを考える時間にしないか?

んで明日発表!世間の目に止まるかもしれないんだし、1日使ってもいいだろ?」

「じゃあそれで!とりあえず今は時間いっぱいまで考えて、終わりっ!」


そして、それぞれ考えるも……


(やっぱ改めて考えると悩むなぁっ……)

(っと……名前名前……グループの名前……あー!わかんねぇー!)

(グループ名……何にしましょう……皆さんが恥ずかしいと思わないような名前を……)

(さて、どうしたものか……一人ならともかく、皆でやるとすると……)

(皆さんのことを知ったばかりですが……今は良いグループ名を考えなくては……)


一方に思いつかず……

──数学の授業時──


(はぁ……グループ名どうしょっかな……)


黒皇は窓の外を見ながら、グループ名について考えていた。


「 では、ここの問題を……闇野さん。

……闇野さん?」


考えに夢中で気づいておらず……


「闇野さん!」

「!は、はい!?」


驚きながら先生の方を向く。


「この問題を解いてください。」

「は、はい!分かりました!」


黒板の前まで行き、答えを書く。


「ここはこうして……っと!出来ました先生ッ!」

「正解です。さすがですね。

「へへっ、はい!」


返事をしたあと、黒皇は席に戻ろうとする。


「お前すげぇな、あれわかるのかっ?」


自席に戻る途中、勇に声をかけられる。


「へっ、皇帝様をなめんな!」


そう言いながら、自分の席に戻る。


(おっ、久しぶりに聞いた。これも11年ぶりだなぁ~……)


そう思った後、勇は再び授業に集中。

一方黒皇は……


(さてと……ああー!やっぱグループ名の事考えちまう! 集中できねぇ!何にすればいいんだぁぁー!)


授業に集中できず、そのまま時が過ぎ……

──放課後、夢野ビルの自室にて──


「ああ……だあっ…… 」


結局思いつかず、勇は悩みと疲労で疲れきってしまい、制服姿のままベッドに寝っ転がる。


「とりあえず今になるまで考えてみたけど……

思いつかねぇー!

こう考えてみると、やっぱ思いつかないもんだなぁ……俺たちからはもちろん、誰から見ても恥ずかしいとか、見たく無くなる名前は避けねぇといけないし……

うーん…… 」


少し考えた後、勇はある事をする。

それは……


「とりあえず、なんか適当にノートに書き込んでみるか……いいのができるかもしんないし……」


机の引き出しからノートを取り出す。


「えっと……

……そういえばこの鍵付きの引き出し……来た時から開けてねーよな?」


机の右側にある真ん中の引き出し。

勇がこのビルに来てからあるが、鍵もないためずっと放置されていた。


「けど今は……

……いや、やっぱ気になる!今やんないと後からやんない気がする!

……とは言ったものの、鍵はどこだ?手がかりも……

……ん? なんだこれ?付箋?何時もならないはず…… 」


机の横にあった不思議な付箋。

貼った覚えもないその付箋を剥がし、は書いてある文字を見る。


「なになに?『鍵は音と戦の書の中にある』…… なんだこれ?俺こんなの書いた覚えねーぞ?

俺の部屋には漫画とアニメ雑誌しかないし……

とりあえず倉庫にならあるかも……よし、行ってみるか!」


勇はエレベーターで地下一階の倉庫に向かった。

倉庫に入り、本がずらっと並んでいる棚を探し出す。


「えっと……あった、これだ!」


「音と戦の歴史」という名の本を取りだし、パラパラとページをめくる。すると……


「あった!しかし、俺の部屋のなのに、なんで本の中にあったんだ? まぁ、とりあえず開けるか~。」


他の本よりいっそう綺麗で、大切に扱われてそうな本の中に何故入ってたのか。

そうは思ったものの、今は考えても仕方ない。 勇は自室に戻り、鍵を開けることにした。


「よっ。おぉ、ピッタリ。

まぁ当たり前かもしんねーけど……」


机の引き出しの鍵垢に鍵を指し右に回すと、開いた音がした。

そのまま引き出しを開けてみる。


「ほっ、と……ん、なんだこれ?ただの紙1枚だけ?」


開けると、紙が蛇腹に折りたたまれた状態で入っていた。


「なんか書いてあんのかな?とりあえず……よっ!

!これは……『音戦人心得』? 」


音戦人心得と書かれた謎の紙。

そこにはこう書いてあった──


「音戦人心得!

其の一 みんなの笑顔と希望を守る事!


其の二 戦闘練習とライブ練習の両立はしっかりと!


其の三 悲しい時こそ歌え!踊れ!照らせ!


其の四 仲間と絆の旋律を奏でよ!


其の五 無理はせず、マイペースで!


其の六 勇気と諦めない心!それが勝利への道しるべになる!


其の七 夢を掴め!そして進み続けろ!


音戦人の役割……それは夢と希望、そして笑顔を! 戦闘、ライブを通して守り輝かせることなのである! 諦めず立ち向かえ!若き者達よ! どんな悪にも屈せず、夢と希望を力に変えるのだ!」


「すげぇ…… にしても音戦人か……うちの部活の名前と同じだ!

しかもこの内容、部活の内容とも同じ!

もしかして俺たちって……アイドルじゃなくて、ここに書いてある『音戦人』になろうとしてんじゃねーのか?! もしそうなら……いや、今更諦められるか! やるって夢みたんだ!絶対にこの夢は叶える!

……『夢』……みんなで叶えるって決めた、『目標』…… 」


勇は「夢」という言葉について深く考え始める。


「……!そうだ!単純だけど……」


ノートに思いついたグループ名を書く。


「よし!こんな感じでどうだ!?早速みんなに……!

……いや、明日だ!明日って決めたんだから明日に! 」


1人希望に満ち溢れた表情をしながらそう言ってると……


「勇様。」


美華が扉をノックする。


「!な、何っ?!」


足音に気づかずびっくりしながら言う。


「お夕飯の用意ができましたが……なにかしてらっしゃたのですか?」

「う、ううん!なんでもないっ!」

「そうですか?では……行きましょう。」

「ん!あ、先に行ってて!すぐに行くからっ!」

「……勇様、やはり何かかやることが……?」

「と、とにかく!先に……!行ってて!

すぐ行くから!」

「は、勇様……?!」


扉を開けようとするも、強引に閉められ、反動で下がってしまう。


「……わかりました。そこまでおっしゃるのでしたら、先に行って待っていますね。」


美華5階へ行った。

だんだん足音が遠くなると、勇は再び机に向かう。


「ふ~、とりあえずこれでOK……!早く明日にならないかな~♪

とりあえず、まずはやるべき事をしないと!」


勇はエレベーターで5階に向かい夕食を食べる。

機嫌良さげに食べる勇を見て、美華はこう思った。


(勇様……やはり何かあったのですね。

)


時間が経ち翌日。

勇は朝登校すると、鼻歌交じりで部室に向かった。


「おはざまーす!

……ってあれ?みんなー?」


部室に入るも、誰も居ず1人。

時刻はただいま7時半。


「おかしいなぁ。はともかく、達なら既に居そうな……

そうだ、暇だし軽く探索!なんかあるかも!」


はそう言い、周りを探索するも……


「まー普通は最初来た時見つけてるよなぁ……」


結局見つからず、その場に座り込む。


「そうだ、外!外なら全然探してないしなんかある!はず!」


そう言うと廊下に出て、当たりを探し出す。


「えっと……ん?この扉は……」


突き当たりで何も無いはずが、右側に扉を見つける。

試しに開けてみようとドアノブに触れると……


(あれ、閉め忘れかな……開けられる。)


そう思った後、ドアノブを掴みながら扉を開くと……


「階段……?なんでこんな所に……

この先はどうなってんだ……?」


階段を見つけ登ってみる。

登った先にあったのは……


「扉?

!この先って、もしかして!」


扉を開けたその先にあったのは……


「屋上だ……!けど入って良かったのか……?

大半の学校は入っちゃだめだったはず……だとしたらなんで開いてるんだ……?!

まあ深く考えてもしかたねぇか。ちょっと歩いてみよーっと……」


屋上を隅まで歩く。5つの棟と体育館。それぞれが繋がっているため、数人程度ならサッカーができそうだ。その上……


「あっ、体育館の屋上……上がれるっぽいな。」


2階部分の外側の壁。両側に階段があり登れるようになっている。


「けど時間あるかな〜……そろそろ来てもおかしくないし……

……あっ、そうだ!」


目を閉じ、両方の手のひらにエネルギーを集中させる。


「こうして……そりゃっ!」


手のひらを両耳につけ、心の中でこう唱える。


(4人の声は、部室に近づけば近づくほど他の音よりよく聞こえるようになる。)


能力を発動。エネルギーが耳に注ぎ込まれた。


「っと……これでオッケー!

終わったしさっそく!」


階段を登ると、そこには……


「ん、何も無い感じかー……

あれ、けどなんか……」


登ると何も無い……と思いきや、まるでそこになにか置かれていたかのように、所々色(あせ)ている。


「ここでなにかしていたのかな?まぁ何も無いし、戻るか。」


階段を降り、部室に戻ろうとすると──


「おはようございまーす!」

「おはようございます♪」

「お、おはようございます……!」

「おはようございます。

勇はまだいないのか……」

「ビルにはいなかったな……

美華さんが既にもう……ってさ。」

「そうか……」

「一瞬さん、もしかして眠いのですか?

「ああ……グループの名の件で考え込んでしまってな……夜更かしをしてしまった。

……どうやら俺だけではなく、その目の下のクマを見る限り皆夜更かしをしたようだな……」

「ああ……全然思いつかなくて……寝みぃ……」

「はい……完全に寝不足です……」

「すいません……私も思いつかなくて……」

「!黒皇達の声だ!

早く戻る……と、ばれるからこっそり……」


速く、かつ静かに戻る。

部室前に着き、隠れながら能力を解除。

そして……


「おはよう!」

「おっ、勇……

どこに行ってたんだ?電話にも出ないで。」

「ちょっとな。にしても、今日はなんでみんな遅かったんだ?」

「偶然にもグループ名の事でな……

お互い夜更かしをして遅くなった訳だ。」

「悪い!結局思いつかなかった!勇、お前はどうだ……?」

「考えてきた!けど、まずは……よっ!」


リュックの中から心得を出した後、こっそり倉庫から持ってきた机の上に広げる。


「!これは……!」

「これ見つけた時、俺たちアイドルみたいになるんじゃなくて、『音戦人』っていうやつになるんじゃないかってさ。活動内容と似てるし、部活名だって!

そして部活名の事なんだけど……ここに書いてある、『夢』っていう言葉から……」


一通り説明した後、ノートを取り出しグループ名を書いたページを開く。


「その名も、『Dreams』!一人ひとりの夢、そして全員の夢……全部叶えて突き進む!

自分たちの夢を叶えるだけじゃない。与えるんだ!

なぁ、どうだ?!」


「……ふむ。良いと思うぞ。理由も含め、俺はこのグループ名で活動したいと思う。」

「俺も!しかもDreamsなんて、覚えやすくて親しみやすさがでるんじゃねーかと思うしな。」

「お二人……いえ、お三方の意見に賛成です。素敵で……とってもいい名前だと思います!」

「……。」

「?笑証さん?」


心は俯きながら言いだす。


「Dreamsという名前には賛成です。しかし、音戦人としてやっていけるのか配になってしまって……

アイドルだけなら私でもできるかもしれません。ですが、両方ともやらなければいけないとなると……」


そうが言った後、勇はこう言った。


「……大丈夫。俺達は笑証さんを迷惑だなんて一切思わない。俺達は同じ道で活動する部員であり、仲間だろ?

誰かを仲間外れにせず、時には支え、そしてまたある時はぶつかる……けど、絶対に仲直りして共に先に進む……

それが、『仲間』ってもんだろ?」


そう言うと、心は花達の方を向き話し出す。


「夢野さん……」

「もし言葉だけじゃ信じられないのなら、俺達の目を見てほしい。

ネットで見たことある。人って、目を見ればその人が、どう思ってるかわかるんだってさ。」


そう言われ、心は勇達の目をじっと見る。


「……!

(とてもきれいで……美しい瞳……「純粋」……という感じで……嘘ではないのがとってもわかる……!)

「どうだ?これでわかっただろ?」

「はい……!疑ってすみません!私……頑張ります!皆さんと一緒に、音戦人として……そして、同じ道を進む仲間として!」


礼をし、強気な笑顔を浮かべながら言う。


「ああ!

……よしっ、じゃあ俺達は!夢野学園音戦部及びDreamsとして……!」


そう言った後、勇は手を前に出す。


「ああ!音戦人として!」

「私達の夢を叶えながら!」

「同じ道を進む仲間として!」

「皆さんに夢を届けましょう!」


黒皇、花、一瞬、心の順で手を重ねる。


「これから頑張るぞー!」


全員腕を下げ……


「おーっ!!!!!」


一気に上げる。全員の気持ちが高まった瞬間である。

──2時間目の授業中──

「なぁ、勇。」


斜め後ろ席の勇に静かな声で話しかける。


「ん? 」

「グループ名決まったが…今日から修行とかすんのか?」

「いや、今日はみんな疲れてるだろ?今日はもう終わりにして、明日活動……ってのは出来なさそうだ。」

「へ?だって、もう色々と……」

「ほら、部活全体の目標。あれが決まってないから、それしてからな。」

「たしかに、それも決めなくちゃな……」

「土曜だし予定あるかもしれねぇけど……それが終わったら修行やレッスンを始める!だから来てくれないか?」

「もちろん!休みだろうが誰かを守るためには休まず修行・レッスンしなくちゃな!」

(ふふっ、2人共楽しそうです…♪私も頑張らないと!)


花はそう思いながら、授業に集中する。


──目標を決めるつもりが、まさかのカラオケ大会に?

数々のジャンルを歌う黒皇達だったが、突如大きなライブ会場へ瞬間移動。何故黒皇達はライブ会場に移動したのか?勇はどこに行ったのか?──


次回!

「アイドルのようになるために!後編 〜俺達のライブと目指す夢〜」

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