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第76話 神風なぞ吹かん
神風特攻隊(神風特別攻撃隊)の神風とは一体何を指すのか?古くは元寇の時にモンゴル軍を壊滅させた大嵐?なのかも知れないが、あまりピンと来る神風なるものは日本には実はあまり無いのである。要するに、神風だ神風だと騒いでいるものの実際に神風が吹いた例は、ほとんど無いのである。神風なぞ吹かん。それが結論だ。にも関わらず神風特攻隊が神の如くもてはやされたのには訳がある。特攻の成功第一号者である関行男海軍大尉の部隊がたった数機の特攻隊で多大なる戦果を上げてきてしまったのである。その戦果を過大評価した大本営はこれは何と効率の良い作戦だと思い付き、国民も物凄い作戦を大本営は生み出したのかと勘違いした。そこに元凶はあった。実際の特攻の成功率は18%~20%つまり、残りの8割は失敗、不時着等であり、神風どころか追い風すら吹いていない様な状態であった。特攻の中身は一人のパイロットが命を懸けた自爆攻撃だと言う事をこの時の日本国民はあまり知らなかった。




