第2話 Get up
翌日
結局昨日は作戦会議だとか言ったが、話がまとまらず直接、紘本人に聞くことになった。
まったく、紘も迷惑だろうな可哀想に…
そして小雪のやつはなんだかんだ作戦会議と、かこつけて家に泊まりやがった。
まぁ、親同士が仲が良いから、うちの子に手をだすな!!!とかは、言われなさそうだが高校生の娘を男子高校生の家に泊める親とか、どうなのよ。
まぁ、俺は何もしないんだけどねもし俺が女子高生大好き変態だったらどうするつもりだろうか…
俺が純粋でとても心が綺麗な男子高校生でよかったすね、小雪のお母さん。
と、リビングのソファに座り心の中で独り言をいいながらスマホのニュースを見ていたら母さんが
「小雪ちゃん起こしてきて〜」
と言ってきた。
ちなみに現在の時刻は、7:30である。
俺らが通う学校は俺の家から徒歩20分のところにある。
8:45までに行けばいいので、まだ時間的には余裕である。
「めんどくさいし、まだ寝かせてていいじゃん」
「だめよ、男子は髪の毛のセットとかないからいいかもしれないけど女の子は大変なんだから」
失敬だな。男子だって寝癖とか直したりするもん。
少し前髪分けたりするもん。
と思ったが、いさぎよく起こしに行くことにした。
「へいへい、起こしてくればいいんだろ」
そう言って俺は小雪の寝ている客間に向かった。
さて、どうやって起こそうかな…
氷水でもぶっかけようかな…
ドアを開けると、小雪が布団にくるまっていた。
とりあえず布団をはぎ取ってみたが、起きる気配はない。
どうやって起こそうか考えているとふと小雪の寝顔が目に入った。
なんてこった……超可愛いじゃね〜か。
やばいぜ……頭がおかしくなりそうだ。
これは、一刻も早く起こさねば!!!
「おい、小雪〜起きろ〜朝だぞ〜」
が、しかし小雪はいっこうに起きる気配がない。
仕方ない最終手段を使うか……
「早く起きないと、メロンパンがこの世からなくなるぞ〜!!!」
「それは、こまるよ〜」
起きた…
最終手段とは、言ったがそれは小学生の時の話である。
冗談で言ったのにまさか起きるなんて…
こいつの精神年齢はとても低いんじゃないだろうか。
説明をすると、小雪の大好物はメロンパンなのだ。
小学生の時俺の家に泊まりにきたとき、中々起きなかったので俺が
早く起きないとメロンパンがこの世からなくなるぞと言ってみたら寝ぼけているせいかすごい勢いで起きてくれた。
まさかこの技が今でも通用するとは思わなかったぜ。
その後、俺たちは朝ごはんを食べ支度をして、学校に向かった。
交通事故などもなく無事に学校に着くと、教科書などを机にぶっこんで、椅子に座った。
自分の机でゆっくりこの間買った本を読んでいると、小雪が俺の机の前にきた。
俺と小雪は同じ1-3である。
ちなみに紘と佐伯もこのクラスだ。
この、私立 霧の森学園高等部は各学年6クラスずつである。
そしてなんにしろ学校が広いので無駄な教室が沢山ある。
「なんかようか?」
「中島くんに話を聞きにいこ!」
「何の話を聞くんだよ?」
「早く告白しろ〜って」
なんかいつだか、世間を騒がせたヤジに似てる言い回しだよ〜危ないよ〜この子。
「それは、話を聞くんじゃなくて命令してるだけだろうが」
「いいからいくよ!!!」
小雪はそう言って、俺の腕を引っ張った。
痛い、痛い、いた〜い
「わかったから、いくから落ち着きやがれ」
そして俺は無理やり紘の席へ連れられた。
続く