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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
永久凍土の大地にて
325/442

初心者を指南しよう……?

 私はアプデでが何が変わったか確認する……のは少し置いておくことにした。

 思い出したことがあるからだ。


「ちょっと少し抜ける」

「わかった。またなにか引っ提げてくるんじゃないよ」

「変なもの拾うなよ」


 と、二人に声をかけられる。変なもの拾うって私犬じゃねえっての。私は広場の方に駆け寄っていく。

 もういるかはわからないが……。私はとりあえず広場に向かうと、今更始める人も割といるのか初心者用装備の人が多かった。


 その中に、目当ての人はいた。


「よう、木戸くん」

「あ、え? もしかして、アテナ……?」

「そうそう。木戸くん戸惑ってそうだからやってきたよ」


 私はそう笑う。

 木戸くん、始めたてだからきっと戸惑うだろうなぁと思ってきたわけだ。初心者って漠然とした目標ぐらいしかないし木戸くんはとりあえず始めるって言う感じだったから何していいのかわからなくなってそうだったし。


「んじゃ、まずは試しにこのゲームの醍醐味である戦闘、してみよっか」


 そういって私は木戸くんの手を取り、平原に連れていく。ここは始まりの街なのでこの街の周りにいる魔物も弱い魔物ばかりだ。

 弱い魔物ばかりなのでよほど下手じゃない限りは戦闘で死ぬことはないだろう。木戸くんも運動神経は悪くないしきっとうまく戦えるはずだ。


「た、戦うのか? モンスターと?」

「そうそう。まずは戦ってみようっていうことよ」

「わ、わかったぞ。やってみる」


 と、ちょうどいいときに一匹の魔物がひょこっと出てくる。序盤で出てくる雑魚モンスターのソルジャーカモノハシだった。

 私もお世話になりました。ソルジャーカモノハシはその手に持っている自慢の木の枝を構える。ソルジャーたるゆえんだろう。


「ほら、武器を構えて」

「わかった」


 と、ナイフを手にする。

 初心者は一応ナイフは支給される。本当に初心者用のナイフなので特別な効果は特に何もなく、現実で言う果物ナイフみたいな感じのものだが。

 だが、それでもソルジャーカモノハシと戦うのは十分だろう。


「グワッ」

「どりゃあ!」


 木戸くんはソルジャーカモノハシの攻撃を避けてきちんと心臓があるであろう部分にナイフを突き刺した。

 的確なクリティカルの位置であり、割と戦う腕は悪くなさそうだ。


「グワーッ」

「死なないのか!? 心臓を一突きしたつもりだったんだが!?」

「魔物だからね! まだくるよ!」


 だが、クリティカルを出したとて倒せるとは限らない。


「ちぃっ」


 と、ソルジャーカモノハシからナイフを引き抜き、そのまま切り上げる。ソルジャーカモノハシはグワーッといいながらそのまま地面に倒れ伏せる。

 そして、木戸くんはトドメ!と言って、また背後から心臓を一突きしていた。的確に急所狙うなぁと思いつつ、流石だとも思う。


 ソルジャーカモノハシはさすがに二発の急所攻撃は耐えられなかった。ポリゴンとなって消えていく。


「た、倒したのか?」

「そうそう。倒したの。おめでとう。初戦闘、よかったよ」


 私が拍手したときだった。

 木戸くんの背後には何やらでかいワニがいた。ワニは二足歩行になり、その大きな手を木戸くんめがけて振り下ろし……。


「させっかぁ!」


 私はその手を蹴り、ワニを蹴り飛ばす。


「な、なんだぁ!?」

「何だろあれ。私も知らないぞ」


 あのデカいワニ。何なんだ。いたという記憶はない。

 鑑定してみる。すると、なにやら見慣れない文字があった。


 貪欲のウロコダイル……。名前付きネームドモンスターというものらしい。アプデで追加されたのかもしれないな。














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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] <変なもの拾うなよ フラグ回収の予感がするww
[気になる点] 〉貪欲のウロコダイル 大罪? けど名前からして危険だし、今の青少年のレベルならジャイアントキリングでしょうか?
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