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第32話 リメンバーパールハーバー
「リメンバーパールハーバー。」米国海軍きってのケンカ好きで"猛牛"と言われたウィリアム・ハルゼー中将の有名な言葉である。この言葉は、真珠湾攻撃の直後にルーズベルト大統領が使っていたと思っている人も多いかも知れないが、それは違う。ガ島(ガダルカナル島)の守備を任されたハルゼー中将が、部下の将兵を奮い立たせる為に使われ出した言葉なのである。この言葉に魔法でもかかっていたかの様に米軍は猛反撃で、大戦のすうせいを一気に決めてしまう事になる。日本海軍と米国海軍の人事における差がニミッツ大将やハルゼー中将を見ていると、浮き彫りになっている事が分かる。ハンモックナンバー人事の日本海軍に対して、米国海軍は平時は少将を最高位に位置づけし、沢山の将官をプールしておき、司令官の好きな様にプールしていた数名を中将や大将に格上げし部隊を率いる司令官とする。と言う臨機応変な人事が日米の勝敗を分けたと言っても過言ではない。




