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第79話 これが戦争だ
日本人が300万人近く亡くなった第二次世界大戦ではあったが、残念ながらこれが戦争なのだ。どちらか一方が破滅するまで殺し合う。結果的に日本は破れ去ってはしまうのだが、戦争の現実がどこまで行こうと敵を容赦なく殺し続けるのだ。それは人間の歴史から行っても、戦争は止める事の出来ない"本能"の様なものである。どんな勝ち戦であろうと、負け戦であろうと、とどのつもりは殺戮と血塗れの権益の奪い合いなのである。その所がよく分かっていないと戦争と言うものを理解する事は出来ないであろうし、きっと戦争の本質は分からないだろう。大切なのは必ずしも勝者が正しくて、敗者が間違っていたと言う一方的なワングラスが通用しないと言う事である。勝った方だけが正しいと言うのは、弱肉強食における強者が強く正しいと言う事を認めてしまう事になってしまうのである。それは少し違う様な気がしてならない。それは東京裁判においても証明されてはいた。




