第74話 お前の覚悟を見せろ
軍人たるものよく上官に「お前の覚悟を見せろ。」等と言われる事もあるだろうが、それは死を覚悟する事と同意ではない。死を覚悟するのは軍人として最低限やっておくべきレベルの話である。では、お前の覚悟を見せろと言われて何を覚悟すれば良いのか?答えは簡単である。死なずに敵国勢力にダメージを与えられる覚悟をすれば良いのである。要するに生きて帰って来る覚悟を決めろ、と言う事である。とにかく出撃する度に死んでいては、それでは何人軍人がいても足りない。生きて作戦から帰って来る覚悟。それを問われているのである。生きてさえいれば、軍にとっても自分にとってもプラスの面はあっても、マイナスの面は少ない。それを覚悟して戦っているのかいないのかでは、大きな違いがある。敵の攻撃はいつどこから襲って来るか分からない。だからこそどんな困難な任務でも生きて帰って来ると言う覚悟や気持ちが大事なのである。死ぬ事は簡単だ。しかし生きるのは難しい。軍人にとって大切なのはどこで死ぬかと言う事だ。畳の上で死ぬ事が出来るならば、それはそれで凄い軍人である。




