盲目シスターは祈りをささげる
私はシスターに連れられて教会に向かった。
ステンドグラスが十字架を照らし、煌びやかなシャンデリアが飾られている。教会としてはとてつもなくでかいものだ。
と、私が教会まで行くとシスターが振り向いて私のほうを向く。
「失礼」
そう言って顔を近づけてきたのだった。くんくんとにおいをかいでいるようだ。気恥ずかしさはあるがまあそれはいいとして。
そんなに私臭い? 汗臭いかな? くんくん。
「神様の気配がします。あなたから……クロノス様……ではいるためのもんのちはない加護? これはもしかして運命の女神様……?」
「あはは。わかる?」
「普通の人ならわからないでしょう。あなたは神に関係する者ですね。あ、いえ。失礼いたしました。神様に関係する者でいらっしゃいますね」
「砕けた口調でいいよ。ま、その通り。運命神ヴァルハランの眷属だよ」
「なんと! ヴァルハラン様といえば聖シンフォニア王国が統治する大陸の主神ではありませんか! すごい方の眷属様なのですね。失礼ですが名前を教えてもらっても?」
「私はミーミル。アマノイワトっていうチームで活動してるんだ。依頼とかあったら来てね。場所は貴族街にはいるための門の近くの元騎士団の詰め所だから」
「はい。ぜひとも困ったことがあったら相談させてもらいますね」
と、口元を微笑ませた。
シスターと話しているととつぜん聖堂の横に合った扉が開かれる。高校生のような身長の子供がずらずらと中に入ってきた。
談笑しながらもその高校生は席に着く。
「ああ、もうそろそろ祈りの時間ですね。よかったらミーミル様もお祈りをささげてください」
「あ、うん。で、あの子たちは?」
「ああ、この教会は学校も併用していてクロノス神聖学校の生徒さんですよ。貴族や平民が混ざって勉学に励んだり主に祈ったりするんです」
ほえー。現実でもキリスト教の学校とかあるしそんな感じなのだろう。
「私はお祈りがありますので失礼いたしますね」
「あ、うん。あ、最後にシスターの名前だけ教えて?」
「ふふ、私はサンフラワといいます。今後ともよろしくお願いいたしますね」
そういってシスターは歩いて前に向かう。神父様が出てきたかと思うとその隣に並んだ。
私は席につき、お祈りをすることにした。
それにしてもクロノス様がこの大陸を……と考えるとやっぱすごい人なんだと思う。
(ミーミルちゃん、聞こえる?)
と脳内に声が聞こえてくる。
ヴァルハラン様だ。
(どしたんすか?)
(いやぁ、クロノスがそっちいくからってことだけなんだけど)
(あ、はーい)
(今行くっぽいから。あ、いった。ってちょ、ま)
そういうと、突然光が差し込んでた。
点から注ぐ光に魅入られる人たち。私もその光を見ていると人が降りてくる。おっぱいがとてもでかく、割と女の子同士が恋愛するのを見るのが好きな神様のご降臨だった。
クロノス様が登場し光がやむと神父がその女性に一言。
「あ、あなた様は……」
「ああ、お祈りの最中だった? ちょっとこっちの世界でやることがあってさ。降臨させてもらったんだ」
「なんで私もつれてくるのかなー!? せっかくぐうたら…力をためてたのに!」
クロノス様とヴァルハラン様が来たのだった。
なぜヴァルハラン様が?
「ミーミルちゃん! クロノスなんとかしてよー! 無理やりこっち連れてきたんだよ!」
「もとはといえばお前のミスだろうが! 本来ならお前が何とかすべき問題なんだ!」
「いや、私は困らないし」
「困ってる人がいるでしょう!」
何やらミスをしたようだ。
「あー、サンフラワというシスターはいるかな。来てくれると助かる」
そういうとサンフラワがクロノスの前にでる。
「やはり盲目だったね。ごめんね。こいつが安易に目をみえなくさせて」
……どゆこと?
 




