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夢の物語  作者: 日花梨遊
始まる物語(ストーリー)編
5/14

ようこそ!夢野学園へ!

前回の夢の物語!

試験を終え、学園に通うことが決まった俺!

今日から夢に見ていた学校生活!楽しみ~!

──翌日の朝8時頃──

コンコン、と部屋をノックする音が聞こえる。


「おーいっ、勇!」

「勇さーん、朝ですよー……♪」


元気そうな声と、優しい声が聞こてくる。


「ふわぁっ……朝かぁ……」


眠気で意識がはっきりしないまま扉を開ける。


「はぁいっ……」

「おっ、おはよう。寝ぼすけさん。」

「おはようございます、さん……♪」

「うん……おはよう……」

「早く起きねぇと遅刻するぞー?

美華さんが、朝食作って待ってるってさ。」

「うん……わかった……」

「あっ、私は終わるまで待っていますね。」

「わかった、じゃあ先に言ってるぜ。」


黒皇はその場を離れ、5階に向かう。


「じゃあ、着替えてくる……」

「勇さん、一人大丈夫ですか?お手伝いしましょうか?」

「な、何言ってんの!?大丈夫だからそこで待ってて!」

「そうですか……?わかりました。」


勇は恥ずかしそうになりながら扉を閉める。


「あいつ……俺の母かなんかかよ……

……母、か…… 」


少し照れながらため息をつくと、制服に着替え出す。


「母さん……そうだ、あれを……」


テーブルの上の小箱の中にあった、桜の形の髪飾りを取り出す。

優歌が死んだあの日。侑希に渡され、今は勇が持っている、母の形見の髪飾りだ。


「母さん、なんとか学校に行く事になったよ。

父さん達のサポートありきにはなっちゃったけどさ……

俺、頑張るよ。自分も、みんなの夢を叶えるためにさ。だから……」


髪の右側の位置に、髪飾りを付ける。


「見守っていて。俺たちのこと。」


そして着替えが終わり、部屋の外に出てくる。


「……!勇さん、それでは行きましょう♪」

「お、おう。行くか!」


何故か気分が良さそうなと共に、4階へと向かった。

食事部屋に入ると……


「おっ、来たな?」

「おはようございます、勇様、花様。」

「おはようっ!」

「おはようございます……♪」


テーブルを見ると、3人分の料理が置かれている。


「本日の朝食は、ご飯、お味噌汁、目玉焼きにコーンスローのサラダでございます。お飲み物は、牛乳、麦茶、オレンジジュースの三種類ございます。

それでは、お召し上がりください。」

「おお〜っ、美味しそう!じゃあっさっそく!」


3人が手を合わせる。


「「いただきます!」」

「いただきます……♪」


美味しそうに食べ進める。

─時が進み30分後─


「ご馳走様~

あっ、やべぇ!もう8時半じゃん……!?」


入口付近にあった時計を見ながら叫ぶ。


「まじか!なら、久しぶりに飛んでこうぜ!」

「おっ、久しぶりにやるかっ!」

「はい、やりましょう!」


空を飛ぶこと……パラグライダーやハングライダーなどを使えば可能だが、何もなしに飛べた人はいない。

勇は自身の持つ能力で「空を飛べる」力を「出し」、

それを2人に分けることにより、空を飛べるようになった。

昔は空を飛べていたが、黒皇と花の小学校入学と同時に会えなくなってからは何故か空を飛べずにいた。

実に今、およそ9年ぶりにと共に空を飛ぶ。


(久しぶりに……)

(空を飛べる……!)

(とっても楽しみだ!(です!))


そのワクワクを、2人だけではなく勇も感じていた。


(久しぶりに飛べるんだ……!めちゃくちゃワクワクしてきた……!)

「よーしっ、行くぞ!」


片付けを担当のメイド、執事達に任せ、荷物を持つと同時に玄関に移動し靴を履く。


「それじゃあ……」

「行ってきます!」


3人同時に挨拶。


「行ってらっしゃいませ。」


そのまま外へ出る。


「よーしっ、じゃあ久しぶりに!

せーの!ジャンプ!」


すると、同時に体が空中に止まる。


「じゃあ、レッツゴーッ!」

「ゴー!」

「ゴー♪」


そのまま浮上し、夢野学園へと向かう。


「ふぃ~っ、風が気持ちいいぜ~っ!

やっぱ飛ぶのはいいなっ!しかも、それが3人だと倍上に!」

「だな!

……空から見ると、やっぱめちゃくちゃ景色もいいしな~、山も海もあるとか……良すぎる!」


夢ノ原市は、大通りから見て北 (夢野学園方向)に行くと山があり、南に行くと海。東と西に行けば隣の市。

といったような変わった環境をしている。

市にはコンビニはもちろん、ショッピングモール、映画館やプール、和菓子屋やアニメショップなど、都会的で数多くの店舗がある。


「2人とも、夢野学園が見えてきました♪」

「おっ、じゃあ降りるか!」


少しずつ下降していき、学園の校門前で着地。

そのまま本棟に入り、上履きに履き替える。


「じゃあ、お前は俺達と同じA組だから……とりあえず来いっ!」

「ああ、わかった!」


2人についていき、高校棟に入る。

中に入ると、1ーAと書かれたクラスが見える。

そのままに1ーA行くと思いきや、達は二階に上がった。


「あれっ、1年生じゃ……」

「入学初日、『何故か』俺達は2年生になった……

理由はわからん!

とにかく、お前も俺達と同じ2年生だからさ。

行こうぜ!」

「わ、わかった!」


少し不思議に思いいながらも、そのまま階段を上がり、右に曲がると2ーAと書かれたクラスが見えた。


「──それでは、待っていてください!」


花達がクラスに入ってすぐ、先生の話し声が聞こえてきた。どうやらSHRショートホームルームが始まったらしい。


(ん、あれが先生か……?)


勇がこっそり覗くと先生が見えた。

茶色のロングヘアーで男性のような姿をしている。

少し待っていると、先生が出て勇に話しかけた。


「おはようございます、夢野さん。」

「は、はい!おはようございます!」

「校長先生から話は聞いています。

私は『望月 かなで』と言います。

これからよろしくお願いいたしますね。」

「はい!よろしくお願いします!」

「早速ですが、これから自己紹介をしてもらいます。

『どうぞ』と言ったら入って来てくださいね。

内容は……名前と趣味。他知ってほしいことがあれば、できるだけ手短ににはなりますが……」

「わかりました!」

「では……」


奏がクラスに戻り、SHRが再開する。

再開と同時にすぐ奏が勇を呼ぶ。


「夢野さん、どうぞ。」

「はい!」


前から入り、教卓の前で自己紹介をする。


「えっと……はじめまして!夢野勇です!

勇気の勇って書いてはやです!

趣味は歌う事とアニメをみること!

好きな食べ物は、カレーライスとハンバーグ!

家族は、父と沢山の執事さんとメイドさんです!

これから、よろしくお願いします!」

「ありがとうございます。それでは……花さんのお隣へ。」

「はいっ!」


花の隣の席へ移動。机の上には教科書が積んで置かれており、10冊程はある。


「では、今日も一日頑張りましょう。号令を。」

「気をつけ!礼!」


担当の号令と共に皆が礼をする。

礼をし終わると同時に休み時間になり、次の授業の準備をする人、友達と話す人、廊下に行く人……と、様々だ。


「おーっす、じゃ準備すっか!」

「ああ、授業はなんだっ?」

「月曜の1時間目は音楽だ。」

「朝から歌うのか~、テンション上がるな!」

「音楽室は右に曲がったらすぐだ、筆箱はあるか?」

「ああ、もちろんっ!」


リュックの中から白色でジッパーの付いた筆箱を取り出す。


「さすが美華さんだ、綺麗に揃ってる……

じゃあ俺も取ってくる!」


廊下にあった、1つで2つ上下に扉があるロッカー。

黒皇は165と書かれたロッカーから教科書を取り出した後、勇のもとへ戻る。

勇は教科書とノートに名前を書いていた。


「おっ、名前書き終わったか?」

「とりあえず、今日の授業分は……」

「わかった、とりあえず時間が来たら移動するか。」


5分前になると同時に移動し、自分達の番号が書かれた椅子に着席。

時間が来てチャイムがなると音楽の授業が始まる。


──メイドさんや執事さんに教えてもらった時とは違う感覚……

そうか。もう一人じゃないからか。あの時は一人だけど、今は周りに仲間がいる。いないと思ったお父さんも。もう寂しくないんだ──


そう思いながら授業も受ける。

小学部、中等部、大学部の授業時間は、それぞれ50分、60分、150分。高等部の場合は90分。

勇がメイドと執事達に授業を受ける時は40分刻みで別のことをやっていたため、

勇が飽きるかもしれない……と思いきや、そんなことは無かった。

すぐに集中力が切れていた数学でさえもそのまま切れずに行うことができた。

これも今は1人ではなく仲間達がいるからだろう。


そして、午後の教科も終わり放課後。

クラスメイトは皆いなくなり、先生もどこかへ行ってしまい3人以外誰もいない教室で話をしている。


「はぁっ……疲れた。」

「お疲れさん。どうだ?実際に受ける授業は。」

「ああ、めちゃくちゃ楽しかった!」

「それは良かったです……♪あっ、勇さん、黒皇さん!

お二人共、部活や同好会は……?」

「あっ、そういえばパンフレットに書いてあったな……

気になるやつがあっただけで、俺はまだ決まってないぜ。」

「俺もだ、まだ体験にすら行ってねーぜ……」

「なら、3人で行きませんか?」

「おっ、いいぜっ!」

「なら行くか!あの時のように!」

「はい!では電気を消して、鍵を……」


電気を消すと同時に、教卓の上にあった鍵を取る。

窓を閉まってることを確認し終わると、

3人共に廊下に出た後扉の鍵を閉める。


「それでは行きましょう♪」

「「おうっ!」」


そのまま階段を降り、本棟へ向かう。


「お二人はどちらへ?」

「俺はアニメ同好会に行こうかな。

アニメ好きが集まるなら、仲良くなれる可能性はめちゃくちゃあるからなっ!」

「俺はサッカー部!中学の時サッカーだったから、引き続きやってみようかなってさ。」

「お二人共いいですね……♪私は、魔法研究部に……」

「魔法か~俺も使ってみたいぜ!」

「でしたら、後日一緒に魔法研究部の見部に行きますか?」

「おっ、いいのか?サンキュー!」

「はい……♪」

「仲良さそうでいいねぇ、お二人さん!」

「んぐっ……!?て、照れるからその言い方はやめろっ!」


会話を弾ませていると、本棟に着いていた。


「勇さんは大学棟へ、黒皇さんはグラウンドへ、私は中学棟へ……本日はここでお別れですね。」

「ああ!楽しもうぜ!2人共っ!」

「おう!体験だけどな!」


黒皇と花が行こうとした瞬間……


「……なぁ、2人共っ!!

「ん?」

「はい……?」


勇に引き止められる。


「また……あの頃のように!」


そう言いながら、ピースサインを掲げる。


「「……!」」

「ああ!あの頃のように!」

「はいっ!一緒に!」


答える形で返事をし、同じようにピースサインを掲げる。

時刻は午後4時17分。

静かな夕暮れの中、夕日が彼らを照らしていた。

授業を終え、部活の体験に行った勇達。

しかし、どれも良かったが中々やりたいと思えず。

そこで、勇達はとある事をすることに……

勇達が行った事とはいったい……?

次回!

「部活、始めました」


──Dキャラ紹介!──

さて 、今回のDキャラは~?こちら!

・望月奏

2年A組、そして高校理科と魔法研究部の教師を担当している先生。 身長は153cmくらい。

茶髪のロングヘアーで、常に白衣を着ている。

侑希とは高校からの付き合いで、

元々は赤の他人だったが、長きに渡る説得の末仲間になった。

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