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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
その名もONIGOKKO
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ONIGOKKO開始まで

 あの逃亡者イベントはなんだったんだろう?と思いながらも過ごしていたらイベントの日になった。

 ログインすると知らない空間に参加者が集まっておりイベントが始まるのを待っている。クシナダとミカボシがこちらに近づいてきた。


「やっとログインしたの? 始まるギリギリにくるって……」

「今さっき起きたばっかだからね。というかミカボシも珍しく早起きだね」

「そりゃこの日のために早く寝たもん」


 昨日は確かに早くログアウトしていたな。


「そろそろ時間だね。映像が流れるんじゃないかな」


 とミカボシが言うと私たちの目の前にウインドウが現れたかと思うとひょっとこのお面と天狗のお面をつけた人たちが現れる。


『どうもー! 運営でーす』


 ひょっとこのお面をかぶった男性が意気揚々と挨拶してきた。

 滑稽な姿にも見えるがちょっと狂気を感じるので割とひょっとこは苦手だ……。ひょっとこの男性はスケッチブックを取り出していた。


『告知した通り今回のイベントは鬼ごっこ! まずは俺が簡単なルールの説明をするよ!』


 スケッチブックをめくり始める。


『ルールは簡単だよ。いたって普通の鬼ごっこさ。タッチされたらアウト。捕まってしまうと専用のところに送られまーす。あとで地図を渡すから捕まった人が行く場所とか確認しておいてね』


 ふむ。同じ空間にあるのか。助けることはできそうだ。


『もちろん、こういうことを言うっていうことは復活することができるということです。復活方法は逃走プレイヤーがそこに行き、封印を解くと再び復活! 鬼さんの苦労が無駄に終わりまーす。なので鬼さんは頑張って防衛し、かつ捕まえましょう』

『あと言ってなかったことですが5つのサーバーでわけて行われます。逃走者と鬼はそれぞれどのサーバーに送られるかはわかりません。逃走者の数は全サーバーで共有されますので。封印を解くと全部のサーバーで捕らえられていたプレイヤーが解放されることとなります』


 ふむ、助けることはできるのか。一人で行って封印を解けば助けることは可能。


『勝敗のつけ方はプレイヤーが多いほうの勝ちになります! 鬼となるプレイヤーは逃走プレイヤーの半分の数。逃走プレイヤーが半分以下で制限時間を終えると鬼側の勝利! 勝ったほうの陣営には賞品が与えられます!』

「もし同じ数だったらどうなるんだろ」


 私が疑問を口にすると運営がいい質問だと言って答えてくれた。

 同じ数だったら勝敗はつかない。どちらも賞品をもらうことはできないということだ。仲良く終わることはないという。


『そして、今回のイベントは攻撃スキルの使用は一切禁止、武器の使用も禁止! 使えるのはバフ、デバフ、そして自分の能力が上がるスキルのみとなります! 暴力行為は一切だめー! 楽しく健全な鬼ごっこにしましょう!』


 これも聞いていた通りだ。

 神獣かは多分使えるのかもしれない。闇の二面性もわんちゃんあるな。あとは威風蓋世:残夢とかもできるか?

 審美眼は使えるとして、どれほどのスキルが使用不可になるか。


『それじゃ、鬼陣営か逃走陣営、これは俺たちが勝手に決めちゃいました! カードを配るから自分の陣営を確認してね。ちなみに一目でどちらかの陣営かわかるように装備も変わりますので。鬼は赤い服に、逃走車は青い服になります』


 と、私たちの目の前に赤と黒のチェック柄のカードが現れた。私たちは自分の目の前に現れたカードをめくる。

 私は走る絵が描いてあり、逃走と書かれていた。逃げる側に回るらしい。すると私の装備が変わり青の初心者装備になる。布の服に布のズボンだ。


「ミーミル、どっち?」

「逃走」

「すまんな。私は鬼だ」

「ごめん私も……」

「今回も敵か」


 二人は鬼か。いいだろう受けてやる。


『じゃ、それぞれの開始地点までワープさせまーす。ワープしてからがゲームのスタート! 覚悟と準備はいいですか? では、ワープっ!』


 そういって私の目の前の景色が変わる。ミカボシたちもいなくなり、知らないプレイヤーだらけがこちらに残っている。

 ここからがゲームの始まりだ。










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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] う〜ん…亡命者の件はきな臭さもあるし気になるけど…………想定内とはいえミーミルさんが逃亡者… 速さ自慢はプレイヤーに多く居るだろうし、パン子ちゃんの様な知能指数振り切れたのも居ます。 そ…
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