第71話 英米を敵に回すと言う事
第二次世界大戦当時は世界1位の海軍力を持つ米国と、当時は世界2位の海軍力を持つ英国。そして陸上、航空兵力も世界トップレベルの物を保有している英米を敵に回すと言う事は、国家の滅亡まで誘発しかねない状態に日本は追い込まれていた。それでも多大なる犠牲を払ってまで戦争を仕掛ける以上は、勝算が無ければいけない。日本は当時は英米に次ぐ世界3位の海軍力と、陸上兵力を有していたから、勝てる可能性は0では無かった。しかし一人では心許ないと独、伊と同盟を組んだあたりから雲行きが怪しくなって行く。今でこそ、どうしてあの時戦争をしなければいけなかったのか、と検証する事は出来ても第二次世界大戦当時の日本に戦争回避出来る様に尽力した人間にスポットライトが当たる事はほとんど無い。大日本帝国陸海軍は滅びる運命にあったのだと、そう言わんばかりの様な物言いで、それが何だかぎこちなく感じる。山本五十六元帥閣下は、もって2年だと昭和天皇様(大元帥)に進言したと言われている。スタート奪取は良かった。だが日本は山本五十六元帥閣下の言う通り2年を過ぎた辺りから戦況は危うくなる。まるで山本五十六元帥閣下が預言者であるかの様に。だから山本五十六元帥閣下は英米との早期講和を実現させたかった。その念虚しく山本五十六元帥閣下はブーゲンビル島上空で散ったのである。




