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プロローグ

お読み頂き、ありがとうございます!

まったりペースの更新ですが、楽しんで読んでいただけたらと思います。

誤字脱字には気をつけているつもりですが、見つけた方はご指摘頂けると助かります!

聖メルリウス暦879年。3の月。


北部の小国、マリウス国が隣国の豊かな資源を欲して、突如隣国へ侵攻した。


それは、宣戦布告もなく、一方的な侵略で、周辺諸国はマリウス国を非難するとともに、侵攻されたダッタイト皇国と手を結び、連合国軍としてマリウス軍に反撃を開始。


もともと貧しい小国であったマリウス国は、その圧倒的な兵力差に苦戦していたにも関わらず、マリウス国王は降伏勧告を退け、無茶な戦いを兵に強いた挙句、わずか五日で城は陥落して、戦争は終わりを告げた。


マリウス国王、ヒルベルトは戦局が圧倒的不利と見るやいなや、戦線を離脱し王城に立てこもったが、城の陥落と同時に、城内に隠れていた王侯貴族とともに、連合国軍によって城から引きずり出され、処刑された。


ヒルベルト王には、正妃の他に側妃が二人、愛妾が三人おり、四人の王子と五人の王女と暮らしていたが、その生活は豪華絢爛で、貧しい土地で国民が飢えているにも関わらず、圧政を敷き、高い税金を巻き上げ、自分に阿る一部の貴族らとともに贅をつくした日々を送っていた。

その為、国民からは恨まれており、王族の処刑の際には、戦時中逃げ隠れていた国民がどこからともなく集まり暴徒と化し、処刑前の王族に襲いかかろうとするのを、ダッタイト皇国兵が抑えるほどであった。


王族と一部の貴族の処刑が済み、ダッタイト皇国からの領土化宣言を、国民は喜んで受け入れたという。


周辺諸国に逃げようとした貴族も一部いたが、国境で捕縛され、戦争裁判の結果、ある者は処刑され、またある者は財産を没収されて、平民に身を落とした。


その一方、ヒルベルト王の政策に反対し、自領の民を守ろうとした貴族らは、領民の訴えにより、ダッタイト皇国の貴族名鑑に名を連ねることになった。



そんな中、政治も戦争も知らぬ、存在を公表すらされていなかったわずか7歳の一人の王女がいた。

彼女の存在は知られることもなく、闇から闇へと葬られた。


彼女の存在を知っているのは、隠密騎士とダッタイト皇帝、宰相の三人だけ。


その王女は、毒にも薬にもならないと皇帝に判断されたが、万が一にもマリウス国復興の神輿に担ぎ上げられてはならぬ、との宰相の進言により、密かに毒杯を賜った。


その後、隠密騎士は機密保持の魔法契約を結んだ上で皇国の組織を抜け、気軽な傭兵になり、諸国を渡り歩いた。

皇国の組織にいた事を知るものは少なかったが、その腕前を買われ、各国で密かに活躍した。

隻眼のその男のそばにはいつからか、一人の少女が付き従っていたが、彼女が優れた治癒魔法師兼、薬師であること以外、その素性は誰も知らなかったという。




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