ヘルベアーとの再戦
もう一度ヘルベアーに挑戦することとなった。
私はヘルベアーを早速見つけ、二人が身構える。私はただのほほんと観察する。前の個体よりは若干小さいっていうくらいか。
個体差ってあるんだなと思いながらもヘルベアーが走ってくる。
「はああああ!」
と、フーが剣で切り裂く。私はその瞬間モンスターの糞を投げた。
モンスターの糞はヘルベアーの顔に当たり、こちらを睨む。ヘイトを引き寄せることはしてやるよ。いわば避けタンクっていうやつだな。
ヘルベアーがこちらに向かって走ってきた。
「Hey! Come on!」
私は挑発し、ヘルベアーの攻撃を躱す。
「今回は私もヘイト稼ぎだけはしてやるからな。私の体力がなくなる前に勝負を決めてくれよ!」
「は、はい!」
私は、ヘルベアーの攻撃を躱す。
フーが剣で切りつけ、ヘルベアーはそれを手で払いのけ、私を執拗に狙いに来る。糞をぶつけられたことが相当頭に来たのかな。
さすがに私でも食らうかもしれないから防御力が下がる闇の二面性は使えない。少しきついな。
集中しないと死ぬかもしれない。さすがに助言と化している暇はなさそうだ。私はヘルベアーの攻撃を何とかかわし続ける。
すると、リオンが火の玉を放った。
その魔法が、ヘルベアーの怒りに触れる。
「ガアアアア!」
ヘルベアーはリオンに向かって走っていく。
私はリオンのところにかけていった。ヘルベアーはリオンに向かって手を振り下ろす。私はリオンの服を引っ張り、手で拳を受けた。
ダメージがあったが、ガードしたおかげであと二発くらいは耐えれる。まだレベルは38ぐらいだから防御力はあんまりないな。
「た、助かりました…」
「いいってことよ。ほら、ヘルベアーは攻撃しようとしてるから離れて!」
私はリオンを突き飛ばし、攻撃を躱す。
「あ、ありがとうございます!」
そういいながらリオンは距離をとる。
二人はこうして戦っているが削れてるのは大方三分の一ぐらい。もうちょい気張らないと勝てないぞ。私だってヘイトを稼いでるんだ。これで勝てなきゃ失格だぞ。
すると、フーは剣をしまった。
「フー?」
「使わないで勝ちたかったけど使う!」
と、フーの左手の甲が何やら光出す。
すると、フーの体がまたさらに光出し、コスチュームが変化していく。見た目は何やら魔法少女みたいな恰好だった。
魔法少女で刀を持ってるのは聞いたことないけど。
「魔法少女フーちゃん! 今行きまーす!」
「ええ、変身…」
魔法少女って…。あれじゃないの? ステッキを振りかざし魔法を使う…。なんで刀? 魔法少女じゃなくない?
すると、フーの動きが変わった。一気に距離を詰め、ヘルベアーを切る。
ヘルベアーの体力が結構減った。
「なにそれ!? はじめから使えよ!」
「この変身はすごい魔力使うのと数分しか変身できないんで使いどころが難しいんです!」
なるほどなぁ。
「これで、しまいです!」
フーは体をひねり回転。ヘルベアーの体を貫いた。
ヘルベアーは塵となって消え、なにかがドロップした。
「ヘルベアーの心臓…レアドロップじゃないすか…」
試験合格したな…。




