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メルヒェン7 アリスの夢想

 少女は夢を見ていた。

 夢物語を子守唄に、絵空事は瞼の裏に、御伽噺のような舞台を楽しむ。

 少女は夢を見る。

 きっといつか、必ず叶うと信じた夢を、今も見続けている。




 私は体が弱い。

 お姉ちゃんが居なかったら、きっと私は夢に辿り着く前に力尽きていた。


 お姉ちゃんはいつも優しくて、私の体を拭いてくれたり、寝る前に楽しいお話を聞かせてくれた。

 私が困っていればすぐに助けてくれた。いじめられっ子を返り討ちにしてくれた。

 いつも格好良くて、頼りになるお姉ちゃんに、私は憧れていた。


 いつか私もお姉ちゃんみたいに強くなりたい。

 そう思いながら、願いながら生き続けた。

 辛くて苦しい時も、お姉ちゃんがいたから、お姉ちゃんみたいにって理想をだけで過ごしてきた。


 弱かった体が少しだけ強くなった頃、私は夢の世界を創っていた。

 聞かせてもらった夢物語、眠った時に時々見れるおとぎの夢、眠れない時に想い描く空想。


 もっと多く、もっと広く、もっと豊かに。

 夢の世界を創るために、私はたくさんの本を読んで、たくさん勉強した。

 そうすれば、お姉ちゃんに恩返しが出来る。

 これまでお姉ちゃんの後をついていくだけだった自分が、隣に立って、一緒に歩いていける。

 きっと、そうなるって。


「お姉ちゃん、一緒に学校に行こうよ。勉強なら私が教えてあげるから」

「うるさいわね、あんた一人で行けばいいでしょ。あんたはもう元気なんだから」


 どうして、お姉ちゃんがこうなってしまったのか、たくさん勉強したはずなのに分からなかった。

 私が頼った分、お姉ちゃんの助けになろうって、こんなに頑張ってきたのに。

 私はお姉ちゃんが何に苦しんでいるのか、全く分からなかった。


 私の夢の世界を聞いて、褒めてくれたお姉ちゃん。

 大好きなお姉ちゃんは、ある日とつぜん追い出されてしまった。


「どうしてお姉ちゃんを追い出したの! お姉ちゃんは家族なんだよ!?」


 パパとママは答えてくれなかった。

 私は泣いた。声が掠れて、涙が枯れ果てて、悲しみが憎しみに変わるまで。


 憎い、憎い、全てが憎い。

 私を置き去りにした姉が憎い。

 姉を追い出した親が憎い。

 親に追い出させた世界が憎い。

 姉を追えない私が憎い。


 憎い、憎い、何もかもが。

 私には何も出来ない。どれだけ勉強しても、私は何者でもなく、ただのちょっと人より物知りな少女でしかないから。


 まだお姉ちゃんと一緒だった頃に見た悪夢と同じだ。

 妖精も魔法も無い。親も友達も自分の味方じゃない。

 誰もが他人で知らんぷり。誰も私を助けてくれない、私もお姉ちゃんを助けられない。


 悪夢みたいな現実は、目覚めることがないから辛くて苦しい。

 夢の世界の出来事は、夢の世界で何とかできた。悪い夢は獏に食べてもらえた。

 でも、現実の獏はもう居ない。私を守ってくれたお姉ちゃんはもういない。




 私は一つの夢物語を創った。

 お姉ちゃんと一緒に、魔法や妖精さんがいる御伽噺みたいな世界で生きること。

 ひどい人なんて一人もいない、お姉ちゃんと私が幸せになれる世界で、一緒に幸せに暮らすこと。

 それが私の理想だった。


 そして私の前世はそこで終わった。





 ふと気が付くと、私は草原の真ん中に居た。

 そこは理想の世界。

 理想を掲げながらついに果たせず、それでも諦めなかった者が辿り着ける来世、理想の世界。


 私は夢の世界を築き始めた。


 何も無い白い空間から、一夜、また一夜と世界を、法理を、魔法を、夢想を積み上げた。

 夢の中で住めるようになった頃、食事は人の寝ているときの夢を少しずつ貰って済ませた。


 緑の平原、蒼穹の空、白いお城にお菓子の国。

 念願叶って、私はついに夢想の世界を手に入れた。


「……静かすぎる」


 当然だった。

 だってここは私の夢で、私しか居ない世界。

 森の奥に潜む緋色の竜だって、この城にまで来ることは無い。

 トランプの兵隊は特になにもしないし、羊飼いが住んでいるのは田舎のほうだ。

 これといってどこかと戦争しているわけでもないので、戦うべき敵もいない。


「なんか、寂しいなぁ」


 小鳥の囀り、妖精の羽音。商人の大声と、道を行き交う人々の声。

 それでも、私は一人だった。

 どれだけ彩られた夢の国、それでも私は孤独ひとりだった。


 何かが足りない。満たされない。

 そんな漠然とした感覚だけが、一夜、また一夜過ぎるたび色濃くなっていく。

 次第に辛く、苦しくなって、ふとした瞬間、ようやく思い出せた。


「お姉ちゃんがいない!」


 そう、私が望んだのはお姉ちゃんと一緒に楽しく暮らせる夢の世界。

 ここにお姉ちゃんがいないのだから、満たされないのは当たり前。


 だから私は願った。

 お姉ちゃんがここに来ますようにと。

 一夜、また一夜と、流れ星に願いを込めて、魔法と奇跡に祈りを込めて。


 そして千の夜を越えた時、私の夢想の魔法がお姉ちゃんを呼び寄せた。

 お姉ちゃんの魂を呼び、私の記憶にある最後のお姉ちゃんの体を当てはめて。


「ここは……」


 お姉ちゃんは唐突に夢の世界につれてこられて、目の前の景色に混乱している。

 でも、それでも私にとっては念願の、ずっとあの頃から会いたいと思っていたお姉ちゃんを前にしたら……

 私は思わず抱きついた。


「お姉ちゃんっ! お姉ちゃんだ、本物のお姉ちゃんだ!」

「貴方……」

「私だよお姉ちゃん!」


 柔らかな感触、優しい匂い。私より少し大きな体……。

 ずっと、ずっと会いたかった。


「どうして貴方が、ここは一体……」

「ここは私の夢の世界。私のここでの名前はアリス・メアリアス」

「ちょ、ちょっと待って。夢の世界? アリス? 貴方、何を言ってるの?」


 さすがに信じてもらうのには時間がかかった。

 普通に考えたら、死後の世界なんてそれこそおとぎ話みたいなもので、科学が隣人だった世界の人間には信じられなかっただろう。


「理想の世界、夢想アリスの世界……とても信じられない」

「でも現実だよ。この夢想は現実。緋色の竜も、喋る動物も、キラキラな魔法も、全部が本当のことなの」

「そう、みたいね……」

「これからは誰にも邪魔されないよ。私たち、ずっと一緒に居られるよ! ねっ、何して遊ぼっか?」


 きっと喜んでくれる。そう思っていた。

 でも、お姉ちゃんの表情は……。


「お姉ちゃん?」

「そう、そうなのね。貴方はまた私の心をかき乱すのね」

「お、お姉ちゃ……」


 そのとき、お姉ちゃんから感じ取れたのは理想の力。

 私が呼んだのだから、お姉ちゃんは私の夢の一部のはずだった。

 理想がなくても、存在自体が私の理想だから消えるはずが無い。理想を持つ必要が無い。

 なのに、どうしてお姉ちゃんが理想を持っているの?


「ま、待ってお姉ちゃん!」

「……ごめんね、私の大切な妹」


 がくんと体から力が抜ける。

 胸が苦しい、とても大切なものを引き裂かれるような痛み。


 頭の中がぐるぐると転がって、機能が引き剥がされる


「いいえ、アリス・メアリアス」

「お、ねえちゃ……まっ、て」


 そして、お姉ちゃんは夢の世界を去った。





 次に会った時、私はお姉ちゃんと戦った。

 お姉ちゃんの理想がなんなのかは分からない。

 でもお姉ちゃんが使うのは、元々私の理想だったものを強引に奪ったもの。


 夢喰いの獏と胡蝶の夢。危険だけど、私が生きている限り、それは私の理想。そこまで大きなことは出来ないはず。

 でも奪われてしまった以上、私にはその力が使えない。

 唯一残ったジャバウォックの力で、私はお姉ちゃんと向き合わないといけない。


 でもお姉ちゃんはずっと自分の世界に引き篭もって出てこなくなってしまった。

 それはまるであの時と同じ。でもあの時とは比べ物にならないほどに堅牢。


 胡蝶の夢が創る、現と夢の壁は、夢想であるこの場所では絶対の防御だ。

 そして獏はあらゆる夢を食べる。お姉ちゃんにとって、私が悪夢だなんて信じたくないけれど。


 お姉ちゃんの理想、叶えたい願望がなんなのか分からないまま、私は備えた。

 いつまたお姉ちゃんが出てきてもいいように、狂騒のジャバウォックを躾けた。





「そして貴方達が来たの。お姉ちゃんと一緒に」

「そうだったんだ……」


 白アリスが、本物のアリス・メアリアスだった。

 じゃあ、私をこの世界に招いてくれた、あの黒のアリスはなんていう名前なんだろう。


「お願いです。あの人を止めるために、力を貸していただけませんか?」


 どうしよう、すごく迷う。

 正直なところ、アリスちゃんの夢の世界はとても気になる。出来れば私のメルヒェンの一つに加えたい。

 でもやっぱり怖い。私自身が身を挺してこの世界を守る必要があるわけじゃない。

 命あってのなんとやらっていうし、ここは安全第一で逃げてしまうのが良さそうな気もする。


 でも、本当にそれでいいのかと言われると、そんなわけないんだよね。


「分かったよ、アリスちゃん。私に出来ることなら何でも言って!」

「ありがとうございます。貴方ならそう言って頂けると思っていました」

「おい! 話は終わったのか!?」


 弾き飛ばされたような勢いで、アヤメがこちらに転がってくる。


「アヤメ! 大丈夫!?」

「はっ、はっ、ごほっ、げほっ……た、体力が持たない……」


 散々動き回って体力をほとんど消費しているみたいだ。

 疲労と体力回復の魔法で治せるはず。


「待ってて、元に戻すから。疾風のごとく走駆する。疲れた体にぐいっと一本、魔法の光で元気百倍。アミノ・スタミナライト・バイタリティア!」


 白色の光が一本、アヤメを包み込むように頭上から照射される。

 長距離走後の息苦しさも、徹夜明けの疲労感も、筋トレ後の肉の軋みもこれだけで元通りだ。


「アイツ、チートでも使ってるのか? こっちの刃は全部すり抜けて当たり判定が見えない。攻撃は総裁できるが」

「胡蝶の夢の能力です。触れられない夢幻と触れられる現実を自由に決定できる。あと、獏に食べられてしまうと二度と目覚めません」

「えぐいわ……何か倒す方法は無いのか?」

「あります。でも、それは……」


 口を噤むアリスちゃんの考えていることが、私には分かる気がする。

 きっと、アリスちゃんにとってのお姉ちゃんは、私にとってのアヤメみたいな存在なんだ。

 困ったときに頼れる存在、自分の心を助けてくれる、勇気を与えてくれる人。


 きっと、姉がいなかったらこの世界にはこれなかったとさえ思っているんだ。

 そんな恩人にも等しい姉を倒す。小さい女の子の良心に反しすぎる。


「大丈夫だよアリスちゃん」

「イリスさん……」

「私が絶対ハッピーエンドにしてみせるから」


 悲しい物語シナリオなんて要らない。

 夢物語は、いつだって大団円。皆が笑顔で居続けられる、そんなハッピーエンドがいい。


「イリスさん……分かりました」


 アリスちゃんと微笑を交わして、私はリジェネと妖精の加護を付与する。

 少女の体がキラキラと輝いて、背中にジャバウォックの翼が現れた。

 両手に長くて太い、黒光りした鉤爪四つ。

 ナイフみたいに鋭い歯。硝子を重ねたような鱗を纏う。


「竜人なるジャバウォック、です」

「す、すごい……」

「私が合図したら、攻撃してください。全力で、確実に仕留められるように」

「いいだろう」


 アヤメは姿勢を低くし、飛びかかる前の肉食獣のように構える。


 触れることの出来ない相手、どうやって倒せばいいのか、アリスちゃんのなかにどんな展開シナリオ

があるのか分からない。

 でも、今は信じて動く。

 アリスちゃんの瞳が、赤く光った。


「行くよ、お姉ちゃん……ッ!」


 地面を蹴って、空へと飛翔する。


「イリス、ここが正念場だ」

「うん、取っておきで行くよ!」


 バラバラガラクタ、ビリビリチリヂリ。

 ドロドロの黒がキラキラの刃に、譲れない想いを矛に乗せて。

 殺意は深く純度は高く、万障必殺は不条理を振り撒く魔法のように!


 アヤメの手にあるナイフに漆黒の宝石が埋め込まれる。

 

「殺生魔刃……オニキスブレイド」


 準備は整った。

 後はアリスちゃんからの合図を待つだけだ。




 ジャバウォックと化したアリスが爪で殴りかかる。


「無駄よ、今の私には貴方でさえ触れられない」

「違うよお姉ちゃん。だってそれは私の理想だから」


 獏の体が黒い爪に切り裂かれる。

 噴出す血飛沫、悲鳴のような雄叫びが空気を震わす。


「がぁああ!! な、なぜ、私に攻撃が当たるのッ!?」

「もともと私の理想だもん。私が触れられないわけないじゃない」


 小柄の竜が、数倍の大きさの獏を切り刻む。

 紫色の蝶の幻影は、翼の羽ばたきで散らされる。


「ジャバウォックは正体不明の怪物、それは夢であって夢でなく、現であって現で無い。現であれば獏は食べられない。夢であれば胡蝶はただの羽虫のままなの」

「痛い、痛い……私の安らぎが、心の静寂が……」

「お姉ちゃん、もう終わりだよ……今です!」


 そしてアヤメは弾丸のように飛び出した。

 最速最短の一直線、アリスちゃんの背後に辿り着き、軽々と跳び越えて、既に間合い。


「ッ!」


 それは刹那の間に必殺の閃。


「よう黒いの。お前とは妙に通じるところがある気がしたが……イリスの邪魔をするなら仕方ない」


 アヤメは獏の上、羽の間に立っている。


「惨殺技巧・ジ・オニクス・オブ・キリング」


 それは滑らかな巨癖を描くような軌跡。

 頭は柘榴のように割れ、首はぽとりと転がり落ちる。

 繋がりを断たれた二枚の羽は、ふわりと風に吹かれて舞い上がる。

 紫色の粉が散って、日の光に照らされてきらきら輝く。


「大当たりだな」


 さくりさくりと、獏の体が解体されていく。

 四つの足も、背も腹もぽろぽろと崩れて肉の山が出来上がった。

 山の頂には、黒い少女が一人佇む。


「呆気ないものだな。イリス、終わったぞ」


 アヤメ、ダメだ。

 すぐに、そこから離れないと……

 でも、今の私は声が出せなかった。

 脳裏に過ぎったビジョンが、私の意識を完全に奪っていた。

 そして、それはアリスも同じだった。


「そんな、お姉ちゃん。そんな恐ろしいことを……」


「あ、あぁ……アヤメっ! 逃げて!」

「なっ……!?」


 肉の山から伸びる何かが、瞬く間にアヤメの体を絡め取った。


「往生際が悪すぎるッ!」

「眠れない……どうして眠れない。心がざわつく、体が疼く、頭の中が騒がしい」

「チッ」


 ナイフを持ち替えて手首の触手を切断し、即座に雁字搦めを切り拓く。

 なおも追いすがる触手から間一髪逃げ出し、私の元に辿り着く。


「なんだイリス。なにが起こった」

「分からない。ただ、私の記憶じゃない何かが、私の中に流れ込んできて……」

「理想同士がぶつかり合うと、よく起こる現象です」


 アリスは空からこちらに降りてくる。

 彼女もアレを見ちゃったのか。


「イリスさんにも見えたでしょう。お姉ちゃんの理想が」


 あれが、あんなのがお姉さんの理想だなんて、そんなの……。


「そんな理想で、本当にいいの?」

「……きっと、お姉ちゃんはそう思っているんでしょう。でも、それは私の理想ではありませんから」


 アリスは笑みをたたえていた。

 あんな理想を目の当たりにして、そんな笑顔を見せられるなんて。


「人の理想はずっと見てきましたからね。それにイリスさん。貴方の理想だって、彼女の理想とは相容れないでしょう?」

「うん……あんなバッドエンド、私は許せない」


 そうだ。私の目指すメルヒェンに悲しい物語は必要ない。

 素敵な世界に祝福を、素晴らしい物語に大団円を、光り輝く理想の果ては、ハッピーエンドで決まりなの。

 だから私は戦う。こんなところで怯んではいられない。

 この夢の世界も、理想の世界も、絶対に壊させたりはしない。




 私に見るべき夢なんてなかった。

 空想は空想だ、現実じゃあない。

 夢は夢だ、目が覚めれば朝露のように流れ落ちる。


 私にとって現実は悪夢だった。

 幸福だと思える夢も時々見たことはあった。

 でもそれがなんだという、それらは全て偽りじゃないか。


 どれだけの祈り、願っても、夢が現実になることはない。

 現実に夢など無い。あるのは汚らわしく、恥を知らない欲望だけだ。


 子供を着せ替え人形のように扱って、自身の理想を押し付ける親。

 社会という仕組みに押し込んで、骨の髄まで搾取しようとする人々。

 はみ出し者は容赦なく虐め潰す友人。

 社会に適応できなかった人間を尽く痛めつける自称健常者。


 汚らしい欲望だけが満ちていた。それはまるで悪夢だ。

 この地獄の底みたいな場所から逃れる、唯一の方法だけが、私の拠り所だった。

 それは、つまり睡眠ねむりだった。


 穏やかな陽光の下で、静かな夜闇の中で、私はまどろみを愛した。

 誰も助けてくれない現実の中で、ただ睡眠だけが私にとって真実の救済を与えてくれた。


 極寒に晒されるならば厚手の毛布を纏って。

 風雨にみまわれるなら廃墟に忍び込んで。


 孤独と闇黒への恐怖さえ、睡眠の前には無力だった。

 私はただひたすらに睡眠のことだけを考えた。

 起きれば何より先に二度寝を試み、眠れなければ次の睡眠ねむりのことを考えながらゴミをあさった。


 夢なんてあろうとなかろうと構わない。

 ただやわらかな布の中で、まどろみ続け、眠り続ける。

 それだけが私にとっての、私の中に唯一残った真実だった。

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