エンジェルライフ④エライザが仕掛けた大勝負!おもてなし看護って何!?
多くのフォロワーを持つ、インフルエンサーのエライザの人気を利用しようと近づいてきた役所だったが・・・ 接待看護”エンジェルライフ”の実態はまだ何も決まっていない。それでも、エライザは求人広告を出すと言う・・そもそも、おもてなし看護:接待看護ってなんだ?本当に大丈夫なのか?
エライザが驚きの大勝負に出た!
④
モトズリゾート伊良湖は劇的な成果を上げ多くの命を救ってきた。最近では、テレビでも取り上げられエライザは現代版ブラックジャックともてはやされた。エライザは、100万以上のフォロワーを持つインフルエンサーになり町起こしや行政から医療制度の改革などの企画を頼まれるようになっていた。
早紀:エライザさん 私たちなんやかんや言ってラッキーな方で、そんなに毎日出動じゃないし町の人も最近は良くしてくれるし・・でも、私の勤めてた大宮とかでは相変わらず長時間労働の看護師や医者が多いと思うんですよ。
エライザ:地域の事情も違うし、どうしようもないけど、田原でも看護師、医師不足で老人介護の分野や小さなクリニックではシフトなんてあってないようなものだって知り合いの看護師が言ってた。
早紀:私もリゾート求人で田原を見つけてここに来たでしょ。コロナが終わって都会の求人は、給料も高くなって田原の看護師も減るんじゃないかな・・・
エライザ:もう減ってるよ。高齢者のリハビリチームは、看護師がみんな条件の良いとこに転職してる。若い子は遊ぶところないから田舎は嫌うよ。
早紀:話変わるようだけど、田原、豊橋って一人当たりの貯蓄高が日本一なんだって!
エライザ:どういうこと?
早紀:お金持ちが日本一多くてみんな億単位の貯金してるんだって!
エライザ:すごいね! でも私にまとわりついてくるエロ爺たちは結構せこいよ。
早紀:お金持ちほどケチで節約志向みたいですよ。
エライザ:そうなの 元爺は・・・
早紀:元さんはちょっと変わってるね・・
エライザ:で、、金持ちがどうしたってわけ
早紀:お金持ちの多い町で看護師してお金持ちの息子をGETできるように、看護師の求人と婚活パーティー一緒にしたらどうかな?
エライザ:昔あったな・・ネルトンとか言って北海道の牧場の息子と馬好きの女子とかがくっ付いて・・そしたら嫁になった馬好き女子が、すすき野でホストに馬乗りになってたって言う週刊誌の話・・・
早紀:そうなることもありそうですけど、とりあえずは若い看護師の興味は引くかと!
エライザ:パーティーとか一回ぽっきりでしょ。いっそキャバクラにしちゃったら!看護師資格を持っている人限定のキャバクラの求人。キャバクラなんだけど、ちゃんと健康管理するヘルシー・キャバクラ。
早紀:血圧とか、血中酸素濃度とか測ったり・・?
エライザ:そうだね!酒飲んで血圧測ると下がるから・・もっと飲ませられるね。酔ったら本音が出るから問診にはイイと思うよ。
早紀:すごい企画ですね。でも、田原じゃ人が居ませんよ。エライザさんが全盛期でもカラオケスナック満席までで、整理券まで、出てませんしね。
エライザ:全盛期でも、って言うな! 確かに最近、若子は私見たら引いてるからな・・・
早紀:最近は、私の方が視線!感じてます!
エライザ:早紀ちゃん小柄で可愛いし・・って、調子乗んな!
とにかく、金を持ってる人が、払いたくなるような特別な企画を
考えないと・・・
エライザは、コロナが明けて人が動くのは間違いない。このタイミングで、新しいビジネスを提案して、求人広告を出すことは決めていた。
エライザ:悩んだら進め!求人は出す。”エンジェルナイトライフ”
食の都、渥美半島で、接待看護のお仕事しませんか!
早紀:キャッチフレーズは、完璧です!後は、・・中身ですね・・・
1か月後
エライザ:早紀ちゃん、この間の看護師キャバクラの話だけど・・
早紀:なんか名案が浮かびました!?
エライザ:結局、お客は、豊橋、浜松から引っ張ってくるしか無いんだよね。バスでも出すか乗り合いバスでキャストが迎えに行く。伊良湖往復のバス旅。となりの席で親密に、店との往復、乗ったら最後3時間帰れない。
早紀:豊橋鉄道のおでん列車って、有りましたよ。キャバ鉄ならどうでしょう。
エライザ:2回目は、乗らないな・・・
モトズラウンジて
エライザ、早紀:おはよーございます。
元:おはよー 相変わらず景気よさそうだな。
伊良湖リゾートナースステーション!
早紀:・・・そんな名前でしたか!・・・
エライザ:二人でやってる間は何とかなりそうですけど、私がドバイの王子様に嫁いだら終わっちゃいますね。
早紀:・・ドバイ・・王子様・・
元:それなんだけど・・ちょっと動きがあって・・
こんど政府がリモート診療を進めるにあたり田原市をモデルタウンに指定することになった。当然医師も必要だが看護師はもっと必要だ。患者のそばでリモート診療に付き合うことになるし薬は誰かが取りに行くか宅配かいずれにせよ看護師は相当の増員が必要になる。一方で介護職員もリモート診療の介添えならできそうだよね。
早紀:注射するわけじゃないしね。
エライザ:ネットの知識とかはどうですか?
おばあちゃんはそもそもネットにつなげないしマイクとかON OFF
できませんよ!
元:そう今の看護師の技術では足らない部分も多い。そこで政府は、通常の看護師免許に加えてリモート診療マネージャーと、言う資格を新設して看護師は、ネット系のトラブルシューティングの講習を受けるだけで取得できる。また、一般の主婦も看護師免許より簡単な技能講習で取得できるようにする。全国に普及させる前にリモート診療マネージャーを先に増やさなければならない。
二人に頼みたいのは、エンジェルナイトライフの求人にこの件も加えて検討してほしいんだけど・・
全国から来た資格取得希望者が田原市でリモート診療の経験をして、各地に旅たっていく二人の企画にも追い風じゃないかと思って。と、言いながら今を時めくスーパーインフルエンサーのエライザに市長が乗っかりたいんだ。
早紀:すごいじゃないですか モデル地区って田原市だけなんですか?
元:北海道でいくつか選ばれる予定だし、福島や長崎、瀬戸内海の離島も入る予定だ。
早紀:私がリゾート求人で気になったところばっかりですね。
元:政府はそのまま移住させることも考えている。
首都圏の人口集中問題も有るからね。
エライザ:了解(気乗りしない感じ)。考えてみます。ただ、役所との打ち合わせは元爺でやって。役所のおっさん苦手なんで、”検討します検討します”って、一考に答えださない。あんまりもたついてたら勝手にこっちの求人出しちゃいますから・・・
翌日
早紀:エライザさんそれって求人広告のゲラですよね 昨日の今日でもうそこまでできてるんですか?
エライザ:もともと作ってたやつに昨日の元爺の話を加えただけだよ。これで、求人広告、出そうと思って・・
早紀:えっつ まずいですよ 役所のOK出てからじゃないと!
エライザ:あいつらがすんなりOKだすと思ってんのか・・こっちのアイデア盗んで地元のひも付きに牛耳らせて裏金の三嘆して・・・候補地の中で田原市が一番最後になるに決まっとる。
エライザ:早紀ちゃんイイ! 求人と同時にマスコミにリークしてネットで、ライブ放送だ!
早紀:政府が動いてるんならマスコミも当然つかんでますよね。先に出してしまえば、エライザが実は動いていたと、、若い人は、みんな思います。
エライザ:早紀ちゃんよくわかってきたな!
早紀:もう2年目ですからね。エライザさんの獲物を狙う時の目が、分かってきました。
エライザ:このゲラ、マスコミにリークしといて!ハッカーによって情報漏洩されたことにしといて。
早紀:週刊未来に一番先にに出すでしょ?
エライザ:よくお分かりで、借りは返す。梨本さんには借りがあるからね。いつも危ないネタでも流してくれてたからね。
エライザ:早紀ちゃん、これは、二人だけの極秘・・実はそっちはダミーで、もっと大きなビジネス準備してる。梨本さんには説明してあるから・・例の件は、インタビューという形で、月の渚のバルコニーでやるって言って。参加できる取材陣は、梨本さんに任せるって言っといて、明日までに準備するから明後日以降なら、いつでもOKって!
翌日
早紀:梨本さんから明後日の7月17日 海の日、午前10時からで、お願いしますって連絡来ました。
エライザ:休日じゃん 月の渚とれるの?
早紀:最上階と屋上を週刊未来で貸し切ったらしいです。
エライザ:あの親父もじじいのわりに動き早いな・・・
早紀:ほかの取材陣は、当日のお楽しみって・・ 梨本さんなんか・・意味深でした。たまにはこっちが驚かす!とか言って・・
エライザ:ちょっとやそっとで驚くか プーチン連れてきたら・・・ぶったまげるけど・・
実は、梨本がプーチンより効果的な取材陣を用意していたとは、
さすがにエライザも想像していなかった。
おもてなし看護:接待看護とは、看護師の皆さんを接客業のキャストとして働かせるといったものではない。看護師の仕事は、多岐にわたる。町の診療所などの医者の補助役の仕事、パソコンの入力代行。注射や血圧測定。手術の補助。入院患者病棟では、着替えさせたり、お下の世話。廊下で、お悩み相談。夜中にいなくなった人の捜索など・・全ての仕事を患者さんの為にと、一括りにして良いのだろうか。
日本の医療、健康管理に対する評価は高い。世界中の富裕層は日本の医療に興味をもっている。そこに、日本の看護師の検診的な介護姿勢が付加されれば、彼らの興味は更に高騰するに違いない。ゴルフや水泳など、娯楽の中での急な体調変化もよく聞く話である。病院の枠を超えて、看護師の皆さんの活躍する場は無限に存在する。その全ての場面で、求められているのが、”おもてなし看護:接待看護”と位置付けている。
幸せな時間を楽しむために最高の医療で健康を観察し、おもてなし看護に見守られながら至福の時を過ごし、それに見合う最高の対価を頂く。おもてなし看護:接待看護のもたらす経済循環が、貧しい人へ届けられれば、世界は一つの輪になって回り出す。
著者が、実際に入院し経験した、患者さんへの看護師たちの献身的な姿が、こんな世界を想像させてくれた。いつの日かそんな世界を見てみたい。渥美病院のエンジェルクルーのみなさん!アリガト!