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共犯者

私を殺すための

共犯者が欲しい


都合のいい事とは

分かっているが

私は自分が

憎くて仕方ない


首を吊る勇気がない

魅力も感じない

しかし自殺を真っ向から否定する人間など

生かしておく価値がない

死に方の自由を否定する事は

生き方を否定するのと同じだからだ


お前に

何が分かる

お前に

何が分かる


残された人間がよく言うことは

自殺した人間に

もっと話を聞いてやれば良かったとか

悩みに気付いてあげられれば良かったとか

もっとよく分かってやればよかったとか

そういう間の抜けた言葉が大半だ


お前らがそいつを理解しないで

腫れ物扱いして

話を聞かずに

冷たくあしらって

真剣に向き合うと面倒だから

適当に理解したような振りをして

適当に死ぬななどと云って

考えが暗いからと突き放して

結果的に追い詰めたから

そいつは死んだのだ


こんな簡単な事すら分からない人間に囲まれているからこそ

そいつは死んだのだ


死んだ後ではじめて後悔されるのは

死んだ奴にとって

きっと屈辱以外の何物でもないだろう



誰からも理解されなければ

生きていようが死んでいようが

全く変わらないのだから

死んだ奴の判断は

むしろ賢明だろう

私もその決断力は評価したい

私はまだ

世間を見限る決断力に欠けている


だからよく覚えておくといい

自殺した人間のことを

死んだ後から理解しようなどと考えるのは

死者への冒涜に他ならない




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