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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
王と私たち、王都と始まりの街
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翌日の学校

 昨日は三階までしか攻略ができなかった。

 フロアが広いのだ。階段を見つけるのも一苦労で学校終わりということもあり時間がそれほどない。それにナエギさん…。凪さんは仕事があるって言ってたしな。


「アテナさん昨日は災難だったねー」

「いやはや。まったくだよ」


 クラスメイトは昨日のことを知っているらしく、慰めの言葉をかけてくる。


「それにしてもバッサリいったな」


 そう。落ちるには落ちたんだけど自慢の金髪が少し霞んでしまったので結局肩から下をばっさり切り落としたのだ。


「ま、ポニーテールが好きだったんだけどショートも好きだからショートボブにしたんだよ。いい機会だと思っておくよ…」

「吉崎はクビだって。しばらくは数学は三組と四組を教えてる先生がやるらしいよ。気弱な先生だから大丈夫じゃない?」

「ならいいんだけどね…」


 私はノートを開きつつそう言う話を聞いた。

 

「ん、これやるよ」


 と、木戸くんが前に立つとなにやら髪留めを手渡してきた。黄色い星がついたシンプルな髪留め。おお、可愛い。

 これ木戸くんが選んだのだろうか…。


「ありがとさん」


 私は早速つけてみる。

 私は木戸くんに向けてポーズをとると、クラスの女子の一人がパシャリと写真を撮っていた。私はその女子のほうを向き、ポージング。


「アテナさんスタイルいいしオッドアイだし可愛い…」

「外国人って目鼻とかくっきりしてるから羨ましいー。日本人は平たいからさー…」

「外国人ってだけで一種のステータスだよね」


 というらしい。

 まあ、たしかに日本人は少し平たい顔をしているからな…。


「ん、そろそろチャイムなるから座りなよもう」

「はいはーい」


 みんな席についた。その瞬間にチャイムが鳴り響く。

 英語の授業だ。英語の先生とALTの先生が入ってくる。私も身長は高いんだけどやっぱ身長たっけえなぁ。

 日直の灘が号令をかけ授業が始まった。






 

 英語の授業が終わり、昼休みになる。


「アテナー、ご飯食べにいこー」

『了解! 行くぜ!』

「英語で言うな…」


 私たちは学食に向かうのだった。

 学食は結構メニューがあり、うまい、安い、早いの三拍子。券売機にはたくさんの人が並び、昼食をとるためにみんな並んでいる。


「…あ、いいところにアテナさん! 助けて!」


 と、列の先頭から助けてと救援要請があった。

 私は向かうと、ソフィが券売機の前で何かを考えている。いや、あれだ。たぶん読めてない。券売機とにらめっこしながら考えている。

 日本語でしか書かれてないからな…。うどんとかはわかりそうなもんだけど。


『ソフィ。なにしてんの?』

『お姉さま! いや、読めなくて…』

『だろうね…。日本語も勉強しないとね。っていうか普通の学校じゃなく国際学校とかあるんだからそっち行きゃよかったのに…』

『キドがいないじゃないですか!』


 そっか。木戸くん目的で転校してきたもんな…。行動力はすごいんだが、言葉が読めないせいで詰まってるんだ。


『ソフィの今何食べたい?』

『ラーメン!』

『何ラーメン? 塩? 醤油?』

『醤油!』


 というので私はソフィからお金を受け取り醤油ラーメンの券を購入。ソフィに手渡し、あそこのおばちゃんに渡して少し待って受け取りなさいと指示を出した。

 外国人相手って疲れますね…。


 ったく。

 

 私は三日月たちのところに戻る。

 

「あの子も外国人?」

「そうそう。この夏に転校してきたんだって。木戸くんが好きすぎてアメリカから来たんだと」

「すっごい行動力だな。好きな人のためにとは…」

「ま、そのおかげで私通訳として呼ばれることもあるらしいからね…」


 ちょっとした迷惑ではある。

 

 ソフィのせいで詰まっていた券売機の列がどんどん進んでいく。私たちの番になり、私はカツカレー(辛口)を頼んだ。

 カレーは辛くないとね。熱いのはそんな好きじゃないけど辛いのはちょっと好き。

 カレーライスだけでも甘口、中辛、辛口があるのはとてもいいですよね。





















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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] アテナのクラスの人達仲良いね。 パン子のクラスの時は、魔王…魔王と恐れられ、関わっては行けない人で真っ先に名前が言われたからね。
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