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第二章 湖にて
「日本の湖は素敵でしょ?魚も見えるわ。」レスリーは思いの外のんきだった。
「レスリー、そんなことより大丈夫なの?何か作戦立てなくて?」
「マリアは真面目だなー。私はマリアが日本に来てくれただけでなんか安心しちゃった。あ、あそこの白鳥の形したボート乗りたい!」
『またレスリーの悪い癖が始まった。』とマリアは思った。
「これに乗ろっと!」レスリーは近くのピンク色の白鳥の形をしたボートに飛び乗った。
「こら、そこの君!」ボートの管理人は叫んだ。
「ほらマリアもおいで!」マリアも仕方なく水色の白鳥の形をしたボートに飛び乗った。
二人はしばらく白鳥のボートを足のペダルでこいで進んでいった。すると、レスリーの白鳥のボートがだんだん湖に沈み始めた。
「レスリー!」
「マリア、ちょっとそっちに移るね!」
レスリーは何とかマリアのボートに乗り移ることに成功し、二人は湖の岸に辿り着いた。
「さっきのボート故障していたのかな?」
「さあ…」