表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

料理対決

作者: tetsuzo

朝方から続いた雨は午後より雪となった。すっかり葉を落とした欅の屋敷杜がひと時の花を咲かせたように白い化粧を施した。東京は日野市郊外、平山村狢谷戸。武家屋敷のような長屋門の前に黒塗りの高級乗用車が数台、真っ白に雪を被って駐車を続けている。車から男が出てインターホンを押した。

「な、何度も申し訳ございません。先生のご在宅は確認済みです。何卒、短時間で結構です。遠く岩手から当社の社長が出てきております。そう、小澤一郎先生の紹介状も持参しております。何卒ご開門願います」

「困ります。近所迷惑です。先生は一度会わぬと申されたら絶対会いません・・・あッ、先生。又どうしてもと言っておりますが・・」

「小澤には幹事長の時、色々世話になった。いいか。社長にだけは会うと致そう。三十分だけだ。大社長をこのまま追い返しては、ヘンな評判が立たんとも限らぬ。良い。千恵。開門せよ。特別応接室にお通しせい」

暫くすると分厚い樫で出来た金鋲を打った巨大な門扉が遠隔操作の仕掛けで音を立てて開く。槙の木立の向こうに母屋が伺える。プロデューサーの先導で一行五人は恐る恐る玄関先に回った。千恵と名乗る女中頭が出迎える。

「ど、どうぞこちらへ。お座りになってお待ちくださいませ。名刺を頂戴致します。なになに・・岩手めんこいテレビ代表取締役社長 内海幸司様。報道局長。東京支社長、番組プロデューサー、ディレクター。皆様お通りで・・先生は社長様だけにお会いすると申しておりましたが・・先生に聞いて参ります」

五人は黒い革張りの豪華なソファに落ち着かぬ様子で腰を下ろす。部屋は二十畳ほどの大きさで天井が高く、中央にシャンデリアが下がり、奥に暖炉が赤々と燃え暖かい。暫くすると芳しい煎茶が供せられたが、既に半時。外で三時間以上待たされたから、もうこの屋敷についてから四時間待機したことになる。四十代半ばの一番若いプロデューサーが小声で呟く。

「一体何様なんだ。遥遥岩手から八時間。ここで四時間。半日がかり」

「しっ。聞こえるぞ。静かに待て」

銀髪の社長がたしなめる。扉が開きやっと安芸山鐡州本人が現れる。白髪交じりの髪を総髪に肩まで伸ばし、日焼けした浅黒い肌に鷲鼻と鋭い眼光。上物で渋い濃灰盲縞袷の着流し。葉巻を咥えている。

「少々、お待たせ申した。儂が鐡州である。何事だ」

「は、はい。手前供岩手めんこいTVという放送局のものでございます。この度開局二十五周年を迎え、特別番組を企画しております。その番組に是非とも先生にご出演賜りたく、遠路参上致しました」

「おい、おい。めんこいTVだと。聞いたことも無いわい。田舎百姓TVにこの儂が出なければ為らぬ必要は皆無である。早々に立ち去れ。儂は忙しい」

「先生。我がめんこいTVは仰る通り東京では知られておりません。ですが岩手水沢に本社をおく当社は、小澤先生と並々ならぬ深い関係があり、フジサンケイグループの枢要な地位を占めております。今般、知名度拡張と販促を兼ねた大キャンペーン中で、先生にご出演を願う番組は当社の存亡をかけ、フジ系列各社の総力を結集した前代未聞のプロジェクトにございます。銘打って「調理の王者」という番組。岩手始まって以来、稀代の料理天才、カズ・イトオが新作料理で日本が世界に誇る達人にして王者、安芸山鐡州に料理に挑む趣向でございます」

「バカバカしい。儂を誰と心得る。恐れ多くも天子様の晩餐会の調理を担当するこの儂にだ、田舎百姓TVのバラエティー番組に出ろだと。あきれ返った阿呆供だ。用は無い。去ね!」

「先生。お怒りはご尤もです。然しながらこのカズと言う男、彗星の如く現れた料理界の麒麟児。カリスマです。昨年より収穫を開始した超高級野菜が飛ぶように売れ、昨年末には彼の主催で収穫祭が開催され、若い女性数万人が集まり大変な評判。我が社も協賛しておりますが・・」

「けっ!耳に入ってはおるわ。料理を味も解らんねえちゃんに喰わせて喜ぶアホだ。カズだぁ。聞いて呆れるわい。知らずば言って聞かせよう。あの阿呆、今を去る三年前、俺の弟子となって修行していた。ツカイモンにならぬボンクラでの、修行が辛くて江釣子に逃げ帰った。そんな馬鹿とこの儂が料理対決だと。誰だ。このような馬鹿馬鹿しい企画を立てたのは」

「わたくしプロデューサーをしております森井でございます。この企画、確かに私がたて、社長はじめここにいる幹部に諮って実現したものです」

「実現だと!あのバカとの対決なら木村祐一あたりが丁度良かろう。儂の出る幕は無い。解ったか。とっとと岩手に帰れ。嗚呼。時間つぶしだ大損だ」

「先生。勝利した方に一億円の賞金がでます。それに司会は先生ご贔屓のフジテレビ、中野美奈子。アシスタントは岩手の生んだセクシーアイドル、藤沢美歩が勤めます。先生の彼女、妊娠中でつわりがひどく、逢うのもママならぬと洩れ聞いております」

「ぐっ。儂の尤もヨワイところをついてきたな。しょうもない。企画書を見せろ。読んでつかわす」

「お、恐れいります。鐡州先生。カズは以前の一弥とは全く違います。生まれ変わったのでございます。カズのもとに吉兆やなだ萬、金田中・京大和・菊乃井・たん熊・竹茂などの一流料亭の料理人達が馳せ参じ教えを請うています。天賦の才が花開くとともに、自らを厳しく律し、死に物狂いの努力と鍛錬が瞬く間に最高度の調理人として崇められるようになったのでございます。一時は最愛の恋人に去られ失意のどん底にありましたが、父弥ェ門殿の働きによりこの程復縁、目出度く結婚しました」

「煩い!カズのことなどどうでも良い。おい、社長。そ、そのアシスタントと引き合わせてくれるか?もしそうなら出演してやっても良い」

「む、無論でございます。お二人だけで逢えるよう段取らせて頂きましょう。おい。支社長。今すぐ美歩ちゃんに連絡を取れ。明日なんとしてでも先生に逢っていただくよう頼むんだ。出来ないようだったら貴様は首だ」

「ほお。お前ェら田舎者のくせにやることは早いの。気に入った」

「せ、先生。今美歩と連絡がつきOKが出ました。ナニをしていただいても結構でございます」

「ますます気に入った。出てやっても良い」

「あ、あ、ありがとうございます」

「小澤クンに宜しく伝えてくれ。さて、明日は美歩ちゃんと何処で会おうか・・やはりシチーホテルが良かろうな・・千恵。明日マンダリンオリエンタルのスウィートを抑えろ。支配人に鐡州からだと言え」

厳しい鐡州もすっかり相好を崩しヤニ下がってニヤつく。社長らが裏で舌を出しほくそえんでいるのも気がつかぬ。貰った写真集を貪るように見つめ嘆息を繰り返す。こうなると単なる色ボケ爺。目出度く目的を果たした五人組は喜び勇んで岩手に戻った。帰りの車中は鐡州をギャフンと言わせるように企画の練り直しで盛り上がる。

「あのイヤミな爺、滅法女好きだ。女を出した途端、表情が変わりよった」

「居丈高に威張りくさりやがって。野郎の弱みは完全に握った。モオ、こっちのもんだ」

「ところで一弥の方の根回しは済んでいるのか?」

「アイツはちょろい。TVに出られると聞いて躍り上がって喜んどった。今度の番組じゃぁ、当社始まって以来の五十億っていう予算を組んだ。視聴率五十%とらにゃあ、ディレクターとプロデューサーは馘首。命がけでヤるんだ。やらせ、捏造、エロ何でもありだ。数字が取れるゲストを呼べ。司会は美奈子だけだとチト弱い。さんまかたけしクラスを入れろ」

「社長。既に手を打ちつつあります。問題は如何にして傲岸不遜の鐡州をば、叩き潰し、二度と立ち上がれなくなるようにするかです。一弥をこの企みに荷担させ、鐡州を大失敗させるのです。赤っ恥かかせてしまいましょう」

「おい。ヤツは小澤先生と盟友。怒らせたら我が社が危ない」

「民主に行った小澤に最早力はない。現に党のコマーシャルでは難破船の哀れな船長を演じている」

「やらせは得意ですがあるある大辞典みてえになったら我が社は一溜まりも無い。すぐに潰れちゃいます。エロも上手く使わねえと去年の紅白みたいになっちゃう。ここは一番正攻法で行くつもりです」

「おい。料理の鉄人や美味しんぼの二番煎じ、三番煎じにゃなるまいな。生半可なことでは絶対視聴率五十%にゃ遠く届かぬ」

喧喧諤諤の議論のうちに岩手に帰りついた。三日後、社長主催の番組編成会議が開かれた。プロデューサーが書き直した企画書を提出、若干の手直しがあり承認された。ディレクターやアシスタント達は夫々与えられた困難な任務を抱え、街に散った。下打ち合わせのため、鐡州とカズが懇談の場に設定されたホテルオークラ会議室に参集したのは、それから二ヵ月後のことである。

「鐡州かぁ。ご無沙汰。まだ生きてたか」

「貴様!いつからそんなタメ口聞けるようになったんだ」

「俺はナ、お前さんと別れてから生まれ変わった。モオ、一弥なんて呼んで欲しくねえ。ミスター・カズと呼んで頂こうか」

「むっ、生意気な。田舎百姓は変わらねえだろうが」

「笑止。今やインタナショナルなファーマーだ。お前ェみてえにグダグダと日野の田舎に引き篭もって旧態依然の胡麻摺センズリ料理。死にそこないの糞オイボレしか食えねえしろものだ」

「な、な、なにイ!!言っていいことと悪いことがある。儂は現在も天子様の包丁人である。料理を始めて一年にもならんド田舎コックが儂と勝負しようなんて百年早ェ!今からでも遅くない。土下座して許しを請うか、尻尾を巻いて江釣子に逃げ帰れ」

「まあ、まあ。お二人ともそう、興奮なさらずに。冷静になって打ち合わせを致しましょう」

プロデューサー森井のとりなしでやっと打ち合わせに入る。内容説明やロケ地、セットなどで出演者二人が事あるごとに対立、収拾もつかぬまま録画日本番三月十五日を迎えた。鐡州は不満タラタラであったが、内海社長に説得され花巻空港に降り立ち、出迎えのプロデューサーと共にオープンセットのある江釣子村に向かう。広漠とした田圃の真っ只中に江戸時代の吉原遊郭を模した巨大セットが組まれている。遊客に扮したゲストが花魁の接待で鐡州とカズの作る料理を食べ、美味い方側の花魁が勝った料理人のものとなる趣向。花魁には鐡州とカズのご指名。鐡州は杉原杏璃と藤沢美歩。カズは蛯原友里と押切もえを夫々指名している。遊郭は吉原の町並みを再現した本格建築で、吉原大門や三十棟の大小の妓楼が建てられている。ロケ後は伊藤コンツェルンが買取り実際に運営する予定で、県知事の認可も取ってある。街のあちこちに三十数台のハイビジョンカメラがセットされ、携わるスタッフ総勢二百五十名。審査員はジョエル・ロブション、アラン・デュスカス、ピエール・ガリニエール、ゴードン・ラッセル、京吉兆徳岡邦夫、調理師専門学校辻芳樹。遊客姿で夫々好みの妓楼に座して待つ。花魁姿の美女に手を引かれ大門を潜る将軍家調理人に扮した安芸山鐡州と南蛮屋敷コック長姿のカズ・イトオ。鐡州は黒紋付羽織り袴に襷、白髪交じりの総髪の後ろを金帯で縛り、大小の包丁を帯に差した雄姿。対するカズは紫羅紗地の背広上下。フェンシングの剣のような長大な包丁を一本、金鎖で肩から吊っている。金色に染めた頭髪の丁部をジェルで塗り固め、盛り上げもみ上げは顎に掛かるほど長く伸ばした粋姿。実況中継の徳光一夫アナも力が入る。

「たった今、対決する二人の巨匠包丁人が吉原大門の下を潜り、愈々大見世角海老楼の惣籬から揚がります。おっと、見世の大座敷には選りすぐられ世界各地から空輸された料理素材が山と積まれております。肉、野菜、魚、果物何でもあり。ちゅ、厨房もスゴイ!最新鋭の厨房機器がズラリ!付き添う花魁達も美を競っております。物凄いお色気です。着物から脚や胸元を剥き出しにして媚びを売っています。しかし二人の包丁人はにこりともせず、睨みあっております」

ド、ド、ドオ〜ン。試合開始の大太鼓が打ち鳴らされる。審査員や見物客がドっと沸く。

「おっと、カズが先に動いた。自分で育てた高級野菜を大量に取った。それと三陸の魚介類、前沢の牛肉、花巻の白金豚、岩手地鶏赤笹、予想通り全て地元岩手産の食材で勝負を掛ける。流石郷土の英雄!対する鐡州は今漸く動きました。ゆっくりした足取りで堆く積まれた食材の吟味を始めた模様です。ロシアペルーガ産最高級キャビア、フランスはアルザス産鵞鳥のフォアグラ・オア、イタリア・ピエモンテのアルバの黒トリュフ・・何故か鐡州、ありふれた珍味を取りました。肉は近江牛、豚は鹿児島黒豚、鶏は宮崎地鶏。不思議です。もっと、もっと凄い食材が揃っているのに・・」

「なにをブツブツ喋っておる。包丁人はそれ相応の材料であれば、それ以上は望まぬ。弘法筆を選ばずの譬の通り。生かすか殺すかはこの腕に掛かっておる」

「ぬ、抜いたぁ!鐡州二丁の包丁を抜いたぁ!刀鍛冶に鍛えさせた名刀、武蔵丸だぁ!ギラリと光っております。カ、カズも抜きました。南部鉄を鍛え抜いた刃渡り三尺余の業物。まるで日本刀です。これをどう扱うのでしょうか。あっと、野菜を放り、空中で切り分ける大技。燕返し!凄い闘いになって参りました。二人の調理名人はどんな料理を作ってくれるのでしょうか?審査員も固唾を飲むというか、呆れたというか、二人の演技に魅入っています」

大名に扮し客役として一間の箱火鉢の前の座布団の上に胡坐をかいて座っているめんこいTV内海社長は、先ほどより苦虫を噛み潰した表情。相客役の森井番組プロデューサーに呟く。

「拙い。料理の鉄人と同工異曲。とても視聴率五十%には届きそうも無い。このままじゃぁ、十%がいいとこ。おい、森井。テコ入れをせい。インパクトのある演出を考えろ」

「は、はい。花魁役四人、歌歌って踊らせちゃいましょうか?」

「アホ。そんなことで数字が取れるなら苦労せん。そうだ、険悪な二人の料理人を本当に闘わせたらどうか?」

「闘わせるというと?」

「格闘技じゃよ。まず二人に口論させる。その最中カズが鐡州の食材をひっくり返して使えなくしちまう。激怒した鐡州が手にした包丁でカズを斬り付ける。大乱闘にする」

「な、なぁ〜る。流石シャチョー。ヴァイオレンスですな。視聴者は見たがる」

「それよ。只あんまり殺伐で血が流れるようだと、婆共から苦情が出る。程ほどにな」

「解りました。すぐディレクターに命じます」

社長からの指示が飛んで現場のアシスタント達が機敏に動く。徳光アナも手馴れたもので口調を変え、囁く。

「カズ先生。鐡州先生の動きが鈍いようだ。お歳のせいですかな?」

得たりとカズが大声で喚く。

「おい、鐡州。お前ェも耄碌したな。足許が震えてやがる。棺桶入前の末期の料理が似合いそうだぜ」

「一弥!お前ェこそなんだ。青二才メが。赤ん坊の離乳食作っているんか。涎掛け付けろい。オシメが濡れてケツが冷てェだろ」

怒り狂って飛び出そうとするカズの前に転がるコードをカメラ助手がぐいっと引く。カズはコードに脚をとられ、つんのめって、両腕を振り回すと、鐡州が作りかけている料理の鍋をものの見事にひっくり返した。料理は床にぶちまけられ全部目茶目茶。怒天を突く憤怒で真っ赤になった鐡州。

「お、おのれ。負けそうになったんでわざと引っ繰り返しやがった。野獣メが。成敗してくれる」

両手の包丁をかざし、カズ目掛けて切り掛る。カズ素早く身をかわすと鐡州の刃は、傍で見守っていたエビちゃんの着物を切り裂いた。帯をすっぱり切られて、着物がパラリと下に落ちる。下着は着けていないから、スッポンポンのオールヌード。これには社長も大喜び。絶対に見られぬエビちゃんの裸が晒された。

「いいぞ。もっとやれ。カズ。相手は老い耄れだ。ヤっちまえ」

「爺!よくも俺の女を裸にしてくれたな。貴様を一刀両断にしてくれる」

「へん。田舎百姓のなまくらに切られるような儂では無い。へっぴり腰メが。いざ尋常に勝負せい」

「ご老体。若年と考え、侮り召されるな」

カズは長大な包丁を鞘から抜き放つと、腰を落とし晴眼に構える。鐡州、右に大刀、左に小刀。二つの包丁を交差させ、ジリジリっと前に出る。ブ〜ンと唸りを上げて鐡州の刃がカズの頭上を掠める。辛うじてかわしたカズの大刀が鐡州の足許を襲う。

「巌流島の決闘だ。カズ!美歩の着物剥がして裸にしちまえっ」

「おうよ。だぁっ!」カズの長刀が美歩の着物を真っ二つ。豊満九十センチの胸を曝け出す。

「す、すげえ。ゴクっ。流石セクシーアイドル。まっちろいおっぱいがブルン、ブルンしてるぜ」

「社長。マイクに声が入ってます。主催者がそう煽っちゃいけませんヤ」

「森井。思った以上の展開だ。数字取れるンでねえの」

「は、はい。コレならイケそうです」

ブーンとカズの大刀が唸りを上げて鐡州の頭上を疾る。頭の天辺を掃われアワレ、鐡州の髪は河童のようになってしまった。踏み込んで切り払ったカズの上体を目掛け、老人とは思えぬ敏捷さで飛び込む鐡州。左手の小刀を真一文字に下から上に振り上げる。カズは帯と下帯を切られ、あそこが丸出し。

「カズ!怖気づいたナ。縮んでやがる。汚ェもん晒すな。汚れるわい」

顔面蒼白。青鬼と化したカズは破れ被れに大刀を振り回し、挙句の果てに杏璃ちゃんを羽交い絞め。後ろから素裸にひん剥いてしまう。負けじと鐡州がもえちゃんを裸にしてしまい、花魁四人は全裸。おまけにカズもイチモツを晒している。

「ヤ、やり過ぎだぁ。お色気ショーになった。ゴールデンタイムに放送できん」

「編集でモザイク入れるしかありません。ハチャメチャだ」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
■赤
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ