ひもじい、ひもじい ④
私はまずは一撃足に蹴りを食らわせた。
体勢を崩し膝をつく。餓者髑髏はひもじいと言いながら私に手を振り下ろしてきた。私は攻撃をよける。
「さっさと転べや!」
私はドロップキックを食らわせた。
骨はまた砕け、餓者髑髏は倒れる。倒れて立ち上がろうとするが、クロムはその隙を逃がすわけなかった。
クロムは心臓に剣を突き刺す。
すると、心臓が光りだした。
「ひもじい、ひもじぃぃいいいいいいいいい!!!」
餓者髑髏は心臓を押さえもだえ苦しんでいた。
ひもじいいいいという断末魔が聞こえ、心臓が爆発。骨も爆発四散していき、そのままからんころんとあたりに骨が散らばる。
骨から青い光が飛んできて私たちを包み込んだ。クロムと私の肉体が戻ったようで色白い肌が見えている。
すると、上から光を放つ手が私たちをつかみ、持ち上げる。
気が付くとダンジョン内にいたのだった。
「も、戻ってきた」
疲れた。
しばらくスケルトンは見たくない。
「お、お疲れ様です」
「あ、ああ。本当にお疲れ」
私はアイテム欄を眺める。
ドロップは何もしなかったところを見るにきっと勝手に中に入っているのだろうと思いながらも眺めているとそれっぽいのがあった。
すべての餓者の魂のコインというものがあった。私は取り出してみてみるとコインの表には骸骨がにこりと笑っている。不気味だ。
「それレアドロップらしいですよミーミルさん」
「まじで?」
「そのコインをどこかに持ってくと何か手に入るとか違うプレイヤーさんから聞いたことあります」
「ほへぇ」
このコインが、ねぇ。
「このコインが3枚に餓者の胸骨が1つ、橈骨が一つか。レアドロップこんなに落ちるものなの?」
「いや、ミーミルが幸運なだけだな。コインは本当に確率が低い。三枚同時ドロップなんてまずないぞ」
「どの徘徊ボスもコインが一番高レアリティよ。心臓とか普通のレアドロップはたまに落ちるけどね」
うそ、まじで? めちゃくちゃ運がいい。私はやっぱり運がいいっぽい。
「私も一枚ありまし……あっ」
「あ?」
マリーさんが汗を拭きだしていた。
嫌な予感がする。
「その、申し訳ないんですがもう一戦……」
その後、4時間くらいぶっ通しで周回していた。
最後のほうには攻略法もわかっていたので楽々倒していたが、マリーが望む素材がなかなか落ちてくれてなかったらしい。
餓者の魂っていうレアドロップでも何でもないやつらしいのだが、一向に落ちる気配がなく四時間が経過しやっと二つドロップしたらしい。
「拷問かよきっつ……」
「コインが割と集まったがもうやりたくないな。一生分はやったんじゃないか」
「なんで高レアリティでもなんでもないよく落ちやすいとされる普通のドロップがこんな低確率なのよ……」
餓者の魂。私もようやく一つ落ちた。
コインが26枚と高レアリティが逆によくドロップしていた。コインだけしかドロップしないこともあり、また、なかなかエンカウントできなかったのもあり本当に疲れた。
「もう出よう。現実で深夜回ってるわ……」
「そうだね……。あー、きっつ……」
私たちはダンジョンを後にした。
原因:ミーミル
ラック値が高すぎて逆に低レアリティが出にくくなった




