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第二章

2、見知らぬ地で


但馬先生の紹介で、私は、下った、街中で、下宿を見つけてもらえることと成った。

その日はとりあえず私は元来た道を辿って帰宅したのだ。

1週間後、春休みも終り、新学期が始まる頃。

荷物と所帯道具を紹介された下宿の住所宛に発送したのだった。

そして、紹介された住所へ行ってみると、そこは立てかけのアパートでまだ建前もすんでいないところだった。

私の荷物は、そこの前に放置してあったのだ。

私は呆然とたたずむばかり、

但馬先生に連絡を取ると、「予定より大分遅れてしまった」とあっけらかんと言うばかり。

「暫く私の家にでも下宿したら」何てノンキなことを言っている。

私は「どんなところでもいいからありませんか」というと、

「そうですか、じゃあ」といってあちこち電話してくれて、やっと、

「町会議員さんとこのぼろ長屋なら今、空いてるけどそでいいですか」という。

「ええ、充分ですよ。」

という事で軽トラで放置してあった私の荷物と私をその長屋まで運んでくれたのである。

そこは確かにぼろぼろの2件長屋で、何か私のこの全く見知らぬ地での

先行きを暗示するかのようなたたずまいではあった。

私はそこでやっと荷を解き方付けを始めた。

大都会でのサラリーマン生活から逃げるように実家に戻り、そして今、こうして全く見も知らぬ地で、荷を解いてる。

一体これからどうなるのだろう。

一抹の期待とそして不安が雲のようにわいてくるのであった。

しかし、ひとたび目を外に転ずると、そこは一面の菜の花畑と、若麦畑が何処までも広がる、農村地帯だった。

そのはるか彼方に私の実家もある。

そして今こんなに遠く離れた地に自分が何の因果か呼ばわれているという運命の不思議に

陶然とするばかりだった。

そしてあの少女との出会いもまるでしつれえられたような運命だったのかもしれない。

と、今ならばおもえるのであった。




続く




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(注)この物語は、完全なフィクションであり、現実のいかなるものとも、一切、無関係です。

   人名・地名等は架空名です。


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