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零(ぜろ)からの挑戦  作者: 佐久間五十六


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第59話 弱点

零戦の弱点が目立つ様になったのはいつ頃だろうか?それは恐らく太平洋(大東亜)戦争の中盤に米軍が投入した、ボートシコルスキーF- 4UコルセアやグラマンF6Fと言った対零戦対策をしっかりとしてきた戦闘機の影響が大きい。開戦当初は一千馬力もあったのが、いつしか一千馬力しか出ないに代わり、防御力が低い。高度4000メートル以上上昇すると戦闘能力が一気に下がる。高速域でロール(横転)出来ない。高速域での右旋回は特に鈍かった。つまり、運動性能が高いのは低速域での話。250ノットを越えると、操縦棍が重くなる。機体の操縦応答性が劣化すれば、いくらゼロファイターが神業を持っていたとしても、それが発揮出来なくなってしまう。これ等は全て零戦の弱点と呼ばれたものである。戦争に投入されて、2年、3年と闘って行くうちに、こう言った弱点がある事が浮き彫りになった上に熟練搭乗員の損失や敵戦闘機の能力の飛躍的向上。これ等の要因が重なり次第に零戦包囲網は狭まって行く。日本海軍航空隊史上最強の戦闘機も、徐々にその王座を明け渡す日が来てしまうのである。戦後あるパイロットはこう言ったと言う。「零戦は長い間戦い過ぎた。」

それは負け惜しみでも何でもなく、後継機を開発出来なかった故の悲劇と言っても良いだろう。

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