第35話 ミッドウェー海戦
1942年(昭和17年)6月5日、日本海軍だけではなく日本軍全体が敗北する決定打となる起点となった海戦。それがミッドウェー海戦である。南雲機動部隊がミッドウェー島の飛行場を空襲。南雲司令部では敵空母は付近の海面にはいないと判断し、ミッドウェー島への第二次攻撃開始を決定する。しかし実はこれが策敵の失敗による間違った判断であり、全ての敗因の始まりであった。時間との競争とも言える航空戦闘において、判断の遅れは致命的であった。結局、米国海軍空母機動部隊は近くにいて、敵空母艦載機に「赤城」、「加賀」、「蒼龍」の日本海軍の3隻の空母を失って、山口多聞少将の率いる空母「飛龍」は、奮戦し米国海軍空母「ヨークタウン」と刺し違えた。日本海軍は結局この海戦で、6隻あった正規空母のうち4隻を一度に失い、戦況が一気に厳しくなった。しかもやられたのが、日本海軍最強の第一航空戦隊(一航戦)と第二航空戦隊(二航戦)であった為、心中穏やかなものではなかった。ミッドウェー海戦での敗北は、日本側のおごりと怠慢が原因であった。




