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夢の物語  作者: 日花梨遊
始まる物語(ストーリー)編
3/14

父の過去

前回の夢の物語!

花という女子高生のおかげでなんとか校長室に行けた俺だったが、そこに居たのはまさかの……?!


「えっ、父さん……?」


俺が驚愕する理由とは?

その目で見てみろ第3話!どうぞっ!

「父……さん?」

「ああ。久しぶりだな。」


夢野侑希(ゆうき)。夢野の父親にして、かつてとある戦いにて世界を救った英雄として、世界に名を響かせている。


「今まで何してたんだよ?!」

「『あの決戦』の事、知ってるか?」

「決戦って?」

「『聖邪決戦』、という戦いだ。」

「あっ、それって……」

「メイド達に聞いたのか?」

「いや、たまたま見た本の中でその名前があって……そこで父さんの名前が……」

「そうか……では俺が改めて話してやる。あの決戦と、その後についてな。」

「うん、わかった……」


──時は遡る事16年前。

先祖代々、俺達夢野一族の宿敵である邪龍神の血を継ぐ存在である「メアス」が誕生し、「邪龍軍」という軍を立ち上げ、この世を侵略しようとしていた。邪龍軍は破壊と滅亡を繰り返す邪悪な存在そのものだった。


「情報部より電報。情報部より電報。八代市に邪龍軍進軍。住民の避難には成功したものの、市は壊滅状態との事。」

「む。行くぞ侑希!」

「はい!父さん!」


俺は親父率いる「聖英軍」に所属し、数々の兵士達を打ち倒してきた。


「後は……頼……んだ……ぞ……夢……野……一族……の……未来……を」

「父さぁぁぁん!!!」


「……っ。」

「そうか、あいつは……

今日は休め。後は俺が引き受ける。」

「ですが……」

「どんな奴でも仲間を失った悲しみは大きい。人間ってそういう奴らだからな。とにかく休め。な?」

「侑希さん……はい、ありがとうございます!」


犠牲を出しつつも、軍の兵士達を倒し、遂にメアスと直接対決をすることになった。 しかし、メアスは強かった……


「!その玉は……!!」

「フッフッフ……ハァァッ!!」

「やめろー!!っ!!うぉぉぉ……!!」

「フン……ハッ!!」

「!?威力が……!!うっ……ぐっ……がぁぁーーーっ!!!」

「……ここは……

!!夢野市が……!!」

「ユウキ……お前だけは簡単に死なさんぞ……」


何人もの聖英軍の兵士たちがう犠牲になってしまった。 その上、俺の故郷である「夢野市」に住む人々も全員殺されちまった……歴代代表者含めて、な。

俺も精一杯対抗したが、悔しい事に刃が立たなかった。それどころか、メアスは死んでいった両軍の戦士たちの魂を吸収し、強くなっていくばかりだった ……


「優歌ァァァッ!!!」

「侑……君……ごめん……ね……」

「こんな時に謝んなよ……クソっ……!!」

「ねぇ……侑……君……」

「なんだ……?!」

「大……丈夫……また……会える……から……だから……

頼ん……だよ……みん……な……のこ……と……」

「 優歌ッ!?優歌ァァァァァァッ!!!!」

「もう諦めろ……何もかも失ったお前に、何が出来る?」


そして、メアスはお前の母親であり、俺の妻である『夢野優歌』を殺した……俺の目の前でな。

そのメアスの行動に、俺はかつてない程の怒りと悲しみを覚えたんだ。


「ッ……!!うぉぉぉぉぉッ!!!!」

「!?なんだ、この力は!?

グッ……!?グハァッ!!」


その強大な怒りと悲しみを力に変え、俺はメアスを倒すことに成功した……

だが、あいつは最後こう言った。


「グァァァァッ!!!!

これで終わったと思うなよ……ハァッ!!」

「何ッ!?グッ……!!

これは……!!力が……!無くなっ……て……っ……」

「必ず蘇り……貴様を殺す……その時まで……精々足掻けよ……フッ………ハッハッハッハッ……」

「……やっ……た……倒し……た……」


あいつは死ぬ前、とある呪いを俺にかけやがった。

表すなら、「力を封印する呪い」、をな。


(……ここは……そうか、俺死ねたんだ……やっと、みんなの下へ……)

「……さん!侑希さん!目を覚ましてください!!」


(声が……聞こえる……

確か……えっと……誰だっけ……)


「さっさと起きなさいよこのバカッ!!アンタまで死んだら、あの子はどうすんのよ!!」

「俺達はお前ではない……悲しみを聞くことはできても、完全に傷を癒すことできない。だが、お前が辛かったらいつでもお前の元へ駆けつける!!出来る事があればなんでもする!!だから逝くな!!侑希!!」

「僕も出来ることはなんだってします!!だから…僕たちを置いて行かないで…!!」


(……そうか……こんな所じゃ……絶対に……死ねない……!!)


「ん……っ……みん……な……」

「侑希さん!!良かった……!!」

「もうっ!!心配させるんじゃないわよ!!」

「……ごめん。」

「謝らなくていい。本当によく頑張った……お前は。」

「本当に……良かったです……!!」

「みんな……ありがとう。

……っ……!」

「侑希さん!

……少し失礼しますね。

!これは……」


解く方法は一つ。

『火、水、雷、風。この4つの能力を持つ者が力を注ぐ』というものだった。

そしてあの後、俺はこの夢ノ原という市を作った。

能力も封印されてるはずだった……だが本の一瞬だけ開放でき、生成することができた。

その一瞬の奇跡の力で、お前が楽しめるようにビルを建てた。快適に過ごせるためにもな。

それから1週間後、俺はさっき言った火、水、雷、風。この4つの能力を持つ者を探す為に旅の準備を始めた。


「侑希……行くんだな?」

「ああ。一刻も早く力を解放させたいからな。」

「なら僕達も⋯⋯!」

「⋯⋯ごめん、これだけは自分一人でやらせてほしいんだ。確かにあいつは言った……蘇るって。だからこそカタをつけておきたいんだ。それに、これは夢野一族と邪龍軍の戦いだ。皆に迷惑をかけるには……

あだっ!?急に何を……!」

「迷惑だ、なんて誰が言ったのよ?

1人で行くなら行きなさい。けど……

キツくなったら必ず呼びなさいよ。私達は仲間なんだから。」

「みんな……わかった。ならひとつ頼み事が……」


だが過酷になるかもしれない旅に、当時赤ん坊であるお前を連れてはいけなかった……

俺はすぐさまネットで、快適かつ食事等のお金は俺が負担する代わりに、のお世話や、戦闘能力などを育ててほしいという事を条件にメイドや執事を募集したんだ。


「この条件で……で、暇があるときに来ればいい。説明は4人に任せる。」

「わかった。」


それから3日後、およそ30人程のメイドと執事。それぞれ15人ずつ集まった。

しかも、戦闘を教えられる者や、料理が上手い者など、立派なメイドや執事達が多く集まってくれたおかげで、安心して旅支度をすることができた。


「よし、これなら安心だな!

……じゃ、行ってくる。」

「行ってらっしゃいませ、侑希様!」

「おう!みんな、勇の事頼んだぞー!」


俺はメイドと執事達に勇を託し、行方不明というレッテルを自ら貼り、その上偽名を使って全世界を飛び回った。しかし、その4人は見つからなかった……

騙されたと疑ったが、もう過ぎた事だ。俺は諦めて、お前が7歳になる頃にここに帰ってきたんだ。

結局帰ってきたことも秘密にして、最終的に今が良いと思い、ビル宛に入学願いの手紙を出して今ここに呼び出したって訳だ。


「──っと、こんな感じだ。長くなってすまねぇな。

「いや、大丈夫だよ。父さんがどうなっていたか、それが聞けただけで安心したよ。」

「……それはこっちの台詞だ。」

それに、聞けば何ごとも無いって言うし、しかもメイドに甘えてるとか、自分のしたいことしてるって言うから、安心したぜ。」

「なっ……!?は、恥ずかしいから言うのやめろよ!」


が恥ずかしさのあまり顔を赤くしながら言う。


「おっ、お前が赤面するなんて……初めてみたな!じゃあ、他の秘密とか言ってやろうか?」

「だ、だから言うなって!ほら、そこにが……あれ?いない……」

「ははっ!お前が俺の話を聞いている時に、こっそり教室に帰らせたんだよ!」

「なんだよ〜……じゃあ恥ずかしがる意味なかったじゃん……」

「はははっ……」


笑いながら腕時計を見る。


「おっと。もうこんな時間か……

これ以上は時間がもったいない。

早速あれ、するか?」

「!そうだ!試験! 」

「その通り。俺の学園にはもちろん試験がある。本来は筆記試験なんだが……

お前には、『戦闘試験』をしてもらう。」

「せんとうしけん?戦闘なら得意だぜ!

……つまり、その試験って戦うのか?」

「その通り。」

「おお……!! よし!やるぞっ!

じゃあ、会場は?どこで?」

「待て、対戦相手だけ教える。ちょっと待ってろ!」


侑希は花に電話をかける。


「花!あいつを連れてきてくれ!」

「はい、わかりました!」

「んー、誰だろう?」

「連れてきました!」


花が扉の前で話しかける。


「おっ、来たか……ふっふっふ……見て驚くなよ!お前の対戦相手は……こいつだ!」


花が扉を開ける。


「!お前は……!」

長年会わなかった父との再会をし、居なかったあいだの説明を受けた勇。

戦闘試験の会場に行こうとした瞬間、侑希により対戦者の紹介をされる。

果たしてそこにいたのは……?

次回!

「戦闘試験!~夢と勇気の戦士VS闇を扱う戦士~」


──Dキャラ紹介!──

さて、今回のDキャラは~?こちら!

・夢野侑希

勇の父親。

夢野学園の校長をしており、その明るい性格から、生徒教師共に人気がある。

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