幽霊コワイ
わだかまりはすっかりなくなったようで二人はべったりとしていた。
そして夜。私はあるうわさをシャーロットから耳にする。というのも、シャーロットは今日特別にある場所に予約をとったのだという。
その名もロンドン塔。ロンドン塔は私でも聞いたことある。有名な心霊スポットなのだ。
なぜ幽霊が出るのかというとロンドン塔の歴史にある。そもそも、ロンドン塔は牢獄だったのだ。あそこで数々の罪人が処刑されている。
日本でも処刑された跡地なんかはよく幽霊が出るといわれるが同じようなものだ。人がたくさん死んでるところには出る。
で、私はロンドン塔内部にノア、シャーロットと来ていたのだった。
「ノア、アテナさん。写真撮りましょう。何か写るかも」
そう言ってカメラを取り出すが、ノアは怖いのかさっきから何も言葉を発しない。対してシャーロットは怖くないのか平然としている。
ただ、私も幽霊にはいい思い出がない。だって幽霊に会いに行ったら頭がおかしい人に出会ったし。
「いいね。あいつらに土産として心霊写真でももってこ」
私はピースサインをする。パシャリとフラッシュがたかれ、私はシャーロットに近づきカメラで撮った写真を見る。
が、心霊と呼ばれるようなものはなかった。手とか映り込んでなければオーブと呼ばれるものもないし、顔をかどこもかけてない。期待してたんだけどな・
「じゃ、ノアー」
カメラを向けシャッターボタンを押す。
そして写った写真をみるとなにやらノアの肩に手が置かれているようにも見える写真があった。そして周りにはオーブがたくさんあり、色は白で危険性はなさそうなんだが……。
ノア、見た感じ幽霊苦手そうなんだよな。どうしようか。いうべきか?
「これはこれは」
「な、なんだ!? なんかうつったのか!?」
「とりあえず、お祓い受けよう」
「何か取りつかれてるのか!?」
私には一切寄ってこなかったくせにノアのほうには寄ってたかるのか。幽霊は怖がってもらいたいからノアに近づくとしたら怖がらないのがいけないのかもしれないな。
「わー、ゆーれいこわーい」
そういうと。
(嘘をつけ……)
と、どこかから聞こえたような気がした。
「ねえなんかいった?」
「言ってないですよ?」
「俺もいってない!」
となるとさっきの嘘をつけという言葉は幽霊か! でも幽霊が何でうそをつけってつっこんでくるんだろう。
嘘じゃないもん。幽霊怖いもん。饅頭の次に!
「や、やめろよ! お、俺もう帰る」
「そんなこといわずに。さー、中探検だぁ!」
「いやだああああああ!」
ノアの絶叫がロンドン塔内に響き渡った。
意外とビビりか。情けない。もうちょっと恐怖を克服するように努力しようぜ。




