エンジェルライフ③消防署員を巻き込んだ酒豪エライザの武勇伝!
③
元とエライザは、よく似ている。思いったったらやってみる。うまくいかなければ、少しづつ改善すればいい。誰もやったことがないものには教科書なんてない。法律や教科書が後から付いてくるのだ。エライザの話を聞いて、元はできることから始めてみようと思った。
元:お前が、どこかで、待機してるだけなら許可もいらないしすぐにでもできるな。設備は少しづつ増やせばいい。。あさこに相談してみるよ。
元はあさこを読んで話してみた。
あさこ:エライザの実力は間違いない地獄の魔女なんて悪口言われてるけど彼女が地獄から連れ戻した患者も何人もいる。伊良湖や福江の人が時間のリスクを抱えているのは事実だけど圧倒的に田原の人口が多いわけで、エライザがここにいるほうが救える命は、間違いなく多いはずよね。
元:救急連絡が入って渥美病院に連絡が入るのは何分後?
あさこ:2分後には救急車が向かっていることと、その時点で分かっている情報は入ってくる。その後も情報が入り次第追加で来るけど・・
元:初報が入って田原近辺の人が運ばれて到着するのは何分後ぐらい?
あさこ:救急車が自宅で処置をしてからくることも結構あるから??
そのまま運ばれてくる人は10分くらいかな・・
重症患者はそのまま運ばれてくる事が多いね。
元:だったら 初報の時に無駄になってもエライザが渥美に向かって出発したらどうかな?福江からなら10分~20分あれば就くね 消防署に診療所を置いて救急車でエライザを運んだら!
あさこ:それなら田原の人も診られそうだね。
1週間後
元があさこ、エライザ、早紀を読んで
元:モトズリゾート伊良湖の場所が決まったよ。太平洋も三河湾も同時に眺められる最高の場所だ明後日は、3人とも非番だろ・・見に行こう。
2日後
4人はあさこの運転で伊良湖に向かった福江のコンビニでトイレ休憩
早紀:エライザさん太平洋も三河湾も同時に見れる場所なんて伊良湖岬しかないじゃないですかまさか、高級旅館の月の渚の最上階とか・・
エライザ :確かに両方見える場所なんて・・月の渚?!!有った!もう一か所!海上保安庁の管制塔・ すごい、いい眺めだよ。私イベントの時、上まで登って見たけどフィリピンまで見えそう!
あさこ:いいところに目を付けたわね。すごく惜しい!!
早紀:えー早く教えてくださいよ!
元:もうそこに居るよ。
早紀:えっつ ここって消防署?
エライザ:ぜんぜん、リゾートじゃないし・・
元:所長と話がついとる緊急時にはエライザと早紀を救急移動させてくれる。
エライザ:おー 待機だけじゃなくて田原の患者さんも診ろってこと 流石!って言うか 酷使しすぎ
早紀:でもモトズリゾート伊良湖は太平洋と三河湾が同時に見えるんじゃなかった?
元:見えるよ。と、言って長く伸びた訓練中のはしご車を指さした。
元:法律上消防隊員以外は消防署に常駐できない。だからお前たちは今日から消防士見習いだ。訓練に参加するために常駐し訓練に参加する。はしご車の上の景色はモトズラウンジよりも素晴らしいぞ!満月の日は太平洋から登る満月と伊勢湾に沈む夕日を同時に見られる。うらやましいね。
エライザ:伊良湖リゾートじゃないの・・
早紀:モトズリゾート伊良湖じゃないの・・
消防所に入っていく4人、若い女の子がやってきたのをはしご車の上から眺めている消防隊員
元:所長、小久保エライザ、小久保早紀、小久保あさこはご存じでしたね。
所長:君が噂のエライザ君か凄腕は聞いてます。貴方がここに常駐してくれれば私が倒れても安心だ
エライザ:(・絶対エロ爺・)
所長:この部屋は空いているので自由に使ってもらっていいです。出動のベルは全館一緒に鳴るのでちょっとせわしいかもしれんけど君たちの出動は渥美病院からの直電だよね。と、言ってあさこを見る
あさこ:あっ はい・・そのつもりですが 経費不足で当面携帯電話かと・・
元:明日からここに出勤して出動が無ければ身の回りの準備に充ててくれ
私のマイボカードを早紀ちゃんに渡しとくから すぐそこにカーマもあるから
翌日
エライザ:事務系備品とかは早紀ちゃんに任せるは、医療系とファッション系は私がまとめるは
早紀:医療系・ウン・ファッション系??
エライザ:事務系には うまい棒 常備 忘れないでね
早紀:うまイ・・
赴任以来出動要請は無い もうすぐゴールデンウィークで観光客も多くなる嵐の前の静けさか
エライザ:早紀ちゃん今日はもう上がろうか
4月26日 午前4時
早紀の携帯が鳴った
エライザ:早紀ちゃん今どこ
早紀:どこって寮ですよ
エライザ:出動よ!田原の集中治療室開けに行って!緊急手術!
男性25歳 頭部外傷 意識なし、よろしくね。
早紀:わかりました。エライザさん!今、どこですか!
電話が切れた。
エライザは何を思ったか昨夜から福江に泊まっていた。救急出動の際、田原からの指示を待たず救急車に同乗していた。救急隊員も医者に乗り込むと言われて拒む理由もない。第一報は、”男性が倒れている”だけだったので渥美病院には連絡は行っていない。エライザが消防署の一斉放送を聞いて自ら飛び起きて出動を志願した。
救急車に運び込まれた患者を診て
エライザ :やばいな・・ここで開けるか・・ここで開けます。準備お願いします。
隊員:ここで・っですか・・
エライザ :そうっ待っていても10分後には患者は亡くなる。
エライザはその間も頭皮を切り、着々と開頭の準備をしている。他の隊員も人工呼吸器や輸血の準備に迷いは無い。頭蓋骨のぐちゃぐちゃに陥没している個所を確認すると、陥没個所に少し残してあった患者の髪の毛をガムテープで束ねて思い切り引っ張った。いくつかの頭蓋骨の破片が髪の毛にぶら下がった。エライザは、髪の毛ごと砕けた頭蓋骨を取り除くと・・
エライザ :これ借ります。
隊員用の予備のヘルメットを借りるとタオルを丁寧にヘルメットに詰めた。患者の頭をビニール袋で覆いそのヘルメットにゆっくりと入れる。あらかじめ割れた頭蓋骨の隙間に挟んであったゴムパイプを、出血のドレンパイプとしてヘルメットの空気穴から出した。
エライザ :あとは、この人の生命力しだい。
救急車が、渥美病院に到着して、患者はすでに到着していたドクターヘリに運び込まれ、藤田病院へ飛び立っていった。
早紀:エライザさん何処にいたんですか?
エライザ:伊良湖リゾート
早紀:なんでですか、予感ですか?
エライザ:そんなのないよ、消防署の若手が歓迎会やるってうるくて、連休前に片づけてやった。
早紀:片づけてやったって?
エライザ:歓迎会で飲んでたら、ちょこっと飲んだ勢いで、いまどき野球拳やるなんて言い出して、うっとおしいから、がっつり飲ませて全員潰してやった。マッチョなくせに、酒の飲み方も知らない。あいつら今夜の夜勤番だからアルコールチェックで引っかかって所長から大目玉だ!
早紀:エライザさんお酒も強いんですね。
エライザ:相撲取り以外に負けたことないね。
早紀:って言うか私は歓迎会に誘われてないケド・・・
翌日
所長:だいたいエライザは、朝四時から緊急出動して、救命措置で大活躍してると言うのに、男が全員、揃ってダウンとは・・情けない・・エライザの方は、またしてもとんでもない救急処置で藤田の脳外もビビてたそうだぞ!お前らは夕方になっても酒抜けないなんて、お前らだけが、飲まされたのか?
隊員:いや・・あいつ下着何枚も重ね着してて、でもこっち4人交代でエライザは毎回参加ですから・・負けるはずなかったんですけど・・あいつ、俺たちの3倍は飲んでますね。
所長:安月給で焼酎水割り飲んでる消防隊員がウィスキー飲んでる外人には勝てないってことか・・
こんど、日本酒でやっちゃうか、あいつ何枚下着付けてた?
隊員:(・エロ爺・)
思惑のはずれた野球拳の後、消防隊員たちの空気感は激変しまるで女王様としもべ達・・・
所長がしもべの親分
いつの間にか町の人の目も変わり”地獄の魔女”からナイトエンジェルと異名も変わった。
言い出したのは福江の居酒屋”佐助”の大将、飲み放題で飲ませたらボトル3本開けてケロッとして帰っていったエライザを見て、大将お気に入りの豊橋のキャバクラ”ナイト”のキャストにしたら、男はみんな潰れるなと思ったからだ。
エライザの噂は、町中に響き渡り、エライザが飲んでいると、町中のおっさんがその店に集まってくる。エライザが、店を移動すると客も一緒に付いてくる。ところが問題も起きた。飲み放題の店にエライザが来ると、とんでもない数のボトルが開く。客も負けじと飲むから普段の4倍もボトルが開く。客は、みんな潰れて、さすがにヘベレケになったエライザに店主も下心を隠しながら一番いい酒でとどめを刺そうとするが返杯されて店主もノックアウト!店で伸びてる店主を、片づけに来た店主の母ちゃんに起こされてドン叱られる始末。
町中の男どもは、エライザを遠巻きに拝んでいる。一方、女たちには、エライザ人気が高まり、消防署に差し入れに来て、エライザと世間話する人が増えた。健康不安や持病の話も出て疾病の早期発見につながるケースも出てきた。エライザを外国人とみる人は居なくなった。