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ヒーローは芸人だ

 とある町の閑静な住宅地。

 普段は子供が遊びまわり、その子供たちの姿を近所の人達は温かく見守っていた。

 人々の憩いの場所である公園の中央には一本の大木が力強く根を張っていた。


 しかし、その光景を今はもう見ることが出来ない。


 家々は崩れ去り。

 地面には亀裂が入っていた。

 公園のシンボルだった大木は仲程から大きく抉れて、倒れてしまった。


 平和を絵に描いたような光景は既に無く。

 そこだけが地獄の様な光景だった。


 この光景を生みだしたのは、一体の怪人。

 怪人は宇宙からの侵略者だ。

 日々、地球を手に入れる為にやって来る

 見た目は様々な姿が確認されている。

 人型の者も居れば、四足歩行の獣の様な者まで・・・。



 そして話は戻り、住宅地には、まだ破壊の限りを尽くした怪人本人の姿があった。

 怪人の傍には、二人のヒーローの姿があった。



 隙あり 食らえ


【たかが外れた鷹の爪】


 怪人jにヒーローの攻撃がクリティカルヒットする。

 ひるんだ怪人jに二人目のヒーローが平手のツッコミをかます。


【ただの爪やんけ】


 つっこみを喰らった怪人は後方に吹っ飛び倒れる。


「ナイス」

「おうよ」


 二人は駆け寄り近付く


「やったか」

「おお、ここで振りますか。」


 倒れていた、怪人はゆっくり静かに立ち上がる


「まさか我が膝をつかされるとはな」

「なんでやねん、膝どころか背中から地面にダイブしとったやんけ」

「おい、やめたれや、怪人にもメンタルあるねんぞ。

 土と擦り傷まみれで、それでもプライド必死に守ってさっきのセリフ吐いたんや。

 少しは乗ったていな、な~怪人はんもそぉ思うやろ」

「うる、うる、うるさいぞ、、傷口に塩ぬってんのは貴様のほうじゃ」


 狼狽える怪人の隙を付いて、一人のヒーローが走り出し飛び蹴りを噛ます。


「塗られてるのは塩やのぉて、土やけどな」

「ぐはっ」


 怪人には既に避ける気力もなく、顔面に攻撃をモロに受け、吹っ飛ぶ。


 ばっこーーーん



 怪人 大 爆 破


 怪人に止めを刺したヒーローは怪人の爆破をバックにもう一人のヒーローの下へ。


「やったな」

「ああ」

 二人のヒーローはハイタッチを交わす。


「帰るか」

「だな」


 場面変わって。


 小さな劇場の舞台の上。


「どーもー、ぱんくばーどです」

「いやぁ、最近は色んなニュースがありますね。

 ニュース見てますか」

「なんですか。

 あんたは見てるんですか」

「当り前じゃないですか」

「それじゃ、最近気になったニュース話してみてください」

「いいですよ。

 最近は、政治の話ばっかりでね」

「それは、昔からやないかい」

「そうかな・・・・・・・」


 怪人に立ち向かった2人の姿がそこにはあった。


 彼らは芸人だ、まだ無名だが必ず売れると夢見ている。

 ヒーロー活動を欺くための、世を忍ぶ仮の姿ではなく。


 芸人ありきのヒーロー活動なのだ

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