神はいたのだ
ホテルに帰還し、ホテルの夕飯をさらに食べて温泉につかる。
私はタオルを頭に乗せ、肩まで湯につかる。温泉も最初は忌避感があったが今じゃもう慣れた。みんなでお風呂に入るというのもいいものだ……。
「外国の人って温泉嫌がるよね? アテナさんは平気なの?」
「あー、慣れたんですよ。外国じゃ結構そういうの嫌がる人多いですからねぇ。誰とも知らない人と一緒のお湯につかるのも嫌がる人いますし」
「アテナ、そういうの気にしなさそうだよね」
「バリバリ気にしてたよ最初は」
一時期お風呂が使えなくなり銭湯に泣く泣く通っていた時期があった。その時に克服したかなぁ。こういう裸を見られるのはちょっと恥ずかしい気もするが。
「ま、見られるからねぇ。こんな立派なものがついてるから!」
と、三日月が私の胸をわしづかみにした。
ふっ、グラマラスだろう? でるとこはしっかりでてるんだぜ。お胸この前測ったらDカップでした。
三日月はまぁ……壁だよね。灘はなくはない程度。
「そういうのなら秋時雨先生も……というか女性だったんですね」
「それ私も驚いた……。イケメンだからてっきり男性かと」
「あはは。僕普段女性の格好してないからね」
「えっと、まぁ、あれだ。体は女性だけど心は中二男子みたいな」
「そういう感じなんだけど中二男子じゃないね……」
二人はそう聞くとへぇーと声を伸ばした。
「ま、吹聴しないでくれると助かるよ。はい、この話題終わり」
そんなに話してほしくないようだ。嫌がることはしないのが私なので素直に従う。
「やっぱ裸になってみるとアテナの肌白さ際立つなぁ」
「案だけ外で運動しておいて日焼けしてないとかなんなんだよ」
「プロポーションがいいよね」
「だろ?」
一応日焼け止めは塗ってるからな。一度日焼けしたらひりひりしたのでそれから日焼け止めはきちんと塗るようになった。
それにもともと外国人だから色白なのは当たり前。イギリスは白人が多いから日本人のような黄色人種とかアフリカ系の黒人とかは珍しいほうだ。
「運動もできてプロポーションもいいとか……」
三日月が温泉に顔をつける。ぶくぶくと泡をふく。
「私は最近体重が増えてしまった」
「私も……」
「え、私はそんな変わってないけど」
体重は前測った時より500g減ってた。
というか、私は太りにくい体質なので体重が増えることはそんなにない。あれだろうか。カロリー全部使い切るのが基本だからだろうか?
「アテナ、女性の敵だなぁあああ!」
「え、なんで!?」
「私だってアテナみたいなプロポーション欲しかったよぉおおお!」
「この胸がいけないんだな!」
灘は私の胸を揉みしだく。
「やめ、やめろぉ!」
「静かにしなさい……」
「くっ、私をどうやら辱めたいようだな……。じゃあお望み通り屈してやるさ。さぁ、殺せ……」
「くっころだ! くっころが飛び出した!」
「ふははははは」
くっ……殺せ……!




